障がい児家族の新しい働き方>> ファミケアワークス

「家族みんなで初めて見られた!」重症心身障がい児と家族のための野球観戦イベントレポート

「家族みんなで初めて見られた!」重症心身障がい児と家族のための野球観戦イベントレポート
  • URLをコピーしました!

2026年9月4日(金)・5日(土)の二日間、宮城県仙台市の楽天モバイル最強パーク宮城にて「重症心身障がい児と家族のための野球観戦 supported by コノベル」が開催されました。

天気にも恵まれ、総勢11組・41人のご家族が参加してくださり、大盛況のイベントに!

ほとんどの方が「家族で野球観戦をするのは初めて!」というなか、医療的ケアがある子や座れない子も人工芝の座席に寝転んで試合を見たり、きょうだいと観覧車やグルメを楽しんだり。

「家族みんなで観戦」を思いきり楽しんでくれて、運営スタッフとしても胸がいっぱいの二日間となりました。

この記事では、イベント当日の様子について、参加された家族の声を交えながら詳しくお届けします。

目次

「重症心身障がい児と家族のための野球観戦」ってどんなイベント?

今回のイベントは、重症心身障害児や医療的ケア児はもちろん、親御さんやきょうだい児まで、家族みんなで野球観戦を楽しめるイベントです。

普段なかなか外出が難しい思いっきり楽しんでほしい!そんな思いを込めて、NPO法人EPO(東京都)が運営するコミュニティ「COCOLON」とファミケアの共同主催で実施しました。

また、児童発達支援・放課後等デイサービス向けの連絡帳アプリ「コノベル」を提供している株式会社VISHさん(以下コノベルさん)よりご協賛をいただいています。

▼イベントの詳しい内容はこちら(COCOLONのページに遷移します)

https://co-co-lon.com/event/ballpark

今回のイベントの特徴

今回のイベントは、ご家族が野球観戦を思いきり楽しめるよう、運営スタッフとボランティアがサポートする体制を整えました。

特徴① ピクニックボックスシートで「家族みんなで観戦」

会場となった楽天モバイル最強パーク宮城には「ピクニックボックスシート」があります。

人工芝が敷き詰められたフラットなシートなので、座ることが難しい子どもでもゴロンと寝転がって観戦でき、医療機器もそばに置いておけます。

人工芝の上に、黒いベンチとテーブルが段状に並ぶ野球場のピクニックボックスシート。奥には観戦中の人たちとグラウンドが見える。
ピクニックボックスシートは、他の球場にはない、この球場ならではの特徴です。

通常、バギーを使用している子どもが野球観戦をするには車椅子席を利用します。

ただし、車椅子席は本人+介助者1人が定員のことが多く、きょうだいや両親も一緒に観戦したくても、離れた席を取るしかありません。

「家族みんなで野球を一緒に観る」というのは、実は難しいことなのです。

それが、ピクニックボックスシートなら叶いました。呼吸器が必要な子も、きょうだいがいる子も、家族みんなで一緒に観戦!

黄色いフェンス前の人工芝に、白いTシャツの男性、ベージュの服の女性、紺色の服の子ども、黒い服の子どもがクッションの上で横になっている様子。黒い服の子どもはカメラに向かってピースサインをしている。
家族みんなで記念の一枚!

「こんなふうに家族みんなで野球を見られると思わなかった!」「子どもも嬉しそう」と、ご家族から喜びの声をたくさんいただきました。

ライター小澤

ちなみに、通常ピクニックボックスシートを取るには、定員分・10枚のチケットが必要になります。複数のご家族でボックスをシェアする「みんなで観戦イベント」だからこそ、この席の利用が実現できました。

特徴② 重心児・医ケア児の支援者が全力サポート!

