経管栄養の注入ボトルの固定方法ってみんなどうしてるの?
家の中ならなんとかなっても、移動中や外出先の固定は悩ましい
子どもの成長とともに固定方法を工夫しないといけない
経管栄養の注入ボトルの固定は気になることがたくさんありますよね。筆者も同じように疑問を持っていました。
今回は、ご家庭や外出中に実践できる経管栄養の注入ボトルの固定方法についてご紹介します。
経管栄養の注入ボトル固定のポイント
安定した場所に固定する
ボトル自体の重みをしっかりと支えられること、またチューブを引っ張った時も倒れたり外れたりしないことが大きなポイントです。
適切な高さを維持する
注入中はボトルの高さが変化すると滴下スピードも変わってしまいます。そのため、適切な高さを安定して保持できることが大切です。
子どもが動く場合は引っ張っても落ちない、倒れないようにする
チューブを持ちながらブンブン振って遊ぶ子どもや動き回る子どもは、特に引っ張りや揺さぶりに強い場所に固定したり、固定方法を意識したりしましょう。
自作の固定に便利なグッズとグッズ別の固定方法
場所を選ばず使える固定の便利グッズ
S字フック
まずはなんといってもS字フックです。どこでも手軽に手に入れることができるうえ、ともかくひっかける場所さえあれば立派な固定場所になります。固定方法は、S字フックをひっかけられる場所にひっかけ、反対側にボトルをひっかけるだけ。サイズを工夫したり、小さなS字フックをいくつか繋げて高さを調整したりもできます。
写真は、大きなS字フックを使って電車の荷物棚へ固定する様子です。
移動時間を利用して注入できるととても助かりますよね!揺れる車内でも、やはり既存の棚等に固定すると安定感が違います。ちょっと注目度満点でたくさん人に見られてしまうスタイルではありますが(笑)
曲がるフック
グニャッと曲げて好みの形状にできるフックは、外出中の困った時にとても便利です。フックとして引っ掛けたり、グルっと巻き付けて縛り付けるように固定したり、とS字フックよりも自由度が高く固定できます。
筆者はこの曲がるフックを、特に外出中に使い倒しました。鞄に1つ入れておくと安心で本当におすすめです。
お家で役立つ固定の便利グッズ
プラスチックチェーンとS字フックの組み合わせ
家の中は、そもそも固定できる場所が高い位置にあったり、フックでは高さ調整がしづらかったりしますよね。そんな時にもおすすめなのが、写真のように、プラスチックチェーンをカーテンレール等に付け、S字フックを使ってボトルをかける固定方法です。
絶妙な高さ調整ができて便利です。
インテリアとして代用可能なポールハンガーやドアハンガー
ポールハンガーやドアハンガーなど既製品のインテリアでも注入ボトルの固定ができます。役目を終えた後に本来の用途で使い続けることができるので、注入をいつか卒業する予定の子どもにおすすめです。
固定専用のアクセサリー
便利グッズと固定方法を紹介してきましたが、専用のアクセサリーでももちろん固定できます。専用の点滴スタンドは、なんといっても安定性やボトルのかけやすさが特徴です。
キャスター付きで移動はできるものの、強く横に引っ張ると台が倒れてしまうことがあるので注意しましょう。注入中に移動が少ない子どもや、椅子に座っている子どもにおすすめです。
点滴スタンド
在宅で長く注入ボトルを使用する場合は、専用の点滴スタンドを思い切って用意すると安心です。多少場所を取りますが、安定感やボトルの掛けやすさは専用スタンドならではの利点といえます。
折りたたみ式注入スタンド
外出時も折りたたんで持ち運べる、とても便利なグッズもあります。外泊先など、ボトルの固定環境がわからない時も1つあると安心です。ただし、重量が無いので横から引っ張ると倒れる可能性があります。動きのある子どもには注意が必要です。
ベビーカーに固定する場合の便利グッズ
ベビーカーに取り付けられる物で、ボトルの固定に適した商品をいくつかご紹介します。
傘スタンド
ベビーカーや自転車に取付可能な傘スタンドは、手軽に手に入れられる代用品としてとてもおすすめです。しっかりとベビーカーに固定でき、高さ調整も可能です。
ドリンクホルダー
市販のドリンクホルダーを使ってボトルを固定する方法もあります。ボトルをホルダーにカポッとはめ込むので、移動中にグラグラとボトルが揺れないところがおすすめポイントです。
固定できないときは手持ちでボトルを保持する方法も
子どもがハイハイをしたり歩いたりする場合は、いっそボトルを手で持って追いかけたほうが良い!ということもありますよね。注入時間中も動きを制限することなく、自由に遊ばせてあげられることが大きなメリットです。
筆者もよく追いかけました(笑)一見大変そうで非効率に見えるのですが、楽な姿勢が分かると案外安定した注入方法になります。3時間おきに1時間かけて毎日注入が必要だった筆者の息子にとっては、実はこの手持ちスタイルが家庭でも集団生活でも最も役に立ちました。
手持ちの際の注意点
手持ちの場合は、高さが変わる度に滴下スピードが変化します。なるべく同じ高さで保持できるように工夫をする、もしくは滴下スピードをその都度調整しましょう。
楽にボトルを保持する為の工夫
ずっと重たいボトルを高い位置で持ち続けるなんて正直大変すぎます…!筆者は最終的に写真のように床に座った状態で膝を曲げ、その上に肘を乗せて腕を固定する方法を取っていました
息子が通う保育園の看護師さんにもこの姿勢をおすすめし、ボトルの手持ち固定をして頂いていました(本当に有難いことでした)。これなら1時間でも持ち続けられます!
【番外編】新幹線移動は荷物フックが便利!
新幹線で移動中の固定場所が確保できるのかわからない、そんな方は是非、窓側の荷物フックを使ってみてください。高さもフックの角度も最適です。
ある程度の高さがあると滴下スピードの調整がしやすいので、適切な位置にあるフックは本当に助かります。
▼広々として他の人もいない多目的室の利用も便利です。
まとめ
- S字フックや曲がるフックが便利
- 専用の点滴スタンドは注入中に動きの少ない子どもにおすすめ
- ポールハンガー等を活用するアイデアもある
- ベビーカーに固定する際は傘スタンド等が便利
- 手持ちでの固定を行う場合は姿勢を工夫するのがおすすめ
- 新幹線では荷物フックが活用できる
経管栄養の注入ボトルの固定方法の悩みは環境や子どもの成長にとって十人十色です。日々の試行錯誤をしながらも、他のご家庭では実際にどう対処しているのかとても気になるところですよね。今回ご紹介した方法が少しでも参考になれば嬉しいです。
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