特別支援学校への就学が決まったものの「先生に我が子のことをどのように伝えたらいい?」と悩む方もいるのではないでしょうか。
関わり方や必要な配慮、日常生活の様子など共有したいことが多くあるため「どう整理して伝えればいい?」と迷うこともありますよね。
今回は、ファミケアアンバサダーの杉本ゆきさんに特別支援学校入学に向けた就学準備について、お話を伺いました。入学前に感じた不安や学校との情報共有のためにどんな工夫をしたかを紹介します。
杉本さん一家について
家族構成:パパ、ママ、本人
お子さんの状況について
年齢:7歳(令和7年度入学)
疾患:ウエスト症候群
障がいの程度:座位可能、重度知的障害
医療的ケア:なし
学校選びの先にあった不安
――最初に、就学先はどのように決めたのでしょう。
杉本さん:
我が家は、最初から特別支援学校に進むつもりで考えていたので、就学先を考えるうえであまり迷いはありませんでした。
特別支援学校の方が本人に合う環境で、より楽しめるのではないかと感じていたからです。
――就学先については大きく迷わなかったのですね。では、その後の就学準備も順調に進んだのでしょうか?
杉本さん:
はい。年度の初めに自治体から就学までの流れがわかる資料が配布されていて、まずはその内容を確認するところから始めました。ホームページにも保護者向けの説明資料があり、大まかな流れはそこで把握できました。
そのまま学校見学や面談、体験入学などスムーズに進んだと思います。
――準備を進める中で不安なことはありましたか?
杉本さん:
不安な気持ちはありました。学校そのものへの不安というよりは「子どもが学校になじめるかな」「楽しく過ごしてくれるかな」ということが心配だったんです。しかも、通所施設などでは床で自由に過ごしていることが多かったので、学校ではバギーに座って過ごす時間が多くなるのかなと思って、「無理なく過ごせるかな」ということも気になっていて…
実際には本人の状態などに合わせてくださる環境だったのですが、新たな環境で子どもをみてもらうにあたって「どのように我が子の特性や必要な配慮を伝えればいいだろうか」と、悩みました。
――子どもの様子をわかりやすく伝えるのって難しいですよね。
杉本さん:
そうなんです。普段子どもと一緒に過ごしていると当たり前になっていることでも、初めて関わる先生にいざ説明しようとすると難しくて。どこまで伝えるべきか、伝わるようにどう整理すればいいのか悩みましたね。
サポートブックが学校との架け橋に

――お子さんのことを学校に知ってもらうために、準備したことや工夫したことは何ですか?
杉本さん:
Canvaを使ってオリジナルのサポートブックを作りました。子どもの様子や関わり方、頑張っていることやできることについて、写真も入れながら、実際の様子がわかるようにまとめました。
見学や面談の前までに作成しておいたので、就学相談や学校見学の際にもサポートブックを使って説明できました。口頭だけで伝えるよりも伝わりやすかったと思います。

――なるほど。早めにサポートブックを作っておくことで、より子どものことが伝わりやすくなりますね。
杉本さん:
そうなんです。入学前に、学校の先生が児童発達支援に子どもの様子を見に来てくださる機会があり、そのときにもサポートブックが役に立ちました。
また、学校と話し合いを進める中で、サポートブックをもとに内容が個別支援計画にも反映されました。子どもの特性や必要な配慮について学校と早い段階で共通認識を持てたことで「同じ方向を向いて関わってもらえる」と安心できたので良かったです。


――サポートブック以外に、就学に向けてやっておいてよかったことはありますか?
杉本さん:
放デイ(放課後等デイサービス)選びも、就学後の生活を見据えて考えていました。
もともと通っていた事業所に放デイでそのまま通えたので、学校以外の環境が大きく変わらなかったことは、子どもにとってもよかったと思います。
就学準備は一人で抱え込まない
――就学準備を進める中で、参考になった情報源を教えてください。
杉本さん:
障がい児のサークルで情報交換できていたことが大きかったです。先輩ママから実際の話を聞ける場があったことで、安心して就学準備を進められました。
――これから就学を迎える保護者の方へ伝えたいことはありますか?
杉本さん:
ご家庭それぞれの事情や背景があるので、迷わず就学準備を進める方もいれば、悩みながら決める方もいて、さまざまだと思います。
私自身、就学を経験してみて、入学してみないとわからないことも正直たくさんあると感じました。実際に学校生活が始まってから気づくこともありますし、そのときの子どもの反応を見ながら決めていくこともたくさんあります。
就学前の段階で「この選択が本当に子どもに合っているのか」は誰にもわかりません。だからこそ、たくさん調べて考えて決めたことなら、それは間違いではないと思っています。
一人で抱え込まずに情報収集をしたり、経験者の話を聞いたりしながら、ご家庭やお子さんに合った形を探していけるといいのではないでしょうか。





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