サンリオピューロランドでは、待機列で長時間待つことが困難な障がいを持つ人向けに「ハートフルサービス」を実施しています。
この「ハートフルサービス」の対象者であることを証明するものが、「ハートパス」という証明書。ハートパスを持っていると、具体的にどんなサービスを受けられるのでしょうか?
今回は、障害者手帳を持つ子どもを育てるママである筆者が、実際にサンリオピューロランドを訪れた際のレポートを交えて、「ハートパス」について解説します。
サンリオピューロランドの「ハートパス」とは?
サンリオピューロランドで発行している「ハートパス」は、各種手帳の保有者を対象とした「ハートフルサービス」の対象者であることを示すパスポート(証明書)です。
「ハートパス」を提示することで、いくつかのアトラクションの優先案内を受けられたり、パレードやショーを観覧する際に専用スペースへ案内してもらうことができます。
ハートパスの対象者
サンリオピューロランドのハートパスを発行してもらえるのは、以下の障害者手帳の保有者です。
- 身体障害者手帳
- 精神障害者保健福祉手帳
- 療育手帳等
保有している手帳がハートパスの対象になるか分からない場合には、事前に施設まで問い合わせてみてくださいね。
サンリオピューロランドのハートパスの受け取り方
ハートパスを受け取るには、来場当日にチケット窓口、または3Fのインフォメーションカウンターで各種手帳の原本を提示します。
なお、障害者手帳の保有者は、チケット料金に障害者割引が適用されます。障害者割引を利用する場合にも、チケット窓口で各種手帳の原本を提示してください。
▼障害者割引でのチケット購入方法や注意点は、以下の記事を参考にしてください
ちなみに、サンリオピューロランドでは土日祝日及び18時閉館の平日は、1・2階ではベビーカーを利用できません。車椅子や障がい児用バギーに関しては、上記日時でも利用可能です。そのため、もしベビーカーを車椅子代わりとして利用している場合には、その旨をスタッフに申告し、利用の許可をもらう必要があります。
筆者の子どもは障がい児バギーを利用していますが、一見するとベビーカーと見間違える可能性があるため、館内のスタッフや他の来場者への周知のために「車椅子マーク(写真手前の緑色の札)」を貸し出してもらいました。
サンリオピューロランドでハートパスが使えるショー・アトラクション一覧
ハートパスを受け取ったら実際に使ってみましょう!サンリオピューロランド内でハートパスが使えるショーとアトラクションは、以下のとおりです。
▽アトラクション/ショー | ▽アトラクション/ショーの内容 | ▽ハートフルサービスの内容 |
サンリオキャラクターボートライド | ボートに乗ってサンリオのキャラクター達たちとパーティーに出掛けます! ※車椅子のままでの利用は不可(一人座り、または抱っこでの乗船)※所要時間 約10分 | 優先入場案内 ※1Fから2Fまで階段を含め20m以上あるため、一時的に抱っこでの移動が発生します(アトラクション乗車中、車椅子は1Fの空きスペースに置いておくことになります) |
~マイメロディ&クロミ~マイメロードドライブ | マイメロカーに乗って、マイメロディ達が暮らす「マリーランド」を巡ります。 ※車椅子のままでの利用は不可(一人座り、または抱っこでの乗船)※所要時間 約5分 | 優先入場案内 ※乗り場まで段差があるため一時的に抱っこでの移動が発生します(アトラクション乗車中、車椅子は空きスペースに置いておくことになります) |
レディキティハウス | 「Kawaii×セレブリティ」をテーマにした写真映えするスポットがたくさんの空間。最後にはキティちゃんと写真撮影ができます! ※車椅子のまま利用可 | 優先入場案内 ※レディキティとの写真撮影には並ぶ必要があります |
Kiki&Lalaトゥインクリングスタジオ | リトルツインスターズ(キキ&ララ)の生まれ故郷「ゆめ星雲」で写真撮影が楽しめるフォトスタジオ ※車椅子のまま利用可 | 優先入場案内 |
