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医療的ケア児の課題とは?医療的ケア児と生活していて感じる課題や解決法を紹介します

医療的ケア児の課題とは?
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日常生活において、人工呼吸器や吸引器、経管栄養など、医療器具や医療機器を必要とする子どもである医療的ケア児。日常的に医療行為が必要ということで、一緒に生活していると不便や課題を感じることも多いです。

筆者も医療的ケア児を育てているのですが、一緒に生活している中で感じる課題がいくつかあります。今回の記事では筆者が感じている課題やその課題を解決できる支援について紹介します

目次

医療的ケア児とは

日常生活において、人工呼吸器や吸引器、経管栄養など、医療器具や医療機器を必要とする子どもを医療的ケア児と呼びます。略語の「医ケア児」という言葉を耳にしたことがある人もいるのではないでしょうか。

医療的ケア児の疾患や病態は個々により様々です。あまり聞いたことのないような障がいや疾患の子どももいます。また、合併症が多いのも医療的ケア児の特徴です。

成長や発達などによる状態変化が大きく支援の見直しが必要になったり、退院後に関わる支援機関や医療機関も多かったりします。

▼医療的ケア児の詳細についてはこちらの記事を参考にしてください

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医療的ケア児と家族が抱える課題と解決のための支援

ここからは、医療的ケア児を育てる上で課題だなと感じることを紹介します。

ライター侑里子

課題とあわせて、その状況を助けてくれる支援についてもお伝えしていきますね。

一般の保育園入園へのハードルが高い

医療的ケア児は一般の保育園入園へのハードルが高いです。

医療的ケアは基本的に看護師など医療従事者しか行うことができないため、看護師が在籍しているなど条件を満たす必要があり、すべての保育園で受け入れられるわけではありません。

そのため医療的ケア児を受け入れている保育園の数が少なく、受け入れ可能な保育園を見つけるだけで難しい状況となっています。地域によっては保育園が徒歩圏内にあることは稀なことです。

さらに、医療的ケア児を受け入れている保育園だとしても、子どもの医療的ケアや状態によっては受け入れを断られる場合もあります。

親の就労を考え保育園に入園させたいと考える親も多くいると思いますが、保育園入園は簡単ではないのが現状です。

ただ、2021年に施行された医療的ケア児支援法のおかげで受け入れ可能な保育園が拡大していたり、訪問看護師を派遣するなどさまざまな方法で医療的ケア児の受け入れ方法を前向きに検討する保育園もあったりするので、絶対に無理というわけではありません

ライター侑里子

実際に筆者の子どもは1歳の時から保育園に入園することができました。

▼医療的ケア児の保育園入園がかなった時の流れや方法について詳細はこちらの記事を読んでみてください

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医療的ケア児受け入れ可能な児童発達支援や放課後等デイサービスが少ない

保育園と同様、医療的ケア児を受け入れてくれる児童発達支援や放課後等デイサービスも少ないです。

地域によっては、市内に1つや2つしか施設がなく選択肢がなかったり、施設が見つかったとしても予約がとれず希望日数分の支援が受けられなかったりします。

児童発達支援や放課後等デイサービスは、日常的な動作の指導や知識技術の訓練、集団生活の適応訓練など、子どもの発達を促すのに大切な場所です。施設が少ないが故に、支援を受けられないのはとても残念なことです。また施設の選択肢がないことで、家から施設までの場所が遠くなり、通所の負担にもなりえます。

ライター侑里子

 近くに施設がないけど訓練(リハビリ)はさせたい!という場合、訪問看護ステーションでリハビリ(訪問リハビリ)を行える場合もあります。訪問リハビリができるステーションがないか聞いてみるといいかもしれません。

ファミケアちゃん

医療的ケア児を受け入れてくれる児童発達支援や放課後等デイサービスも増えていくと嬉しいね!

出かけ先がバリアフリーになっているかチェックが必要

子どもが医療的ケア児の場合、気軽に出かけられなかったり、出かけられる場所が少ないことも課題の一つです。外出するには、出かけ先がバリアフリーになっているかどうか、バギーやベビーカー、車椅子を使っている子どもは乗ったままの状態で遊びに行けるのかを調べる必要があります。

また、出かけた先でもいろんな不便を感じることがあります。たとえば、おむつ台がユニバーサルシートではなく赤ちゃん用の小さいものしかなかったり、おむつ台の場所が狭かったり、エレベーターが混んでいてなかなかバギーやベビーカー、車椅子では乗りづらかったり、食事形態に選択肢がなかったり等です。

ライター侑里子

せっかく素敵だなと思った場所でもバリアフリーに対応していなくて行けないことも。どの場所でも医療的ケア児が楽しめるように、バリアフリーに対応していればいいなと思うことがあります。

ただ、下調べや準備をすれば、もちろん医療的ケア児とおでかけすることは可能です。

ライター侑里子

筆者は電車でのおでかけや旅行なども行ったことがあります!

