子どもがNICUに入院することになったけど退院目安はどのくらいなの?
子どもがNICUに入院することになったとき、誰もが抱く疑問だと思います。
そこで今回は、NICUの退院目安や卒業基準、入院期間、退院前の母子同室入院、NICU退院後の医療的ケアについて紹介します。
NICUとは
NICUとは、新生児集中治療管理室のことをいいます。医師や看護師、助産師などが24時間体制で子どもの体調管理やケアをしてくれる病棟です。
▼NICUについての詳細はこちらの記事をご覧ください
NICUの退院目安や卒業基準は?
NICUの退院目安や卒業基準は、予定より早く在胎37週未満で生まれた早産児の場合は37週を過ぎた頃、2,500g以下と体重が軽く生まれた低出生体重児の場合は、2,000gを過ぎた頃です。
ただしこれはあくまでも目安であり、実際の退院時期は子どもの状態や成長発達によって異なります。
また、NICUに入院するのは早産児や低出生体重児の子どもだけではありません。何らかの疾患や障がいがある子どももNICUのに入院する場合もあり、状態によっては数ヶ月〜年単位の長い期間NICUに入院する可能性もあります。
NICUの入院期間はどれくらい?
NICUに入院する期間は、多くが1週間〜1ヶ月程度です。
【参照】NICUに関する実態調査(その2) 集計結果 P13 『NICUに関する実態調査報告』|社団法人 日本産婦人科医会
URL:https://www.jaog.or.jp/sep2012/JAPANESE/jigyo/research/boshi/NICU_0503.pdf
ただしこれは目安であり、前にお話しした通り、NICUに入院するのは早産児や低出生体重児の子どもだけではないので、子どもの状態や症状によっては1週間より短かったり、1ヶ月より長くなったりします。
実際に自分の子どもがどのくらいの期間入院になるのかは、担当医に相談しましょう。
筆者の息子もNICUに入院した経験があり、入院期間は生まれてから約3ヶ月間でした。生まれつきの筋肉の疾患があり人工呼吸器が必要だったため、気管切開の手術が終わり状態が安定するまではNICUで管理してもらっていました。
退院前に母子同室入院をして退院後の生活の準備をする場合も
退院後の子どもとの生活の不安を軽減するため、退院前に母子同室入院をする場合もあります。
24時間子どもと一緒に過ごし、看護師や助産師に過ごし方のコツやケアの方法を教えてもらうことで、退院後に子どもと生活することへの心の準備をすることができます。
母子同室入院の期間は病院によって異なりますが、だいたい3日間程度行うと子どもとの生活のイメージがつきやすくなるといわれています。
NICU退院後も医療的ケアが必要になる子どももいる
NICUの退院後、自宅で過ごすために医療的ケアが必要になる子どももいます。医療的ケアとは、家や学校などで日常的に継続して行われる生活援助行為のことです。
例えば、呼吸が難しいため気管切開手術をして人工呼吸器をつける子どもや、口から十分な栄養をとれないために経管栄養が必要になる子どもなどがいます。
そのような医療的ケアが必要な子どもの場合、親は子どもがNICUに入院している時から医療的ケアの手技の練習をはじめることもあります。
息子に気管切開の手術と経管栄養が必要だった筆者の場合は、気管切開の手術が終わった段階で、吸引や栄養注入など医療的ケアの手技の練習が始まりました。手術後数週間でNICUは卒業しましたが、小児病棟に転棟した後も医療的ケアの手技の練習は続き、退院までの約3ヶ月間行いました。
▼医療的ケアについての詳細はこちらをご覧ください
NICUの退院目安や卒業基準は子どもの状態や症状によって異なる
NICUの退院目安や卒業基準は、早産児の場合は37週を過ぎた頃、低出生体重児で2,000gを過ぎた頃と言われています。
入院期間はだいたい1週間から1ヶ月程度となる子どもが多いです。ただし入院期間は子どもの状態によって異なります。何らかの疾患や障がいがある子どもの場合、状態や症状によっては、1ヶ月以上の長い期間入院することもあります。
退院前に母子同室入院をして、退院後の子どもとの生活の準備をする病院もあります。だいたい3日間程度、毎日24時間子どもと一緒に過ごすことで、退院後の生活の不安を軽減していきます。
また、NICU退院後も医療的ケアが必要な子どももいます。人工呼吸器や経管栄養など、その子どもによって必要な医療的ケアは異なりますが、看護師から指導を受けて、退院までに親が医療的ケアの手技を練習しなければいけません。
NICUの退院目安や卒業期間がわからなくて不安な人は、まずは担当医にどのくらいの期間NICUに入院することになるのか相談してみてくださいね。
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