黄色いフェンス前の人工芝スペースで、白いTシャツと黒いキャップの女性が、赤白のボーダー柄の服を着た子どもを抱きながら笑っている。周囲には帽子をかぶった大人や子ども、バギー、ぬいぐるみがある。

本イベントの主催・COCOLONさんは、児童発達支援・放課後等デイサービスを運営しています。日頃から、重症心身障害児や医療的ケア児の支援をしているプロだからこそ、移乗やオムツ替え、移動時のサポートも安心してお任せできました。

ライター小澤

東京から来てくれたご家族も「COCOLONさんが一緒なら」と、初めての新幹線にチャレンジする気持ちになったそうです。初めての場所でも、サポートがあるとぐっと一歩を踏み出しやすくなりますよね。

さらに当日はボランティアの方にも協力いただき、ご家族の飲み物や食べ物の買い出しなども運営側で引き受けました。

ライター小澤

グルメの買い出しは並ぶことが必要なこともあり、医ケア児やきょうだい連れだと難しいことも…!そこで今回のイベントでは、ご家族には、席でゆっくり観戦していただけるようにとこのサポートを実施しました。

楽天モバイル最強パーク宮城には、数百種類ものグルメがあります。

COCOLONさんが、その全種類を記載した「グルメカタログ」を手作りしてくれました。ご家族にはオーダーシートを配布し、記入いただいたものを手にスタッフが買い出しに!

白地にえんじ色の文字で「スタジアムグルメガイド&オーダー」と書かれた案内画像。下部に野球場のイラスト。
「T.R.G.E CAFE」のスタジアムグルメメニュー。丼物4品、カルボナーラ、宮城城DELプレート、チョコクロワッサン、カレーパンの写真と価格が並ぶ。
COCOLONさん手作りのグルメカタログ

買いだしではボランティアさんも大活躍!球場全体にお店が点在するため、どう手分けしたらスムーズに買い出しできるか、協力して動いてくれました

野球場で、白い帽子と青白のチェック柄シャツの女性、白いTシャツの男性が、イベントの冊子やチケットを手にして確認している様子。
お店の位置を確認するボランティアの方々

特徴③ コノベルさんの協賛で家族無料招待が実現

本イベントの主旨に共感いただいたコノベルさん(株式会社VISH)より協賛をいただき、なんと、すべてのご家族の無料招待が実現!

イベント参加のハードルをぐっと下げられました。

ご家族からは「野球観戦は初めてで、楽しめるかどうかもわからなかったから迷っていました。無料なら試しに、と思って参加してみたら、すごく楽しくて。参加してよかったです!」という声もいただきました。

ライター小澤

「不安だけど行ってみたい」というご家族の背中を、無料招待という形で押してくださったコノベルさん、本当にありがとうございます。

黄色いフェンス前の人工芝で、赤いキャップの子どもを抱く女性と、白いTシャツの男性が座っている。手前では白いTシャツのスタッフがしゃがみ、子どもと目線を合わせている。
ご家族とお話しする、コノベルスタッフの柳田さんと小山内さん

(1日目はコノベルスタッフの柳田さん、小山内さんも参戦!積極的にご家族とコミュニケーションをとってくれました。なんと買い出しも…!)

特徴④ 重心児・医ケア児家族にとっても「最強」な楽天モバイル最強パーク

青空の下、緑のグラウンド、赤い観客席、大型ビジョン、観覧車が広がる楽天モバイルパーク宮城の全景。

イベント会場の楽天モバイル最強パーク宮城には、障がいのある子どもも家族も野球観戦を楽しめる設備がたくさんあります。

前述のピクニックボックスシートの他、

  • オムツ替えができるユニバーサルシート完備
  • 観覧車などの無料アトラクションがあるスマイルグリコパークが併設
  • 家族がゆっくり楽しめるグルメが豊富

そしてなにより、野球を知らなくてもお祭りみたいな雰囲気が楽しい!

