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障がい児を受け入れる保育園はどう見つける?情報収集の方法や注意点を先輩ママが解説

障がい児を受け入れる保育園はどう見つける?情報収集の方法や注意点を先輩ママが解説
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障がいのある子どもを保育園に預けたいと思っても、受け入れ可能な保育園がなかなか見つからず苦労する方も多いのではないでしょうか。

インターネットで探しても情報が出てこない

役所に相談しても見つからない

そんな方向けにこの記事では、障がい児の保育園探しが難しい理由や情報収集の方法、保育園を探す際の注意点、保育園が見つからなかった場合の選択肢について解説します。障がいのある子どもを保育園に通わせていた筆者が経験談を交えてご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

目次

障がい児が保育園に入るのはなぜ難しいのか

地域差はありますが、障がい児を受け入れる保育園を探すのが難しいケースはまだ多いです。その理由として、まず障がい児を受け入れられる保育園の数が少ないことが挙げられます。

また、保育園側が受け入れたくても、人員や設備が不足しているなどの背景から、安全に預かることが難しいと判断されることも理由の一つです。

以下に詳しく紹介します。

障がい児保育の対応範囲に差がある

障がい児の受け入れ可能な保育園の数がまだ少ない上に、受け入れ可能な保育園でも、すべての障がいに対応できないことも多く、子どもの障がいの種類や程度によっては選択肢が限られてしまいます。

たとえば運動機能や言葉、社会性などの発達の速度が平均よりも少し遅い程度であれば対応可能でも、重度の障がい児へのフォローや医療的ケアの対応は難しい、など、保育園ごとに対応できる障がいの種類や受け入れ体制には大きな差があります。

人員が足りない

障がい児を預かる場合、特別な配慮が必要なことが多いため、通常の保育士配置基準では対応が難しいと判断されることは多いです。

その場合に利用可能なのが通常の保育士配置基準よりも多くの保育士を配置できる「加配」という制度ですが、希望すれば利用できるというものではありません。加配保育士を配置するには自治体の許可が必要だからです。さらに、自治体からの許可がおりたとしても、現場で働く保育士が不足しており、配置できない場合もあります。

このように、人手が足りないという事情から、いくら保育園が受け入れたいと希望しても受け入れが難しいと判断されるケースも多いです。医療的ケアが必要な子どもの場合、看護師不足も受け入れできない一因となります。

ライターKeiko

筆者が保育園を探していたときは、障がい児に理解がある園長先生がほとんどでしたが、人手不足で加配保育士の配置が難しいという理由で断られることが多かったです

設備の問題

保育園の施設環境が整っていないなど、設備面の問題も障がい児受け入れが難しい理由の一つです。例えば、身体障害がある子どもにとっては段差や階段が移動の妨げとなるため、エレベータースロープなどが必要となる場合があります。

また、音や光が刺激になる感覚過敏のある子どもの場合、静かに落ち着けるスペースが必要なこともあります。

このように、子どもの障がいや特性に合わせて、必要な設備や環境をクリアしていかなければならないことが、預け先の見つけにくさにつながっています。

障がい児受け入れ可能な保育園の情報はどうやって集める?

ここまでみてきたように、障がい児を保育園で受け入れてもらうにはさまざまな問題があります。そんな状況の中で障がい児受け入れ可能な保育園を探すには、どのようにすればいいのでしょうか。

ここからは具体的な情報収集の方法をご紹介します。

行政窓口に相談

まずは、お住まいの市区町村の保育園を担当する課に相談してみることをおすすめします。自治体の窓口は保育園の申し込みをする際に必ず関わるところなので、最初にここから始めるのがスムーズです。

また、地域担当の保健師に相談するのも有効です。これまでの経験やネットワークを活用して、障がい児を受け入れている保育園の情報を教えてもらえる場合があります。もし情報を持っていない場合でも、探し方の相談にのってもらえることもあります。

支援者や支援施設に相談

療育センターや児童発達支援などの支援施設を利用している場合は、普段関わっている支援者に相談するのも一つの方法です。相談支援事業所を利用している場合には、担当の相談支援専門員にも相談してみましょう。

