我が子が未熟児で生まれたとき、治療や今後の経過についての心配はもちろん、医療費についても気になりますよね。
筆者の子どもも未熟児で生まれて半年ほどNICUに入院していました。小さな我が子をみて「ちゃんと育つのかな…」と不安でいっぱいだったのと同時に「医療費はどれくらいかかるんだろう」と考えてしまったのを覚えています。
そんな気持ちを少しでも軽くできるのが未熟児養育医療です。
この記事では未熟児養育医療の助成内容や対象、申請方法についてわかりやすく解説していきます。
未熟児養育医療とは?
未熟児養育医療は、身体の機能が未熟なまま生まれ、医師により「入院治療が必要」と判断された場合に、医療費の自己負担を助成してくれる制度です。
入院中の医療費を市町村が公費で負担することで、保護者の経済的な負担を軽くしながら、必要な治療を受けやすくしてくれます。
未熟児養育医療の対象者
未熟児養育医療の対象は、身体の機能が未熟なまま生まれ、入院加療が必要となった満1歳未満の子どもです。
具体的には、以下のような症状がみられる場合に対象となる可能性があります。
▼対象の目安
1.出生時体重が2,000g以下
2.以下のような症状がある
- けいれんがある
- 低体温(摂氏34度以下)
- 呼吸機能の異常
- 循環器の異常
- 強い黄疸など
参照:未熟児養育事業の実施について|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00ta9644&dataType=1&pageNo=1
また、自治体によっては対象者の条件として「出生後に一度も退院していない子ども」が挙げられています。これは、未熟児の場合は出生後すぐにNICUなどへ入院し、その入院中に申請手続きを行うことが一般的なためです。
なお、入院中に転院が必要な場合でも、申請書を提出すれば転院後の病院でも未熟児養育医療が受けられます。
ライターもっちー筆者の場合、入院中に病院側から未熟児養育医療など医療費助成について説明してもらえました。対象となるかどうかは、主治医や病院の医療ソーシャルワーカーに確認してみるとよいでしょう。
未熟児養育医療の助成内容
未熟児養育医療は、入院中の医療費の自己負担分を公費で助成します。ここでは助成対象となる範囲と対象外になる範囲についてお伝えしていきます
助成対象となる範囲
未熟児養育医療は基本的に、保険適応分の医療費と食事療養費代(ミルク代)が対象です
助成の対象外になる費用(差額ベッド代・おむつ代など)
保険適用外の費用は助成の対象外になります。
たとえば、以下のような費用です。
- 差額ベッド代
- おむつ代
- 衣服代



入院中の必要な実費について先に知っておくと、心の準備がしやすいです。気になる項目があれば、病院の会計担当の課にスタッフに確認してみてください。
自己負担額は所得区分で決まる
未熟児養育医療は世帯の所得に応じて自己負担金額が異なります。
算定の基準は全国共通ですが、所得区分によって負担額が異なるため、すべての家庭が同じ金額になるわけではありません。



我が家の場合、毎月2〜3万円程度の自己負担でした。医療費そのものの自己負担はほぼなく、請求のほとんどはオムツ代など保険適用外の費用でした。
なお、他の制度を併用することで、実質負担をさらに抑えられる場合もあります。
未熟児養育医療は他の助成制度と併用できる?
未熟児養育医療は、こども医療費助成や高額療養費制度と併用できます。
- 高額療養費制度
高額療養費制度は健康保険の仕組みの一つで、ひと月に支払う医療費が高額になった場合に、限度額までの自己負担で抑えられる仕組みです。未熟児養育医療を利用して入院する場合、医療費が非常に高額になることが多いため、この制度が関わるケースがあります。
- こども医療費助成
こども医療費助成は、市区町村が子どもの医療費の自己負担分を助成する制度です。未熟児養育医療とこども医療費助成を併用した場合、未熟児養育医療が優先的に適用され、残った自己負担分をこども医療費助成制度で補う仕組みになっています。
これらの制度を利用することで、自己負担額をさらに抑えることができます。ただし、こども医療費の助成の範囲は自治体によって異なるため、最終的な自己負担額の目安については、病院のソーシャルワーカーや会計担当課に確認するのが確実です。
【参照】
未熟児養育医療の申請をされる保護者の皆様へ|京都府京丹後市
https://www.city.kyotango.lg.jp/material/files/group/26/seigonituite.pdf
未熟児養育医療の申請方法
未熟児養育医療は、子どもの住民票がある自治体の窓口へ申請します。
里帰り出産で入院先が別の地域の場合でも、申請先は子どもの住民票がある自治体です。ただし、自治体によっては、医療券の送付先を里帰り中の住所に指定できる場合もあります。
また「生後1か月以内または治療開始から3週間以内」など申請の期間が決められている自治体もあるので注意が必要です。
自治体によって対応が違うので、申請の際は一度確認してみよう!
具体的な申請の手順は以下の通りです。
子どもの住民票のある自治体の窓口で申請書をもらいます。窓口までいかなくても、自治体の公式サイトからダウンロードできる場合もあります。
主な必要書類は以下の通りです。
- マイナ保険証
- 世帯調書
- 養育医療意見書
- 所得税額が分かる書類
子どもの保険証がまだ用意できていない場合でも、加入予定の保護者の保険情報で先に申請できることがあります。
必要書類を自治体の窓口へ提出します。
未熟児養育医療の給付が認められると、養育医療券が交付されます。養育医療券を病院へ提示すれば、助成が受けられます。
未熟児養育医療は安心して子どもが医療を受けられる支援
未熟児養育医療は、入院加療を必要とする未熟児の医療費負担を軽くしてくれる制度です。さまざまな不安が多い入院時期に、保護者の心の負担を軽減してくれます。
安心して子育てするために、ぜひ活用してください。
【参考】
未熟児養育医療の給付|大阪市
https://www.city.osaka.lg.jp/kenko/page/0000371473.html
神戸市未熟児養育医療給付のご案内|神戸市
https://www.city.kobe.lg.jp/documents/583/20250711154521.pdf













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