子どもの就学は保護者にとっても一大イベントです。嬉しい反面「入学準備どうしたらいい?」とお悩みの方もいるのではないでしょうか。特に発達がゆっくりな子どもにとって、適切な通学かばんを選ぶことはとても大切。毎日使うものだからこそ、慎重に検討したいものです。
そこでこの記事では、支援級に通う子どもを育てているママの経験をもとに、発達ゆっくりさんにおすすめの通学かばん選びのポイントをご紹介します。
通学かばん=ランドセル?
通学かばんといえばランドセルという印象がありますが、必ずしもランドセルでなくても良いのです。

小学校に通わせるからランドセルを選ばなきゃ…と思っていたのですが、担任の先生のなんでも良いですよ〜という言葉に気が楽になりました。
特に発達ゆっくりのお子さんにとっては、軽くて使いやすいリュックのほうが適している場合もあります。ランドセルとリュック、それぞれの特徴を知って、子どもにあったものを選びましょう。
ランドセルとリュックの違い
一般的なランドセルとリュックの違いについて以下にまとめました。
ランドセル | リュック | |
価格 | 高価 | 比較的安価 |
重さ | 一般的に1000g前後800g程度の軽いものもある | 700g程度と軽い |
収納力 | 大容量だが小物の整理はしにくい | 収納力は比較的劣るものの、ポケットに小物をしまうことができる |
見た目 | 基本的な形はどこのメーカーもほとんど同じ。 | バリエーション豊富で好みに合わせて選ぶことができる |
ランリュックとは
ランドセルとリュック、両方の良い点を兼ね備えているのがランリュックです。ランドセルの収納力とリュックの利便性を併せ持ち、軽量化されているため、子どもへの負担も少ないのが特徴です。
▼特別支援学校に通う子ども向けのかばんはこちらに紹介しています。


発達ゆっくりさん向けの通学かばんを選ぶ時の注意点
まず、通学かばんを選ぶ際には以下の点に注意しましょう。
1.専門家にも相談する
通学かばんを選ぶ時には、本人の特性や発達に合った商品を選ぶのがポイントです。その際に、理学療法士や作業療法士などの専門家に相談すると、バックルの開閉のしやすさや肩ベルトの位置、身体へのフィット感など「子どもにとっての使いやすさ」について教えてもらうことができます。
2.できるだけ本人にも選ばせる
悩みに悩んで通学かばんを購入しても、子どもが見たときに「これやだ…」となることも。せっかく買ったのに背負ってくれないなんて事態を防ぐために、できれば子ども本人にも選んでもらうのがおすすめです。
いくつかの候補を絞ってその中から子どもに選んでもらう、商品は決めておいて色を選んでもらうのも良いですね。
3.購入時期を逃さずに
特にランドセルは、人気商品だと早めに売り切れてしまっていたり、中には予約販売のものもあったりします。購入時期を逃さないように気をつけましょう。
発達ゆっくりさん向けの通学かばんの選び方
では、具体的にどのようなかばんを選べばよいのでしょうか。ここからは、先輩ママが通学かばん選びで重視したポイントをお伝えします。
重くないもの
学校が始まると、たくさんの荷物を持ち運ぶことになります。特に子どもが低学年のうちは負担が大きいので、少しでも軽いかばんがおすすめです。
体にフィットするもの
体にフィットしたかばんをえらぶことで、背負った時の体の負担を少なくすることができます。
子ども自身がつかいやすいもの
バックルやファスナーの開閉がしやすく、荷物の出し入れがしやすいものを選ぶのがポイント。特に手先の動きが苦手な子どもの場合は、マグネット式のバックルが開閉しやすくおすすめです。
収納力があるもの
リュックの場合、A4サイズが入るものを選びましょう。
▼通学かばんの紹介動画はこちら!
おすすめランドセル(ランリュック)一覧
キッズオールラウンドスクールバック(THE NORTH FACE)


重さ:約750g
サイズ: 高さ37㎝ x 幅27.5cm x奥行12cm
ふわっセル(AXCIS)


