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障がい児の親のコミュニティの種類と活用方法一覧!参加の方法やメリット、注意点などもご紹介

障がい児の親のコミュニティの種類と活用方法一覧!参加の方法やメリット、注意点などもご紹介
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障がいのある子どもを育てるのは、喜びと挑戦が交錯する経験です。でもその経験を誰かと分かち合う場はなかなかなく、孤独を感じることもありますよね。この記事を読んでいる方のなかにも「誰かと話したい」「同じ経験をしている人の話を聞きたい」と感じたことがある方がいらっしゃるのではないでしょうか。

そんなときに大きな支えになり得るのが、同じ立場の親たちが集うコミュニティの存在です。この記事では、障がい児と暮らすご家族が活用できるさまざまなコミュニティの種類や参加の方法、メリットや注意点について詳しく解説します。

目次

障がい児の親が繋がれるコミュニティとは?

障がい児のご家族が繋がれるコミュニティとは、同じような経験や悩みを持つ親たちが集まり、情報交換や相互支援をする場所のことです。オフラインとオンラインどちらも存在し、次のような機会を得やすくなっています。

  • 経験や情報の共有
  • 精神的なサポート
  • 実践的なアドバイスの交換
  • 地域の支援サービスについての情報収集
  • 専門家とのつながり

コミュニティには少し抵抗がある

なかなか自分のことを話しにくい…

そのように感じる方もいるかもしれません。しかし、

コミュニティに参加したことで孤立感が軽減され、前向きに子育てに取り組めるようになった

そのような声も少なくありません。まずは「見る専門」として活用してみるのもおすすめです。

障がい児の親が繋がれるコミュニティの種類

確かに障がい児家族のコミュニティに興味はあるけど、どんな種類があるの?

そんな方に向けて、障がい児の親が繋がれるコミュニティの種類をご紹介します。

家族会

家族会は、特定の障がいや疾患のある子どもとそのご家族が集まる会です。情報交換や交流などを実施し、本人・家族・きょうだいの課題や生きづらさを軽減することを目的にしています。

家族会の特徴

  • 障がい児のご家族が主催する場合が多い
  • 同じ障がいを持つ子どものご家族が集まるため、具体的な情報交換ができる
  • 長期的な支援ネットワークを構築できる
  • 地域の支援サービスについての情報を得やすい

家族会の活用方法

  • 地域の障害福祉課や病院の相談窓口で家族会の情報を入手する
  • 定期的な集会に参加し、積極的に他の親とコミュニケーションを取る
  • 必要に応じて運営側としても参加し、コミュニティの発展に貢献する

▼全国LD親の会

https://www.jpald.net

▼全国の医療的ケア児が参加できる親子会はこちらの記事にまとめています

患者会

患者会は、特定の疾患や障がいを持つ人々やその家族が集まる会です。同じ病気や障がい、症状など、共通する患者体験を持つ方が集い、自主的に運営します。

患者会の特徴

  • 医療や治療に関する最新情報を得やすい
  • 当事者(障がいを持つ子ども自身)の声を聞く機会がある
  • 社会的な啓発活動にも参加できる

患者会の活用方法

  • 主治医や医療ソーシャルワーカーに患者会の情報を聞く
  • オンラインで全国規模の患者会を探す
  • 講演会やイベントに参加し、幅広い情報を収集する

▼発達障害児家族が参加できる親子会はこちらにまとめています

オンラインコミュニティ

オンラインコミュニティは、同じ境遇のご家族同士が、インターネット上の掲示板やフォーラムなどのオンライン上で情報交換できる場所です。障がい児育児の悩みを気軽に相談したい場合や、孤独感を解消したい場合に適しています。

オンラインコミュニティの特徴

  • 時間や場所の制約なく参加できる
  • 全国各地のご家族とつながることができる
  • 匿名性があるため、気軽に相談しやすい

オンラインコミュニティの活用方法

  • 信頼できるウェブサイトやポータルサイトが運営するコミュニティを探す
  • 積極的に質問したり自分の経験を共有したりする
  • 定期的にチェックし、最新の情報をキャッチする

▼パパが楽しく活用できるコミュニティもあります

NPO法人 ファザーリングジャパン

https://fathering.jp/index.html

SNSグループ

SNSグループは、親同士で障がい児の様子を投稿し合い、それに対してコメントがもらえる場として活用可能です。障がい児の成長の喜びや日々のできごとだけではなく、悩みを発信して情報を集めたい場合にも適しています。

