児童発達支援センターと児童発達支援事業所って何をしてくれるところ?
児童発達支援センターと児童発達支援事業所って何が違うの?
と思っている方必見!
今回は児童発達支援センター・児童発達支援事業所についてや違い、メリット・デメリットをご紹介します。
児童発達支援センター・児童発達支援事業所とは?
児童発達支援センターは、療育を行うだけでなく、障がいや疾患のある子どもやその家族に対し援助・助言を行ったり、保育施設や障害児通所支援事業所の相談にも対応したりといった、地域の中核的機関としての役割を持っていることが特徴です。そのため、保育園と並行通園をする場合などは、児童発達支援センターでの様子を保育園に伝えてもらうこともできます。
一方、児童発達支援事業所は、身近な療育の提供の場所であり、地域によっては数多く存在する場所です。
規模で考えると、児童発達支援事業所よりも児童発達支援センターの方が大きいと言えます。
児童発達支援センター・児童発達支援事業所の違い
児童発達支援センターは「地域の中核的存在」であるのに対し、児童発達支援事業所は「身近な療育を提供する場所」であり、地域によっては数多く存在する施設です。
児童発達支援センターは、療育を行うだけでなく、子どもが通う保育施設や障害児通所支援事業所への助言なども行ってくれます。
児童発達支援センター・児童発達支援事業所の役割
児童発達支援センターや児童発達支援事業所の共通する役割は、子どもの療育を行うことです。対象者は小学生になる前の子ども(未就学児)で、専門家から見て療育が必要だと認められた場合に通所できます。
これは施設によるかもしれませんが、児童発達支援センターだけでなく、児童発達支援事業所でも、子どもと親どちらの相談にも乗ってくれます。
▼詳しくは以下の記事をCheck
児童発達支援センター・児童発達支援事業所に通ってみてどうだった?
児童発達支援センター、児童発達支援事業所に通ってみてどうなのか、どちらにも通所している筆者が、その感想をメリット・デメリットで紹介します。
メリット
子どもの発達を促せる
1番のメリットは、児童発達支援センター、児童発達支援事業所で子どもの発達を促せることです。後述しますが、施設によってはいろんな職種が配置されています。看護師がいれば、医療的ケアのある子どもでも安心して通えますし、保育士がいれば、保育の観点から遊びを通して発達を促してくれます。また、理学療法士や作業療法士がいれば、身体的な支援をしてもらうことも可能です。
筆者が通う児童発達支援事業所では、看護師、保育士、理学療法士が配置されているので、いろんな視点から息子の発達をみてくれています。
他児の親との繋がりが持てる
児童発達支援センター、児童発達支援事業所で出会えるのが、通所する子どもの親です。同じように障がい児や疾患児を育てている親同士なので、分かりあえることが多く、地域の情報やちょっとした生活の知恵なども教え合うことができます。
筆者は児童発達支援事業所で出会ったママから、肌の弱い息子へ肌に優しいテープを教えてもらい、「実際に試してみて〜!」と現物をいただいたことがあります。
専門家に気軽に相談することができる
配置されているかにもよりますが、専門家に気軽に相談できるのも児童発達支援センター、児童発達支援事業所での嬉しいポイントです。専門的な話はもちろん、「今度胃ろうの手術があって気分が落ちてて…」のような、障がい児、疾患児を育てる親だからこそ出てくる悩みを相談することもできます。
筆者が通う児童発達支援事業所には、理学療法士が数人配置されているため、息子の身体的な相談をしたり、家で実践した方がいいことなどアドバイスをもらったりしています。
デメリット
送迎がない場合、通所が大変
これは地域や住んでいる場所によりますが、送迎がない場合、通所の送り迎えが大変です。児童発達支援事業所は地域に多数存在すると言われているものの、肢体不自由児が通える児童発達支援事業所は少ない場合もあります。そうなると、車で片道20分以上かかる場所まで行かないと通えないこともありえます。
