こんにちは。スタバ大好き!ダークモカチップフラペチーノ大好き!な、ライターのヨーゼフです。
筆者の息子は難聴を患っています。そんな息子とのコミュニケーション手段のひとつが手話です。
その手話が共通言語になっているスターバックスコーヒーの店舗が東京都国立市にあると聞き、早速行ってきました!
▼動画でも紹介しています。
スターバックス コーヒー nonowa国立店とは?
スターバックスコーヒー nonowa国立店は、日本初の「サイニングストア」です。
サイニングストアとは?
サイニングストアとは、スターバックスコーヒーの中でも手話が共通言語の店舗です。利用客は手話で注文が可能で、聴覚障害のあるパートナー(スターバックスコーヒーの従業員のこと)も手話を使って働くことができます。
2024年1月現在、マレーシアに2店舗、アメリカに1店舗、中国に1店舗あり、スターバックスコーヒーnonowa国立店は世界で5番目のサイニングストアです。
スターバックスコーヒー nonowa国立店へ行ってみた!
手話が共通言語とはいえ、手話ができないと利用できないわけではありません。実際にどのような流れで利用するのか、レポートしていきます。
看板には指文字も表記
駅ビル「nonowa」の入口に掲げられていたスターバックスコーヒーの看板には、「STARBUCKS」のそれぞれのアルファベットの上に、指文字が描かれていました。
指文字とは
意味を持った「言葉」を表現する「手話」に対し、「文字」や「数字」など言葉以外のものを指の形で表現するのが指文字です。
指文字だけでは意味を持ちませんが、例えば筆者のライター名「ヨーゼフ」など、手話表現のない言葉を表現する際は、指文字を組み合わせて表現します。
ちなみに50音の指文字はアルファベットの表現から来ていると言われています。
例えば「さ」の指文字は「S」と同じ。「ら」は「R」と同じです。
手話をモチーフにした内装が印象的
店舗は駅ビルの通路に面していて、誰でも立ち寄りやすい開放的な店構えです。内装は明るく開放的な空間になっています。
店舗の中央の柱には、外の看板と同じく「STARBUCKS」の指文字の入った店名が掲示されています。
その下には「Proudly served in sign language」という表記がありました。直訳すると「誇らしげに手話で提供する」です。「手話を使うことに誇りを持っている」という強いメッセージを感じました。
店舗の壁には色鮮やかなアート作品が飾られていました。
作品のタイトルは「Talkative hands (おしゃべりな手)」。
イラストレーターの門秀彦さんが、スターバックスコーヒーで働く聴覚に障がいのあるパートナーとディスカッションを行いながら、この店舗ならではの世界観を構築するところからスタートしたそう。
「頑張る」「信じる」など日常でよく使われる手話から、「コーヒー」「抹茶」など、スターバックスコーヒーへ訪れた際に使える手話が描かれています。
【参照】手話が共通言語となる国内初のスターバックス サイニングストアが東京・国立市にオープン|スターバックス コーヒー ジャパン
URL:https://www.starbucks.co.jp/press_release/pr2020-3511.php
黒板には季節に合わせた手話の紹介も。
「冬」と「寒い」の手話は一緒ですが、表情や口の形で違いを表すというポイントまでしっかり解説してくれています。
同じ手話で違う言葉を表すということが手話にはあります。その違いを読み取る時に大事なのが口の形です。
伝えたい言葉を発話の口の形で読み取るので、マスク生活は聴覚障害のある人々にとっては生活が困難になることも少なくありませんでした。
手話で注文にチャレンジ!
1年間手話講習会に通い、現在も少しずつ手話を勉強している筆者。その実力を発揮できるのか!?いざ手話で注文にチャレンジ!ホットのカフェモカをトールサイズで注文してみることにしました。
しかし…
ホットは手話でできたけど…カフェモカは…指文字かな…?
と戸惑ってしまった筆者。結局「カフェモカ」が表現できなかったので、メニューを指差してオーダーしました。
まだまだです…もっと勉強しなければ!と悔やみつつも、メニューを指差して注文できるので、手話ができない人でも気軽に訪れることができそうだなと思いました。
さらに、戸惑っている筆者の様子を見てパートナーの方がこんな案内も差し出してくれました。
指差しで注文が完結できるようになっているオーダー表です。スターバックスコーヒーは、オーダーに必要な情報が多かったり、カスタマイズが豊富だからこそ、誰でも指差しで注文ができる工夫は嬉しいです。
「どうすれば聴覚障害者に自分の意思を伝えられるか」
「どうすれば自分たちが相手の意思を理解できるか」
聴覚に障がいがある人もない人も気軽に立ち寄れる店舗だからこそ、お互いのことをよく考えて作られているアイテムだと思いました。
聴覚障害があっても問題なくドリンクを受け取れる仕組み
注文を終えると、番号が入ったレシートを渡されます。この番号が掲示板に表示されたら受け取りに行く仕組みになっています。
サイニングストア以外の店舗だと、カウンターでドリンクを待ち、口頭でドリンクメニューや番号を言われて渡されますよね。聴覚障害者でも分かるように掲示板に表示されるというのは、手話が共通言語の店舗ならではの工夫だなと思いました。
求人案内もサイニングストアならではの記載があった
店内に求人案内が掲示されていたのですが、募集要項には「手話でトレーニング実施ができる方」と記載がありました。
手話が共通言語という店舗だけあって、必須条件になっているようです。
【まとめ】サイニングストアは、誰でも気軽に入れる
手話を勉強している筆者でも、「手話が上手くできなかったらどうしよう」と、ちょっとドキドキしながら入った、スターバックス コーヒー nonowa国立店。現在手話に触れる機会のない方にとっては、もっと不安に思うかもしれません。
たしかに、手話のアート作品があったり、サイニングストアのオリジナル商品が販売されていたり…と、ところどころに他店とは異なる点はありました。でも、コーヒーの美味しさや、パートナーの方の元気で優しい接客は、他店と変わりません。注文も手話でする必要はなく、指差しなどで手話ができない人でも不便なくできるようになっていました。
実際、手話で注文しない人の方が多かったように見えました!
「障がい者が働いているから」とか「手話対応だから」と特別に構えることなく、普通のスターバックスコーヒーと同じように気軽に入れるお店だなと、実際利用してみて筆者は感じました。
今回筆者は「聴覚障害の人が働くスタバってどんなところだろう?」という気持ちで行きましたが、筆者も含め、普通にスターバックスコーヒーに入るのと同じ気持ちでこの店舗へ行く人が増えていくことが、インクルーシブに繋がる気がしました。そしてそこへ繋げるためにも、まずはぜひこちらの店舗へ行ってみてほしいと思います。
このような店舗が日本中に増えて、もっと手話が身近になっていくといいなー!
店舗情報
スターバックスコーヒー nonowa国立店
住所:〒186-0001 東京都 国立市 北1-14-1 nonowa国立
アクセス:JR中央線国立駅より徒歩1分(駅ビル「nonowa」1階)
※「スターバックス コーヒー nonowa国立店」は国立駅の北口側にあります。(南口側にある店舗は「スターバックス コーヒー国立店」なので間違えないよう注意)
コメント
コメント一覧 (1件)
スターバックスで手話があったので、習うの頑張ります