重さ:940g
サイズ:高さ36cm×幅27cm×奥行18cm
容量:17L
豊岡鞄スクールリュックUMI(ARTPHERE)


重さ:約1230g
サイズ:高さ37㎝×幅27㎝×奥行16㎝
容量:13L~15L
RAKUSACK 100cm(フットマーク株式会社)


重さ:約850g
サイズ:高さ36cm×幅25.5cm×奥行15cm
容量:18L
ランドセルに収納をプラスするアイテム
収納力の点でランドセルは悩む…という方には、ポケットのついたランドセルカバーもおすすめです。
たくさん収納できる 撥水 ランドセルカバー(デビロック)





ランドセルにプラスして使うことで、収納を増やすことができるよ!
おすすめリュック一覧
キッズ ウォーカーミニ キッズ キャンプマップ(Coleman)
重さ:305 g
サイズ:高さ37㎝×幅24㎝×奥行14㎝
容量:10L
スクエアリュック(OUTDOOR PRODUCTS)


重さ:約340g
サイズ:高さ38㎝×幅25㎝×奥行12㎝
容量:14L
チャイルドデイパックK(KELTY)
重さ:約310g
サイズ:高さ34㎝×幅23㎝×奥行14㎝
容量:11L
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支援級に通う子どものママの声「入学してみて感じる事」
支援級に通う子どもを育てている先輩ママに、実際の学校での様子について聞いてみました!
【就学時の子どもの状態と選んだかばん】
身長: 100センチ
体重: 15キロ
状態: 重度知的障害、胃ろう
進学先: 支援級
選んだかばん
ラクサック ジュニアープラス 100サイズ
- 日常生活の荷物は最小限にしてもらえる配慮がある
教科書類は学校に置きっぱなしで、通学かばんには連絡帳や筆記用具など最低限のものを入れています。
- 医療的ケアグッズを入れる必要がある
我が家の場合は胃ろうグッズの巾着を入れています。教科書は置きっぱなしでも、結果的にかばんの中は毎日結構ぱんぱんです。
- 放課後デイにそのまま行く場合は追加の持ち物が発生する
我が家は「連絡ファイル」をランドセルに入れて持って行っています。
- 日常使いの道具以外の大きな荷物がある
絵具セット、お道具箱など学期末などだけ運ぶ荷物があります。タブレットも毎日持ち帰りはしないので、タブレットケース付きのかばんでなくても大丈夫です。
- 大人も持ちやすいと◎
入学前に想定していたよりも、意外と親がかばんを持ってあげる場面が多いです。大人も持ちやすいかばんだとより使いやすいですが、かばんの入る大きめの袋に入れて持ち運ぶ方法でも十分対応できます。
- みんなと同じ「ランドセル」じゃなくても良い
親としては、周りの子と同じようにランドセルにしてあげようという気持ちがありました。実際は、かばんよりも水筒などほかの持ち物のほうがみんなで一か所の場所に置いて取りに行くので「一緒」を意識するのはかばん以外のアイテムかもしれません。
- 途中でかばんを買い替えても良い
発達に応じてかばんも変化させたほうが良いので、6年間使える良いものを!という考え方はなくて良いかもしれません。
▼通学かばんは特別支援教育就学奨励費の対象です。詳しくはこちら


本人が使いたい!と思える物が結局いちばん
保護者の頭を悩ます通学かばん選び。どんなかばんが使いやすいのか、ついママやパパだけで考えてしまいがちですが、本人が「使いたい!」と思えるものが子どもにとって使いやすいものです。本人が使いやすい、気に入ってることがとても大切です。
また、理学療法士や作業療法士などの専門職に相談すると、どんな通学かばんが使いやすいのか教えてもらえたり、実際の使い方を子どもと練習することもできます。
本人の気持ちや支援者からのアドバイスをもとに、とっておきのかばんが見つかると嬉しいです。
▼その他就学準備に関する情報はこちら


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