SNSグループの特徴

  • リアルタイムでの情報交換が可能
  • 写真や動画を使って具体的な情報を共有しやすい
  • 地域別や障がいの種類別など、細分化されたグループが多い

SNSグループの活用方法

  • ハッシュタグ機能や疾患名などで検索し、信頼できる団体や個人が運営するグループを探す
  • プライバシーに配慮しながら、積極的に交流する
  • 必要に応じて、自分でグループの立ち上げも検討する

オンラインサロン

オンラインサロンは、医療従事者や専門家、経験豊富な保護者が参加して質問に丁寧に答えてくれるインターネット上のコミュニティです。前述したオンラインコミュニティは「障がい児育児という同じ目的を持つご家族が自由に交流できる場」なのに対し、オンラインサロンは「障がい児育児に関する特定のテーマや専門知識を中心に学習や交流を深める場」のイメージに近いといえます。

また、オンラインコミュニティは参加者が自由に投稿や議論をする場ですが、オンラインサロンは主催者が定期的に講義や質疑応答セッションを開催するなど、体系的なコンテンツが提供されるのも特徴です。実名制が多いため、より密接な関係性を構築したい方にも適しています

専門家主催のものと当事者家族が主催のものとがあり、いずれも障がい児の発達や療育について専門的なアドバイスが欲しい、または意見が聞きたい場合などにおすすめです。

オンラインサロンの特徴

  • 質の高い情報や専門的なアドバイスを得やすい
  • 少人数で濃密な交流ができる
  • テーマ別の学習会や相談会が開催されることもある

オンラインサロンの活用方法

  • 自分のニーズに合ったサロンを探す(例:就学支援、療育方法など)
  • 積極的に質問し、サロン内の資源を最大限活用する
  • 継続的に参加し、長期的な関係性を築く
ライターMizuki

筆者にも自閉スペクトラム症の娘がいるため「障がい児育児 オンラインサロン」「自閉スペクトラム症 親の会 オンライン」などとインターネットで検索して自分のニーズに合ったサロンを探した経験があります。他にも、SNSで関連するハッシュタグを検索したり、親の会や支援団体のウェブサイト、オンライン学習プラットフォームなどで関連コースを探したりするのも一つです。ただし、サロンの目的や運営者の経験、専門性などを事前に確認して、自分に合うものをよく検討するようにしましょう。

地域のペアレントトレーニング

ペアレントトレーニングは、子どものほめ方や指示などの具体的な養育スキルを専門家から学べるコミュニティです。療育場面でのトレーニングだけではなく、親が日常生活で子どもと適切に関わることで、子どもの行動改善や発達促進に繋げられます。

主催は、各都道府県に設置されている発達障害者支援センターや教育センターなどの行政機関です。 また、病院などの医療機関や大学に付属の心理センターなどでも実施しているところがあります。 

近年は、各地の親の会や支援団体が運営するNPO法人、民間事業所、個人などでも実施しているのが特徴です。

ペアレントトレーニングの特徴

  • 専門家から直接指導を受けられる
  • 同じ地域のご家族と繋がりやすい
  • 具体的なスキルや対処法を学べる

活用方法 

  • 地域の障害福祉課や児童発達支援センターに問い合わせる
  • プログラムに積極的に参加し、学んだことを日常生活で実践する
  • 参加者同士で連絡先を交換し、プログラム終了後も交流を継続する

障がい児の親がコミュニティへ参加する方法

たくさんのコミュニティがあるのはわかったけど、どうやって参加したらいい?

そう考える方もいらっしゃるかもしれません。

結論からお伝えすると、障がい児と暮らす親がコミュニティに参加する方法はさまざまです。コミュニティによってオンライン申し込みが可能だったり電話での問い合わせが必要だったりするため、参加したいコミュニティが見つかったら参加方法の確認も忘れずにするようにしましょう。

コミュニティの情報は地域の支援センターや病院の相談窓口をはじめ、インターネットでも見つけることができます。

コミュニティごとに特徴や雰囲気が異なるため、自分に合うコミュニティが見つかるまで、複数のコミュニティを試してみるとよいでしょう。オフラインの場合、まずは計画や1回の参加から始め、徐々に関わりを深めることもできます。