実際に筆者の息子は、片道約25分かけて児童発達支援事業所に通所しています。筆者の住む地域には、発達障害児向けの児童発達支援事業所は数多くあるものの、肢体不自由児や重心児向けの児童発達支援事業所は多くありません。他に選択肢がないため、この距離を毎回車で通わなければいけない状況です。
親子分離できる児童発達支援センター、児童発達支援事業所を探すのが難しい
親子分離できる児童発達支援センター、児童発達支援事業所はあまり多くないと思います。
これは地域にもよりますが、筆者の通う児童発達支援事業所では、施設内ならば親子分離が可能です。つまり休憩所に居る分には問題ありませんが、外出することはできないということです。
まわりを見ていると、2〜3歳くらいで医療的ケアのない子どもの親は親子分離できているので、通っている年数や子どもの医療的ケアの種類によって、親子分離できるようになる時期が違うのかなと思っています。
児童発達支援で働いている人・職種
児童発達支援センターには、嘱託医、児童発達支援管理責任者、 児童指導員及び保育士、機能訓練を行う場合は機能訓練担当職員の配置が必須です。
一方、児童発達支援事業所には、嘱託医の配置が必須ではありません。児童発達支援管理責任者、指導員または保育士、機能訓練を行う場合は機能訓練担当職員を必ず配置することになっています。
必ず配置される職種
嘱託医
嘱託医は、常駐はしませんが、必要に応じて診察や治療を行う医師のことです。児童発達支援センターには配置が必須となっています。嘱託医による健康診断を定期的に行っている児童発達支援センターもあります。
児童発達支援管理責任者(児発管)
それぞれの子どもの特性に応じて必要な支援や目標を設定する「個別支援計画」を作成し、その計画通りに療育を行えているかどうかを管理する専門職です。
常勤で1名以上の配属が義務付けられています。児童発達支援センター、児童発達支援事業所、どちらも配置が必須の職種です。
児童指導員や保育士
障がいを持つお子さんの心身のケアをしながら、個別支援計画に基づいて療育を実施する職種です。保護者からの相談をはじめ、保育園やその他施設などの関係機関と連携するなどの役割があります。
児童発達支援センターには児童指導員も保育士も配置が必須、児童発達支援事業所にはどちらか一方の職種の配置が必要です。
必要に応じて配置される職種
機能訓練担当職員
言語聴覚士(ST)、理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、心理指導担当職員などがいます。
言語聴覚士は、言語障害や言葉の発達の遅れなど言葉のコミュニケーションの問題に対して検査や調査を実施し、必要に応じて訓練や指導を行う専門職です。
理学療法士は、寝返り、座る、立ち上がる、歩くといったような「基本動作能力」の回復や維持、障がいの悪化の予防をし、自立した日常生活が送れるように支援するリハビリの専門職です。
作業療法士は、日常生活ができる応用力をつけるサポートをしてくれる専門職。具体的には、自助具などを使用して自分で食べられるようにする練習や、自分で家の中を移動できるようになる練習、自分でトイレを使えるようになる練習などを行います。
児童発達支援センター、児童発達支援事業所ともに、機能訓練を行う場合には配置必須の職種です。
看護師
施設内で医療行為をしてくれるのが看護師です。児童発達支援施設では、注入や吸引などの医療的ケアもしてくれます。
児童発達支援センター・児童発達支援事業に通って子どもの発達を支援しよう
児童発達支援センターと児童発達支援事業所、似ているようで少し違う施設です。保育園やその他施設と連携をとって欲しい場合は、児童発達支援センターへの通所がおすすめですが、地域の中核にあるので家の近くにあるとは限りません。
もし移動距離を大切にしたいならば、身近な存在である児童発達支援事業所を選ぶのがいいかもしれません。
児童発達支援センター・児童発達支援事業に通うと、メリットもデメリットもあります。ただ、やはり子どもの発達を考えると、筆者的には児童発達支援センター・児童発達支援事業に通うのはおすすめです。
自分たちのライフスタイルに合った児童発達支援センター・児童発達支援事業を見つけ、安心して通えるのがベストだと思います。
コメント