障がい児の利用できる福祉制度は様々なものがあります。支援を受けたいけれど何を申請したらいいのかよくわからない、違いがわからないと感じている方も多いのではないでしょうか。
今回は、児童発達支援や放課後デイサービスを利用する時に話題に出やすい療育手帳と通所受給者証について取得経験のある経験者ママが解説します。
療育手帳を持っていれば児童発達支援を利用することができる?
通所受給者証を持っているけど、療育手帳も取得したほうがいい?
など、制度を利用する上での疑問を解決していきます!
通所受給者証と療育手帳は全く別のもの
通所受給者証と療育手帳は、全く違う制度で別のものです。それぞれの交付目的や取得することで受けられるサービスが異なります。
通所受給者証とは
通所受給者証とは、児童発達支援や放課後等デイサービスといった障害児通所支援を受けるために交付される許可証です。各サービスを利用する際の利用料を定められた日数分、自治体から補助してもらえます。なお、障害児通所支援を利用するためには原則必須となります。
通所受給者証は、療育手帳の有無にかかわらず、制度を利用する必要があると認められた場合に取得することができます。
申請には医師の意見書や障害児利用支援計画案が必要です。
▼詳しくはこちらの記事でも紹介しています
療育手帳とは
療育手帳とは、知的障害があることを証明する障害者手帳です。知能・発達検査を実施して一定の障がいが認められた場合に交付されます。手帳には、障害名や障がいの程度が記載されています。
療育手帳を取得すると、税金の控除や公共交通機関の割引などのサービスを受けることが可能です。
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通所受給者証と療育手帳の比較
通所受給者証と療育手帳の違いを以下の表にまとめました。
通所受給者証 | 療育手帳 | |
交付主体 | 市町村 | 都道府県、および指定都市 |
取得目的 | 障害児通所支援の利用 | 知的障害があることの証明 |
取得メリット | 障害児通所支援(児童発達支援、放課後等デイサービス、保育所等訪問支援、居宅訪問型児童発達支援)の利用が可能 | 税金の控除がある手当の受給ができる各種障害者割引を受けることができる |
更新時期 | 1年ごと | 自治体により異なるが、児童は2,3年で更新となることが多い |
どちらも自治体の窓口で申請、相談が可能です。
申請に必要な書類は自治体によって異なることがあるので、お住いの地域の役所で確認してくださいね。
通所受給者証と療育手帳は同時取得が必要?
通所受給者証と療育手帳は、特にそれぞれの関係性はないので同時取得が必須ではありません。それぞれのメリットや受けられる支援が必要な時に申請しましょう。
ただし、自治体の定めるルールによって同時取得を依頼されることがあります。具体的には児童発達支援を利用したい時に「窓口相談で通所受給者証申請を相談すると療育手帳も取得するように言われる」というようなものです。
必須のルールになっているのか、市区町村でよく確認するようにしましょう。
目的に応じて制度を利用しよう
通所受給者証と療育手帳は全く別のものです。
- 通所受給者証は障害児通所支援を利用するための証明書
- 療育手帳は知的障害、障がいの程度を証明する障害者手帳
通所受給者証の取得に療育手帳の有無は関係しません。また、療育手帳だけでは障害児通所支援の利用はできず、別途通所受給者証が必要な点には注意しましょう。
どちらも有効活用することで、幅広い支援が受けられる制度です。療育手帳と通所受給者証の違いを理解して、必要な制度を利用していきましょう!
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