▼医療的ケア児とのおでかけや準備、気をつけることなどはこちらの記事が詳しいです

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また、医療的ケア児や障がい児向けのイベントもありますので、近くで開かれた際には検討してみてもいいかもしれません。

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親の負担が大きい

一緒に暮らしている親の負担が大きいのも医療的ケア児の課題です。

吸引や経管栄養など毎日の医療的ケアは、多くの場合親が一手に担っています。そのため、医療的ケア児という命の危険と常に隣り合わせな子どもを育てているという責任や重圧を背負っている感覚になる方も多いです。

また、親の睡眠不足や慢性的な疲労も問題になっています。子どもの状態によっては、2-3時間ごとに起きて体位交換や吸引などのケアをする必要があり、睡眠時間が十分に取れずに慢性的な疲労を感じている親も少なくありません。

さらに、医療的ケア児を育てる親の就労問題もあります。前述の通り、医療的ケアを行う看護師がいないなどの理由で医療的ケア児を受け入れている保育園がなかったり、受け入れができるとしても受け入れ可能人数が少なく定員に達してしまったりして、子どもを預けることができず、仕事がしたくてもできない親も多くいるのが現状です。

医療的ケア児の親は、病院の通院やリハビリ、児童発達支援、学校など、子どもにつきっきりで過ごさなければいけません。家にいても、目を離せない状態の子どももいます。そうなると、親の自由な時間も作ることができず、ストレスになってしまう場合もあります。

ファミケアちゃん

親の負担が大きくなっちゃうんだね。ストレスや睡眠不足で体調も心配だな。何か解決法はないのかな?

ライター侑里子

私は夜間ヘルパーやレスパイト入院などを活用して休息をとるようにしているよ。

夜間ヘルパーやレスパイトなど地域にある支援を活用して休息をとったり用事を済ませたりするご家庭も多いです。地域によって施設の有無や数に差はありますが、活用できるものがないかどうか自治体の窓口や周りの支援者などに相談してみましょう。

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病気の情報や地域の情報など情報全般が少ない

情報全般が少ないのも医療的ケア児の課題です。

例えば、希少難病の子どもの場合、その病気についての情報がまずすぐには見つかりません。SNSで繋がりをつくり同じ病気の子どもを育てている親から病気の情報を得たり、その病気に詳しい医師がいる遠くの病院まで足を運んだりなど、工夫をして過ごしています。

他にも、「胃ろうの手術をすることになったけど経験談を知りたい」「バギーを作りたいけどどんな風に考えたらいいかわからない」「バリアフリー住宅に住みたいけど誰に聞けばいいのかわからない」など、不安に思うことや知りたい情報はたくさんあります。しかし簡単にその情報を得ることができないのが、医療的ケア児の育児です。

ライター侑里子

SNSや親子会でつながりをつくると情報も入ってきやすくなるので活用できるといいですね

ファミケアちゃん

ファミケアのアプリでも日々情報交換が行われているよ〜

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医療的ケア児の課題は複数あり!解消されると嬉しい

日常生活において、人工呼吸器や吸引器、経管栄養など、医療器具や医療機器を必要とする子どもである医療的ケア児には、複数の課題があります。

一般の保育園に入園するのにハードルが高かったり、出かけ先がバリアフリーになっているか事前に確認をしなければいけなかったり、医療的ケア児にとって必要性の高い児童発達支援や放課後等デイサービスで受け入れ先が少なかったりと、生活していて不便に感じることは多々あります。

ただ、医療的ケア児支援法の後押しもあり、支援は確実に拡大してきています。地域差があったりまだ家族にかなりの負担がかかったりすることは依然として課題ですが、支援を使いながら生活していけるといいですね。

医療的ケア児の数は約10年間で約2倍に増えています。この先も医療の発展により増えていく可能性が高いです。

医療的ケア児を育てる親が今感じている課題が少しでも多く解決し、この先生きていく医療的ケア児が生きやすくなるように、国や市区町村、その他施設が課題解決に向けて動いてくれると嬉しいなと思います。


ファミケアの掲載記事およびコラムに関しては、当事者および専門家によって作成しておりますが、全ての方に当てはまる情報ではございません。投稿された情報の利用により生じた損害について、ファミケア運営元では責任を負いかねますので、あくまでもご家庭での判断のもと参考情報としてご利用ください。また、特定の施設や商品、サービスの利用を推奨するものではありません。

医療的ケア児の課題とは?

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この記事を書いた人

大学卒業後福祉の仕事に携わり、結婚を機に在宅勤務のライターやSNS運用の仕事をしています。1歳のミオチュブラーミオパチーの息子のママ。夫と息子と平和に楽しく暮らしてます。

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