ライターMizuki

情報を集める前に「情報、交流、支援など“自分がコミュニティに何を求めているか“を明確にしておく」のがおすすめです。

障がい児の親がコミュニティを活用するメリット

障がい児の親がコミュニティを活用すると、次のようなメリットがあります。

障がい児育児情報の共有ができる

コミュニティでは、ご家族の実体験に基づいた貴重な情報が得られます。例えば、次のようなものです。

  • 利用可能な支援サービスや制度
  • 効果的な療育方法や対応策
  • 医療機関や教育機関の評判や特徴
  • 日常生活での工夫やアイデア

これらは、書籍やウェブサイトだけでは得られない「生の情報」といえます。特に地域特有の情報は、住まいの近くのご家族との繋がりがあるからこそ得られるものです。

孤独感が軽減できる

同じ経験をしているご家族たちと出会って悩みや不安を共有できれば「自分だけじゃない」という安心感を得られます。また、自分の経験が他の人の役に立つ喜びを感じられるのも、孤独感を軽減できるポイントです。

ライターMizuki

精神的なサポートを得られるため、前向きに子育てに取り組む勇気がもらえます!

地域の支援団体や専門家との繋がりが持てる

コミュニティ活動を通じて、地域の支援団体や信頼できる専門家、支援学校や療育施設などと繋がりやすくなります。子どもの成長段階に応じて必要な支援を円滑に受けるためにも、これらの繋がりは非常に重要です。

ライターMizuki

緊急時や将来の進路選択の際にも、大きな助けとなり得ます。

障がい児の親がコミュニティを活用する際の注意点

一方で、障がい児と暮らすご家族がコミュニティを活用する際には、気を付けておきたいポイントもあります。

情報の信頼性

コミュニティで得られる情報は貴重ですが、必ずしもすべてが正確とは限りません。個人の体験談は、あくまでも一例として参考にするのがよいでしょう。

また、医療や教育に関する重要な決定は、必ず専門家に相談してください。制度や支援サービスは変更される可能性もあるため、最新の情報かどうかの確認も大切です。

自分と子どものペースを大切にする

他の親子の様子を知ることができるのは、コミュニティに参加する魅力のひとつです。しかし、そのことでかえって自分の子どもと比較してしまい、落ち込んだり焦ったりするケースも少なくありません。

子どもの成長や発達のペースは一人ひとり異なります。「他の家庭と自分の家庭の状況は完全に同じではない」と心に留め、必要以上に他の子どもと比較しないようにしましょう。

ライターMizuki

大切なのは、コミュニティでの情報を参考にしながらも、自分の子どもの進歩や成長を焦らず見守ることです。

プライバシーの開示は慎重に判断する

コミュニティ内では、個人情報の取り扱いに注意が必要です。特にオンラインコミュニティでは、実名や詳細な個人情報の開示は避けましょう。

また、子どもの写真や動画の投稿は慎重に判断しなければなりません。場合によっては、家族と相談してプライバシーポリシーを決めるのがおすすめです。

SNSの設定をこまめにチェックし、適切なプライバシー管理をするのもリスク管理方法のひとつです。コミュニティ内で信頼関係を築きながらも、子どもとご家族のプライバシーを守るバランスが大切です。

情報の交換や心の支えを得られるコミュニティを見つけよう

障がい児の親のコミュニティは、同じ経験を共有して支え合える貴重な場所です。オンラインや対面、専門家主導や親同士のものなどさまざまな形があり、自分に合ったものを選べます。

悩みを共有し、励まし合いながら、前向きに子育てを楽しむきっかけとしてコミュニティを活用してみてくださいね。

ファミケアちゃん

「こんなコミュニティを活用しています」「コミュニティを活用してこんな風に変わりました!」などの声は、ファミケア公式SNSやアプリへぜひお寄せください

【参考】患者会はなにをするところ|一般社団法人 日本難病・疾病団体協議会

https://nanbyo.jp/jpatowa/naniwosuru



ファミケアの掲載記事およびコラムに関しては、当事者および専門家によって作成しておりますが、全ての方に当てはまる情報ではございません。投稿された情報の利用により生じた損害について、ファミケア運営元では責任を負いかねますので、あくまでもご家庭での判断のもと参考情報としてご利用ください。また、特定の施設や商品、サービスの利用を推奨するものではありません。

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この記事を書いた人

日本心理学会認定心理士、サービス介助士。「自分らしさを忘れない」をコンセプトに、自閉スペクトラム症の娘との暮らしをゆるりと楽しむママです。フリーライターとして臨床心理・介護・児童福祉・療育関連のコンテンツ制作および書籍編集などに携わりながら、児童福祉施設へも訪問しています。

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