障がいをお持ちのお子さんが「興奮しやすいこと」でお悩みの保護者の方はいらっしゃいませんか?
興奮してしまう、という背景には様々な理由が隠れています。
我が子の場合は、いつもと違うことがとても苦手で、人見知り、場所見知りもバッチリあります。さらに親と離れることに強く不安を感じるため、多くの場所で怒ったり泣き叫ぶ毎日。
そんな状態だと、買い物にもいけない、通所先に慣れるまでも何か月もかかる、などたくさんの困難が…!
この記事を読んでくださっている方の中にも似た悩みを持つ方がいらっしゃるのではないでしょうか?
今回はそんな荒れた気持ちを和らげてくれるおもちゃについて紹介していきたいと思います。
筆者は、母親であるとともに言語聴覚士(ST)でもあるため、今回の内容は、母としてだけでなく、STとしての視点も織り交ぜながら綴っていきます。
息子について
【年齢】3歳8か月
【疾患名】ムコ多糖症
【身体状況】骨変形や関節拘縮があるため短下肢装具使用し、独歩可能。
【認知・対人面】重度知的障がい。人見知り・場所見知り・母親から離れることに強い不安を感じ、興奮して泣き叫ぶ。
【医療的ケア】最近(3歳5ヶ月の時)、経鼻経管栄養から胃瘻に。夜間のみ酸素0.25L使用。
初めて遊んだおもちゃはアンパンマンメリー
初めて「持たせた」のはキリンのソフィーの人形でした。
生後3か月になった頃、NICU内におもちゃを持ち込めるようになりました。親が押してキューキューと音を出す。それを聴いていたような、聴いていないような…。 この時にはまだ意識がぼーっとしていて、されるがままにソフィーを持たされていました^^
可愛く記念撮影ができたから良しとします。
実際に息子が自分から手を伸ばしたのは、生後9か月の頃、「PINOCCHIO」の「赤ちゃん泣きやませサウンド付きアンパンマンメリー」でした。やはりアンパンマン強し。初めて息子の意図が感じられて嬉しかったのを覚えています。
※現在は写真の遊んでいるおもちゃからリニューアルしています。
今のお気に入りは音と光が魅力的な「星のペンダント」
今息子がお気に入りのおもちゃは、バンダイナムコの「ガラピコぷ〜 チョロミー 星のペンダント」です。
バンダイナムコ「ガラピコぷ〜 チョロミー 星のペンダント」
商品URL:https://www.bandai.co.jp/catalog/item.php?jan_cd=4549660003083000
『おかあさんといっしょ』で2016〜2021年度に放送された人形劇『ガラピコぷ〜』に登場したウサギの女の子「チョロミー」が身につけているものとお揃いのペンダント型おもちゃです。
ボタンを押すと、番組内で流れる曲や、キャラクターの元気な声が聞こえてきます。そしてきらきら光ります、これが魅力的。
このチョロミーは2021年度でお母さんといっしょを卒業してしまったキャラクターです。それに伴い、この商品もすでに販売終了しています。現在はフリマサイトなどで購入が可能です。(高額な商品にご注意ください)
ボタンを押して、声と音楽・光を楽しめる!
ペンダントなので、ネックストラップがついています。これを首にかけて、ボタンを押す。これだけです!
使い始めた当初は、首からかけて歩くとペンダントが背中側に回ってしまい危険だったため、ストラップ部分は外してボタン部分だけ使っていました。 徐々に持ち方や操作が巧みになり、ボタン部分を投げるようになってしまったため、首から下げて使うようになりました。我が家はネックストラップを紛失し、別のストラップをつけていますが特に問題ありません。
息子の場合は、何度も何度もキャラクターの声や音楽を聞いたり、きらきら光っているボタンをじっと眺めたりして遊んでいます。変化のバリエーションは多くありませんが、裏を返せば数パターンの音楽が覚えやすく、息子の気持ちの安定に繋がったようです。
おもちゃのお気に入りポイント3つ
①持ちやすい・押しやすいボタン
星型のため、指が引っかかり、持ちやすいようです。もちろん机などに置いたまま使うことも可能です。
そしてボタン部分が大きく、傾斜がついているのも押しやすいポイント。わずかな力でもボタンを押せて光と音が流れます。
息子は手指の変形や運動範囲の制限があるため、上手に指先を使えません。それでも、自分でおもちゃを持ち、簡単にボタンを押すことができていました!
②オンオフに加え、音を小さくする工夫あり
こちらのおもちゃには、スピーカー部分に蓋がついており、閉じると音を小さくすることができます。この機能がお出かけの時にとても便利なんです。我が家は移動中や病院でも使用するため、さらにその上にマスキングテープを貼って小さくしています。
③リラックス効果あり!!
前述したとおり、息子は新しい場所がとても苦手です。そんな時にこのおもちゃがあると気持ちが落ち着くようです。
以前、水族館に行った際に、職員さんに事情を説明し水槽に近づけないことを条件に、このおもちゃを使わせてもらいました。いつもなら興奮してしまう場面でも、家族みんなでゆっくり水族館を楽しむことができました。息子は、魚ではなくずっとおもちゃを見ていましたが(笑)
おもちゃはどうやって見つけたの?
療育センターのST訓練で使用したのがきっかけです。
初めて使った時からどハマり。何度も何度もボタンを押して笑顔が溢れていました。すぐに購入して自宅でも使えるようにしました。
やはり、療育施設には子供、特に障がいがある子でも楽しめるおもちゃがたくさんありますね。いつも訓練で使ったおもちゃを参考にさせてもらっています。 販売終了と知り、似たおもちゃを探していますが、この要素が組み込まれたおもちゃはなかなか見つかりません。
おもちゃは楽しいだけじゃない。気持ちを落ち着かせることにも使える
今回は、人見知りや場所見知りが強く、怒ったり泣いたり興奮しやすい息子がハマったおもちゃについてご紹介いたしました。
ワクワクするだけじゃない、おもちゃに没頭して落ち着いた気持ちになれる。
そんなおもちゃとの出会いは我が家では、とても衝撃的でした!
今は、店舗でもインターネットサイトでも、数え切れないほどのおもちゃが売られていますね。
光るおもちゃ、音が鳴るおもちゃ、振動するおもちゃなど、それぞれいろんな感覚刺激が得られます。
お子さんが楽しめる感覚はありますか?
お子さんが落ち着く感覚はありますか?
この記事が、悩みを持つご家庭のお役に立てれば幸いです。
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