心臓病の治療などの高度循環器医療を提供する榊原記念病院(東京都府中市)にて、付き添い入院中に家族が休息をとれる病院内施設「ドナルド・マクドナルド・ファミリールーム」がオープンしました。この施設は2023年10月現在世界約260か所で開設されていますが、日本での開設は今回が初めてです。
「ドナルド・マクドナルド・ファミリールーム」とは
「ドナルド・マクドナルド・ファミリールーム」は、公益財団法人ドナルド・マクドナルド・ハウス・チャリティーズ・ジャパン(DMHC)が設置・運営する、病院内に設置された入院中の子どもに付き添う家族のための心と身体の休息場所です。
付き添い入院中で心や身体が休まりにくい家族が少しでもリラックスできる空間を提供するために設立されました。病院内のスペースでありながら、自宅にいるかのように過ごせるのがポイントで、ミニキッチンやマッサージチェアなどの設備を利用することもできます。
ルームや設備、提供される軽食、冷凍食品、飲料などはすべて無料で利用が可能です。その他、食事のサポートも企業や団体、個人の支援者の寄付による運営で無料で受けることができるようになっています。
心疾患の子どもが入院する榊原記念病院
今回ルームが設置された東京都府中市の榊原記念病院は、主に心臓病治療を専門とする病院で、小児循環器領域においても「小児循環器専門医修練施設」に認定されているなどの診療実績があります。
「出生児の1%弱に見られる頻度の高い疾患※1」である先天性心疾患は、新生児や乳幼児など年齢が低い患児が多いことや手術後の療養期間が長い場合もあること、また泣くことによる心臓発作のリスクを回避する必要性があることから、長期間におよぶ家族の付き添い入院が多く発生します。
付き添う家族から同病院へは
24 時間ずっと共同生活をしているから、たまには 1 人になりたい
そっと泣いたり、気持ちを落ち着かせたりする場所が欲しい
という声が届き、病院として付き添い入院をする家族へのサポートの必要性を感じたことから、今回のルーム設置に至りました。
過酷な付き添い入院に、ひとときの休息を
自分の子どもが長期の入院を余儀なくされたとき、子ども自身に負担がかかるのはもちろん、付き添う家族にとっても大きな精神的・身体的負担がかかります。
筆者自身も生後まもない長女と2ヶ月間の付き添い入院の経験がありますが、カーテン1枚で仕切られた狭いスペースでの長期間の生活はなかなか過酷なものでした。自分の食事はコンビニ食が続き、さらにその病院は女性しか付き添い入院が許されなかったため、一日たりとも夫と代わることもできませんでした。
入院に付き添う家族のコンディションがきちんと整えられれば、治療をがんばる子どもの笑顔や安心にもつながりますよね。今後も「ドナルド・マクドナルド・ファミリールーム」のような施設が増え、入院が必要な子どもとその家族が前向きな気持ちで治療に臨めるようになっていってほしいですね。
※1:公益財団法人 日本心臓財団ウェブサイト:https://www.jhf.or.jp/check/child/syurui/
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