子どもが普段の生活で使う座位保持椅子。毎日使うものだからこそ、使いやすくて子どもも座り心地が良いものを選びたいですよね。
今回は筆者が毎日のように息子に使用している座位保持椅子「シュクレN」についてご紹介。おすすめポイントや、使用方法などを解説します。
座位保持椅子とは
座位保持椅子とは、障がいや疾患で、一般的な椅子に座るのが困難な人が安定して座れるように工夫されている椅子のことです。
特に子どもに必要とされている場合が多く、補装具費支給制度の中でも座位保持椅子は18歳未満の児童までにしか支給されません。
よく似ているとされているのが座位保持装置ですが、座位保持椅子とは別物です。座位保持装置は既存の車椅子に取り付けるものです。
後述しますが、シュクレのシリーズの中にも「シュクレ Next」という座位保持装置があります。
▼座位保持椅子についてはこちらの記事でも詳しく解説しています
子ども用座位保持椅子シュクレNとは
株式会社アシストが出している座位保持椅子で、看護師の声から生まれ、新生児・乳児用に開発されました。
特徴は、包み込まれるような座り心地と、オリジナル形状のヘッドレスト。体全体で体重を支えてくれるので、疲れにくい仕様になっています。ヘッドレストが付いているので頭をサポートし、位置を安定させてくれるのもポイントです。姿勢角度も調整可能なので、最適な角度で使うことができます。
また子ども用座位保持椅子のシュクレNは、成長に合わせてサイズアップが可能です。サイズ1〜9まであり、胸幅や肩高に合わせて選ぶことができます。
サイズ4〜9までだとクールファン付きも選ぶことができるので、座っている間蒸れる心配がある子どもにおすすめです。
カラーはピンク、ブルー、ベージュの3展開。フロントクッション・アームクッションもあり、座位保持椅子と一緒にレンタルまたは購入することができます。
座位保持椅子シュクレN 製品詳細
素材:メッシュ
素材サイズ:1〜9サイズ(胸幅や肩高に合わせる)
子ども用座位保持椅子シュクレNのおすすめポイント
シュクレNのおすすめポイントをご紹介します!
1. 安定した座位がとれる
シュクレNの特徴の1つでもある、包み込まれるような座り心地で、安定した座位をとることができます。体全体で体重を支えるようになっているため、疲れにくい仕様になっています。
実際に筆者の息子も写真と同じものを使用していますが、身体全体がすっぽりハマるような形になっているので、ブレることなく安定して座ることができています。
2.軽くて移動が簡単
シュクレNは軽いです。片手で持てる重さなので、移動が簡単。家の中ではもちろん、外出先に持っていくのにもおすすめです。
筆者の息子は、児童発達支援センターや保育園、友達の家に遊びに行くときなど、色々な場所にシュクレNを持って行っています。
3.姿勢角度が調整可能
シュクレNは、姿勢角度が調整可能です。リクライニングに近い形にしたり、90度近い角度にしたりと、子どもに合わせて調整ができます。寝た姿勢にできるのは、身体を長時間起こしていられない子どもには助かります。
4.微調整可能なヘッドレスト
オリジナル形状のヘッドレストもおすすめポイントの1つです。頭にフィットする形になっており、後頭部を下から支えるようになっています。頭の位置が安定した状態で座ることができるので、リラックスして座位がとれます。
筋疾患があり、1歳4ヶ月の息子は首が座っていませんが、シュクレNのヘッドレストがあるので、安定した状態で座ることができています。
5.脱着カバーは洗濯可能
脱着カバーは洗濯が可能なので、清潔感を保つことができます。洗濯の際は必ずネットに入れ、乾燥機や漂白剤、アイロンは使用しないようにしましょう。
6.サブスクリプションサービスがあるのでサイズアップしても心配なし
シュクレNには、サブスクリプションサービスがあります。詳しくは後述しますが、月額2,980円〜レンタルが可能で、プランによって値段が変わってきます。成長が著しい乳幼児期の子どもには、成長に合わせてサイズ交換ができるサブスクリプションサービスを使うのも1つの手段だと思います。
筆者も成長に合わせてサイズが交換できるようにサブスクリプションサービスを利用しています。プランも選べるので便利だなと思っています。
子ども用座位保持椅子シュクレNの使い方
シュクレNの実際の使い方について紹介します。
首が立つ位置で抱っこをします。足や首を支えるようにして抱っこすると安定して子どもを椅子まで運ぶことができます。
体が椅子にフィットするように座らせます。ポイントは、座らせる時お尻を前に出し、服を前にひっぱるように整えて座らせるのがポイントです。
ヘッドレストの調整も大事なポイント。頭を前に出しすぎていたり、逆に後ろに下がりすぎていたら調整が必要です。ヘッドレストの調整部分をひっくり返したり、ヘッドレストの高さを調整するスペーサーを入れたりして調整します。