シナモロールの小さな大冒険(ディスカバリーシアター) | モーションシートが備わったシアターで、「魔法のステッキ」を使ってシナモンたちと冒険に出掛けます! ※車椅子のまま利用可 | 優先入場案内 ※安全のため「動かないシート」を案内されるケースがあります。※車椅子専用エリアあり※詳細は公式サイトの利用規定等を参照 |
筆者が来場した時点(2024/7/15)でのハートパスには上記5つのアトラクションが記載されていましたが、メルヘンシアター、フェアリーランドシアターなどでも優先席への案内等を受けることができます。
また、サンリオの人気キャラクターたちとのグリーティングが楽しめる『キャラグリレジデンス』には優先案内はありませんが、アトラクション内に階段があるため、車椅子のまま利用するためのルートを案内してもらうことが可能です。
サンリオピューロランドのハートパスの利用の流れ
ハートパスの利用例<アトラクション編>
実際にハートパスを利用した際の様子をご紹介します。
1、アトラクションの優先案内へ向かう
まずは利用したいアトラクション/ショーの「優先案内入口」へ向かいます。
アトラクションやショーによっては、車椅子マークだけが掲示されているところも。正直わかりづらいアトラクションもあったので、困ったら通常の入り口でスタッフの方に聞いてみましょう!
2、誘導にしたがって入り口やエリアへ移動する
車椅子のまま利用可能なアトラクションの場合は、誘導に従って専用エリアへ移動してアトラクションへ!
一方、車椅子のままでは利用不可のアトラクションの場合、車椅子や障がい児バギーを空きスペースへ置いてから、優先入場口へ移動してアトラクションへ向かいます。
ハートパスの利用例<パレード編>
筆者の訪れた日にもいろいろなショーやパレードの上演が予定されていましたが、アフタヌーンパスポート(14時以降の来場)だったので、夕方に上演された『ピューロランドネオナツマツリ WA☆SHOWI BEAT!』という「お祭り」をイメージしたショーの鑑賞を予約することにしました。
1、ハートパス発行時に希望のパレードやショーを決める
サンリオピューロランドへ入場後、ハートパスを発行してもらう際にスタッフからパレードの専用スペースについて案内があります。この際に希望するパレード/ショーを予約します。(ハートパス別紙に来場入口や集合時間を記載してもらいます)
2、集合時間になったら来場入り口へ向かう
集合時間になったら所定の来場入口へ向かい、スタッフの方にハートパス及びパレード予約時間が記載された別紙を見せると専用スペースへ案内されます。
前列を確保するために早くから場所を取っている人もたくさん見かけました。待ち時間を短縮して、かつバギーのまま鑑賞することが出来るのは本当に助かりました。キティちゃんやクロミちゃんたちを近くで見ることができて、娘も嬉しそうでした♪
パレードやショー利用時の注意点
パレード/ショーの利用に関しては注意点がいくつかあります。
- パレード専用スペースの利用は、パレード演目ごとに1回限り可能
- パレード専用スペースは、車椅子の利用者1名と付き添い2名までが利用可能(それ以上の人数は同席不可)
- パレード専用スペースは先着順のため、上限に達した場合は案内不可
サンリオピューロランドでハートフルな体験をしよう!
筆者の娘が障がいを負ってからは、訪れるのが初めてだったサンリオピューロランド。「以前のようには楽しめないかな…」と内心ドキドキしていました。
そんな心境だったこと、また、子どもの体調も考えて長時間の滞在は難しいと判断したため、14時以降入場可能なアフタヌーンパスポートで訪れたのですが、ハートパスのおかげで待ち時間も大幅に短縮することができ、とても充実した滞在になりました!
障害者割引の金額自体は少額なのですが(通常料金より200円引き)、退園時には「ハートパスがあるなら割引はそのくらいで充分です!」という気持ちに(笑)
サンリオピューロランドは屋内なので天候や気温に左右されず、快適に過ごすことができるため、気になっていた方はぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか?
▼全国の施設などで使える障害者割引についてはこちらにまとめています
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