「リハビリは、楽しむことからはじまる。」―息子のリハビリの先生が仰っていた言葉です。
やる気のないリハビリは向上に繋がりません。我慢や向上心、「これを乗り切れば成長できる」という気持ちがあれば前向きに取り組めるかもしれませんが、特に子どもにとって、それらを持って取り組むということはなかなか難しいところです。そこで大事なのが「リハビリを楽しむ」ということです。
息子が通っているリハビリは、一見ただ遊んでいるかのようですが、実は作業療法士や理学療法士の狙いや目的がしっかりと組み込まれていて、遊び感覚で楽しみながらリハビリを行っています。
私が紹介するおもちゃは一般向けなもので、特にリハビリが必要な子や障がい児向けというわけではありません。しかし息子に与えてみると、おもちゃとして楽しんでいるだけでなく、リハビリで鍛えるような要素が遊びながら得られることに気づきました。
今回はそんな息子にピッタリだったおもちゃをご紹介します。
簡単な子どもの情報
■2019年8月アメリカ生まれ
■男の子
■元医ケアっ子(胃ろう)
■病気の確定診断はついていないが、下記特性あり
・発達の遅れ(3歳10ヵ月で歩けるようになった
・中等度の感音性難聴(補聴器使用)
・てんかん
はじめて遊んだおもちゃは先輩ママにもらったメリー
息子が初めて興味を持ったおもちゃはメリー(ぬいぐるみがメリーゴーランドのように音楽に合わせてゆっくりとくるくる回るおもちゃ)だったと記憶しています。生まれてからしばらくNICUにいたので、先輩駐在ママさんから譲り受けたメリーをNICUのベッドに装着していました。
メリーを流すと泣き止んだり、音楽を流すと喜んでいるように見えました。なので、後に「難聴」と診断された時、私たち家族だけでなく、ずっと息子を診ていたナースやドクターも驚いていた事をよく覚えています。
トランポリンみたいに跳べる!ジャンパルーが今のお気に入り
今のお気に入りおもちゃは、「Neighborhood Friends Activity Jumper」です。
「ベイビー・アインシュタイン」というアメリカではポピュラーなおもちゃメーカーのジャンパーです。日本ではこのような商品を「ジャンパルー」と呼ぶことも多く、私たちもジャンパルーと呼んでいました。
子どもは中央にある椅子部分に真上から座らせます。椅子から上に伸びている4本のゴムがばねになっていて、トランポリンのように上下にぴょんぴょんと跳ぶことができます。
歩行器のようにジャンパルー自体が動くわけではないので、ちょっと子どものそばを離れたい時などにも便利です。
また椅子部分は背もたれだけでなく、身体をぐるりと包むようなタイプなので、低緊張のある息子でも大人の支えなく座ることができました。
飛び跳ねながら体幹を鍛え、おもちゃで手先も鍛えられる優れもの
トランポリンのように飛び跳ねるのがメインの遊び方です。ばねの力を借りることにより、自分自身の力で跳ぶより高く跳ぶことができます。息子がジャンパルーで遊んでいた頃は体幹が不安定で、座ることができず横になっていることが多かったので、ジャンパルーに乗ることにより座位や立位のイメージを掴むことができました。
また、椅子の周りにはたくさんの魅力的なおもちゃがあり、おもちゃで遊ぶことで手先を鍛えながらジャンプで体幹や足も鍛えられる、良いとこ取りなアイテムだと感じました。
最初に息子を椅子部分に座らせた時は少し不安そうな顔をしていましたが、慣れてくるとにこにこしながら屈伸運動のような動きを見せてくれたり、音楽が流れるピアノのようなおもちゃを鳴らしては身体全体でリズムを取るような仕草をして、とても楽しんでいました。
ジャンパルーのお気に入りポイントは2つ
360°回転できる
椅子は左右にくるくると360°回転することができます。好きなおもちゃの前に回って移動をしたり、ただただ回るだけでも子どもにとっては十分楽しいと思います。
椅子のカバーは洗濯できる
椅子のカバーは取り外して洗濯することができるので、いつでも清潔に保つことができます。このような布製品のおもちゃは「洗えるかどうか」がおもちゃ選びのポイントのひとつ、という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
おもちゃはどこでどうやって見つけたの?
アメリカのAmazonで買いました。
ジャンパルーは娘(息子の姉)が小さい頃に使用していたため、大きさや使い勝手などは把握していました。息子には元々買う予定はありませんでしたが、体幹の弱い息子に合ったおもちゃを探している時にジャンパルーの存在を思い出し、Amazonで購入しました。
ジャンパルーには色々な要素がある!だけど一番大事なのは子どもが楽しむこと
ぴょんぴょんと飛び跳ねながら、ピアノのおもちゃで演奏をしたり、くるくる回るおもちゃを思いっきり回してみたり―。自分自身では困難なジャンプや足を伸ばす上下の動きをしながら、周りにある様々なおもちゃを手先を使って遊ぶ。
大人でも同時に2つの事をこなすのは難しいのに、それを見事にやってのけている息子を見て、驚くとともに頼もしくも思えました。
リハビリが必要な子どもの親である私としては、おもちゃと出会うとどうしても「これはどのようなリハビリに繋がるのか」と考えがちですが、大事なのは「おもちゃである」ということなんですよね。まずは純粋におもちゃを楽しんでもらいたいと今は思っています。そしてそれが「楽しむことからはじまる」という、リハビリに繋がるのですよね!
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