そしてヘッドレストのネジを締めたあと、微調整をするようにします。
ベルトを止めます。きつくなりすぎたり、締めすぎたりしないように注意しましょう。
最後に、フロントクッション・アームクッションを付けます。使うことで手が前に出やすくなったり、上げやすくなったりします。二の腕がしっかり乗るように調整するのがポイントです。
動画でも乗せている様子を紹介しているので、チェックしてみてくださいね。
子ども用座位保持椅子シュクレNの購入方法と料金
シュクレNを使用するには、購入する方法と、サブスクリプションサービスでレンタルする方法があります。それぞれの購入方法や料金をご紹介します。
購入する場合
シュクレNの値段は、サイズやオプションによって変わってきます。定価で購入する場合だと、シュクレN本体だけで、32,200円(税込35,420円)〜です。フロントクッション・アームクッションがセットで43,700円(税込48,070円〜)です。
制度として、座位保持椅子は補装具費支給制度の中に入っているため、購入の場合は自治体のルールに準じて利用することができます。補装具費支給制度を利用すると、自己負担額は原則1割ですむことになり、月の上限額も原則37,200円までになっています。
▼補装具支給制度について、詳しくはこちらの記事で解説しています
サブスクリプションサービスを利用する場合
サブスクリプションサービスを利用する場合、1年に3回までサイズ交換が可能になります。
値段はプランによって異なり、シュクレN本体のみだと月額2,980円(税抜)、フロントクッション・アームクッション付きだと月額3,580円(税抜)になります。
契約後、初めて商品が届いてから2週間はキャンセル料無料、解約料も無料なので、合わなかったり、他の座位保持椅子を利用することになったりしたとしても、安心です。
その他のシュクレシリーズの商品
シュクレには、シュクレN以外にも様々な種類の商品があります。
シュクレNB
シュクレNBはNICU、GCUなど医療現場で使えるようになっている座位保持椅子です。
特徴は、シートやヘッドレストのカバーに新生児にも安心な抗菌性ビニールレザーを使用している点。アルコール消毒ができるので、医療現場では安心して使用できます。
また、インナークッションには、耐薬品性や対候性に優れている独立気泡ポリエチレンフォームを使用しています。
シュクレN ドライブ
シュクレシリーズのカーシートです。シュクレNと取り付け用のアタッチメント(ショルダーベルトとフロントベルト)がセットになった製品です。
シュクレNドライブに対応できるシュクレNのサイズは4〜9です。脱着が簡単で、取り外すと外出先でシュクレNとして使用できるのがポイント。値段は、本体のみで52,200円(税込57,420円)〜です。
シュクレ コパン
ハンモックのようなシート形状が特徴なシュクレ コパン。室内用座位保持装置で、高さや角度を調整して使用することができます。床からわずか19cmの高さで、35度までティルトが可能です。レールがついているので、室内での移動が簡単なのも嬉しいポイント。
対象年齢は3〜10歳になっています。
シュクレ NEXT
姿勢理論に基づいて作られたクッション形状の座位保持装置です。屋内外用フレームに簡単に脱着でき、フレームに付けて使うのはもちろんのこと、フレームから外して単体で床置きして使用することも可能です。
シュクレNEXT専用のテーブルも用意されており、テーブルの高さや前後角度の調整も可能です。胸や腰を固定するベルトも付いており、標準でクールファンも付いているのが特徴です。対象年齢は3〜15歳になっています。
安定した座位保持椅子シュクレNを使用してみよう
シュクレNは看護師の声から生まれた新生児・乳幼児用の座位保持椅子で、使い勝手も抜群です。
【シュクレNの特徴】
- 包み込まれるような安定した座り心地
- 調整可能なヘッドレスト
- 持ち運ぶのにも容易な軽さ
- 購入だけでなく、サブスクリプションサービスもあるので、サイズアウトが心配な人も安心
実際毎日のように使用している筆者の息子も、筋疾患があり首が座っておらず体幹が弱いですが、安心して利用できています。
寝転んでいるだけでは見えない世界を、座位保持椅子シュクレNに座ることで見ることができています。また保育園では、他児と同じ目線で過ごすことができているのも、シュクレNを使用していてよかったなと思う点です。
座位保持椅子選びに悩んでいる方や「子どもに座位を取らせたいけれど上手くいかない…」という方は、是非一度シュクレNを試してみてくださいね。
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