退院してから自宅に帰ってきた子どもと外に出たいけれど、不安…
医療的ケア児の子どもと家にいるだけでは退屈だけれど、外に出るのは心配。
長期の入院から退院し、いざ一緒に暮らすことになって、「子どもと外に出たいけど不安」という気持ちが筆者にはとてもよくわかります。
そこで今回は、医療的ケア児と外に出る第一ステップを踏めるように、医療的ケア児の子どもと外出するのにおすすめな時間帯や気をつけることなどをご紹介します。
これを読んで少しでも、医療的ケアのある子どもとの外出への不安が軽減できると嬉しいです。
医療的ケア児との外出手順や流れ
1, 荷物の準備
まずは荷物の準備をします。人工呼吸器や注入、吸引器や吸引セットなど医療的ケアに必要な道具に加え、緊急時に必要になるアンビューバックや酸素ボンベ、生活用品として必要な着替えやおむつなどを用意してバッグに入れます。
2, おむつの最終チェック
外出途中でおむつ替えをするのは大変です。出発前におむつの最終チェックを行います。おむつを取り替える必要があれば取り替え、必要がなければそのまま出発します。
3, 出かける直前にケアをする
万全の状態で出かけるために、出かける直前に必要なケアをしましょう。たとえば、吸引が必要な子どもの場合、出先でたんやよだれが溜まってケアが必要になってしまうのを防ぐため、出発準備の最後に口鼻・気管の吸引をします。
医療的ケア児と外出するのにおすすめな場所
1.近くの公園
最初の外出先は、近くの公園程度にするのが最適。遠すぎるといざ帰りたくなった時にすぐに戻ることができず、心配のもととなってしまいます。
「こんなに近くていいのの?」と思う人もいるかもしれませんが、まずは一歩でも外に出ることが大切です。近くの公園に子どもと出かけて、外の空気に当たるととても気持ち良いですよ。
2, 行き慣れている近所のスーパー
行き慣れている近所のスーパーに行ってみるのもおすすめです。慣れているので、安心してでかけられます。
がっつり買い物をしなくても、何か1つでも購入してみると、子どもと一緒に買い物ができたという経験ができますよ。
医療的ケア児と出かけるのにおすすめの時間帯
医療的ケア児と出かけるのにおすすめの時間帯は日の出ている日中です。
特に最初の外出をする日は、天気が良く暖かい日中がおすすめです。天気が良いと気持ちがよく、それだけで少し不安が和らぐので慣れてくるまでは日中の間に出かけるようにしましょう。
また寒すぎず、暑すぎない暖かい日だと荷物も少なく、子どもの体温調整もしやすいので、「すごく汗かいてるどうしよう」「寒いかな?風邪引いたらどうしよう」といった心配事もなくなるので安心です。
医療的ケア児と外出するのに気をつけること
1.早く外出できるようにならなければ!と焦らず無理はしない
子どもが手術後の入院生活から在宅生活になり「できるだけ早く外出できるようにならなきゃ」と焦る親御さんもいると思います。しかし、焦らず、無理をしないことが大切です。
「今日は暖かくて天気もいいし、出かけてみようかな」と前向きな気持ちになれる時に、自分のペースで外出することがベストです。
無理をして出かけようとすると心の負担にもなります。まわりと比べず、外に出ようかなと思える時にお散歩してみるのがいいのではないでしょうか。
2.緊急対応セットを持ち歩く
いざという時の緊急対応セットは外出時の必需品。子どもによって緊急対応セットが何になるのかは変わってきますが、筆者の場合は、アンビューバックと酸素ボンベ、替えの回路は外出時に絶対に持っていくようにしています。
使わないで外出できることがベストですが、いざという時にすぐに緊急対応できるように準備しておくことも、最初の外出時に大切なことだと思います。
3, 心配な間は子どもと2人だけでなく家族で出かける
1人で医療的ケア児を連れて外出するのはプレッシャーが大きいかもしれませんが、一緒に行く人の人数が多ければ不安も軽減できます。
「1人で出かけられないなんて、責任感がないんじゃないか」と思う人もいるかもしれませんが、そんなことはありません。家族と一緒にでかけることで会話も増え、楽しい時間を過ごすことができますよ。
筆者は基本いつも、夫と息子の3人で出かけることが多いです。最初はそこに負い目を感じたこともありますが、今では息子にとってもパパも一緒にでかけられることは楽しいことで、何も悪いことはないなと思っています。
医療的ケア児との外出が怖かった筆者のはじめてのお出かけ体験談
今までずっと病院で入院していた子どもと、一緒に外出することは、最初は誰でも不安だと思います。筆者もそうでした。例え息子と2人きりではなく、夫と3人での外出でも「何かあったらどうしよう」と不安でしょうがなかったです。
そんな筆者の息子との初めての外出は、家から徒歩3分の場所にある公園でした。冬でしたが天気の良い日で、外の空気をおもいっきり吸って、ひんやりとした空気を味わいながらお散歩できたことに喜びを感じたことを今でも覚えています。
不安で怖かったけれど、目をキラキラさせながら外の世界を見渡す息子を見て、これからはどんどん外の景色をみせてあげたい!と気持ちが変わっていきました。
心の負担がない程度に外出をはじめよう
無理をすることは心の負担になるのでよくないですが、ちょっとずつ距離を伸ばして外出していくのがおすすめです。
慣れていけば、ちょっと遠くの公園や、電車でのお出かけ、新幹線のお出かけなど、お出かけの幅が広くなり、子どもとの思い出も増えていきますよ。
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