この球場だったからこそ、今回「家族で一緒に見られる」体験をすることができたのだと思います。

ライター小澤

私たちの思いを受け止め、できる限りの協力をしてくださった楽天野球団さんにも大変感謝しています。

イベントに参加したご家族の声

黄色いフェンス前の人工芝スペースで、黒い長袖の男性、ベージュの服の女性、ピンクの服の子どもたちが座る家族写真。
夜の観客席で、白い服の女性と黒い服の男性が、緑色の服を着た子どもを見守る様子。子どもは赤い応援バルーンを両手で持ち、先端には茶色の鳥のマスコットがいる。手前には白い服の男の子の後ろ姿。

多くの方の力を結集して実施したイベント、ご家族からはたくさんの喜びの声をいただいています。

自分たちだけではできない経験が出来たこと、家族の思い出が作れたこと、子ども自身新しい刺激がもらえたこと、普段我慢している長男が思いっきり楽しんでたこと、親として感謝してもしきれません。 このような経験をたくさんの家族にしてもらいたいという願いが生まれました。

バギーに乗っていたり、医療的ケアがあったりすると、なかなかこういうところには来られないので、サポートしていただいて、すごく楽しいいい経験ができました。また来たいです!

普段はこういうところに来たくてもバギーに乗っていたりすると、他の人の邪魔になってしまいそう、と思い「行きづらい」と思うことも多かった。こうしてイベントとしてサポートしてもらうことで初めて来られて、すごく楽しめたし、いい経験になりました。

ここね(COCOLON)のイベントじゃなければ、楽天球場に行こうと思ってなかったので、 今後の選択肢が増えました。いつも見てくれているスタッフさんたちが帯同してくれるのが心強くて、全幅の信頼をおいてます。下見してくれているから、動線もスムーズで何も考えずに過ごせました。いつものお出かけだと、一から下調べするのが自分なので、本当に気楽に参加できました!

スタッフの方の明るい笑顔に癒されました。スタッフの方もいい意味で仕事っぽくなく、一緒に楽しんで観戦できたことがこちらとしても気を遣わず、楽しめた要因だと思います。本当にありがとうございました。

「やってみたい」は実現できる。またみんなで野球場に行こう!

今回のイベント、実はCOCOLON、コノベル、そしてファミケア、それぞれの担当者が「全員野球好き」ということが企画のきっかけでした。


「家族みんなでの野球観戦はきっと、重症心身障害児や医療的ケア児のご家族にとってもかけがえない体験になるはず。」「ハードルがあるならそれを私たちで取り除こう」そんな強い気持ちを持って、関わったスタッフ全員で取り組んできました。

ファミケアだけでは決してできなかったことですが、多くの方の協力のおかげで実現できたことに感謝しています。

ライター小澤

イベント当日の親御さんの表情や子どもたちの反応(ニコニコしたり、大きな音にびっくりしたり!)きょうだいたちが嬉しそうに走り回りキラキラした目で話しかけてくれる様子を見ていて「イベントをやってよかった」と心から思いました。

いろんな方の力があれば「やってみたい!」が実現できる。ファミケアでは、また野球観戦イベントを企画したいと思っています

次はぜひ、あなたも参加してくださいね!

ファミケアちゃん

次回イベントの続報は、ファミケアのSNSで発信します!フォローして待っててね。

▼ファミケアのInstagramはこちら

https://www.instagram.com/fami_care



ファミケアの掲載記事およびコラムに関しては、当事者および専門家によって作成しておりますが、全ての方に当てはまる情報ではございません。投稿された情報の利用により生じた損害について、ファミケア運営元では責任を負いかねますので、あくまでもご家庭での判断のもと参考情報としてご利用ください。また、特定の施設や商品、サービスの利用を推奨するものではありません。

「家族みんなで初めて見られた!」重症心身障がい児と家族のための野球観戦イベントレポート

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よろしければシェアおねがいします!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

書くこと大好きなライター。7歳の息子が遺伝子疾患を持つ医療的ケア児です。子どもを育てる過程で知った社会の生きづらさや情報格差に衝撃を受け、障がい児を育てるための情報がもっと手に入りやすくなるよう発信しています。

コメント

コメントする

※コメントは運営の承認後、表示されます
※コメント欄は現在一時的に公開しております。状況によってはコメント欄を停止する場合がございます。ご了承ください。

目次