また、子どもに医療的ケアがある場合には、各都道府県や政令指定都市に配置されている医療的ケア児支援センターへの相談も検討してみてください。

ライターKeiko

どこが情報を持っているかわからないので、できるだけ多くの方に相談すると見つかる可能性が広がります。

▼相談支援専門員についてはこちらで解説しています

同じ地域に住む親やコミュニティから情報収集

同じ地域で障がい児を育てているママ・パパの声も参考になります。周りに障がい児のママ・パパがいない場合は、障がい児の親のコミュニティがあるのかどうか調べてみましょう。

地域の子育て支援センターや利用している支援施設で親のコミュニティがあるのか聞いてみると、情報が得られるかもしれません。

ライターKeiko

筆者の場合は行政からは情報が得られず、療育センターの相談員や地域のつながりから少し情報が得られました。しかし情報が不十分で、最終的には自宅から通える範囲の保育園に一件ずつ電話して確認しました。現在は医療的ケア児支援センターができて、以前より探しやすくなったかもしれません。

障がい児受け入れ保育園を探す時の注意点

障がい児の受け入れが可能な保育園を探す際には、スケジュールや流れが通常と異なる可能性があることに注意しましょう。

自治体によって差がありますが、健常児とは必要な書類や手続きが違ったり、申し込みスケジュールが早かったりする場合があります。

多くの自治体では、受け入れ可否を判断するため、通常よりも早い時期に親との面談や発達の状況確認が行われます。加えて、医師の意見書や療育機関の報告書などの提出が求められることもありますので注意が必要です。

また、通常の枠とは別に障がい児枠を設けている自治体もあります。地域差が大きいため、子どもを保育園に入れたいと思ったら、可能な限り早めに自治体窓口に問い合わせておくと安心です。

保育園が見つからなかったらどうしたらいい?

前述の通り、まだまだ障がい児の受け入れが可能な保育園が少ないのが現状です。自治体によっても受け入れ状況が違うため、通える範囲に受け入れ可能な保育園がないことも、残念ですがありえます。

もしも保育園を見つけるのが難しい、となったときには、他の選択肢を検討してみるのも一つの方法です。

例えば、通所型の障害児福祉サービスである児童発達支援で長時間預かりが可能なところもあります。また、自治体によっては自宅で保育をする「居宅訪問型保育事業」を実施している場合もあります。

保育園が見つかったけれども定員がいっぱいなどの事情で入園できなかった場合、障害児福祉サービスを活用しながら、翌年も保育園に申し込みするのも一つの選択肢です。

最初に保育園に申し込みした時点では定員が埋まっていても、途中で空きが出たり加配保育士・看護師が確保できたりした場合、入園できるようになる場合もあります。

周囲に相談しながら保育園を探そう

障がい児が通える保育園は増えてきているものの、まだ数が少なく、見つけるのが簡単ではないことも多いです。大変ですが、行政支援施設などに相談しながら、地道に探していく必要があります。

探す際に大切なのは、1人で何もかもやろうとせず周囲の情報やネットワークを頼ることです。地域のコミュニティも活用しながら情報収集し、子どもの状態に合った配慮やケアをしてくれる保育園を探しましょう。

もしも保育園が見つからない場合には、児童発達支援や居宅訪問型保育を利用しながら再チャレンジする方法もあります。それぞれのご家庭に合った選択ができるよう、ファミケアでも応援しています!

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ファミケアの掲載記事およびコラムに関しては、当事者および専門家によって作成しておりますが、全ての方に当てはまる情報ではございません。投稿された情報の利用により生じた損害について、ファミケア運営元では責任を負いかねますので、あくまでもご家庭での判断のもと参考情報としてご利用ください。また、特定の施設や商品、サービスの利用を推奨するものではありません。

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この記事を書いた人

2018年生まれの長女は希少遺伝子疾患あり、てんかんもちの重度心身障がい児です。2015年生まれの長男、2020年生まれの次女、夫の5人家族。薬剤師として働きながら、Webライターとしても活動しています。

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