障がいのある子どもを、普段は児童発達支援や放課後等デイサービスに通わせていても、その利用時間以外に預けたい時もありますよね。
たとえば、

自分の体調が悪くなったので病院に行きたいけど、子どもを連れていくのは難しい…



きょうだいの送迎があって朝早く出かけないといけない
といった場合です。
そんな時に使えるのが日中一時支援です。
「日中一時支援」という名前は知っていても、詳しい内容はわからず「うちでも使える?」「どうしたら使える?」と疑問に思う方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、日中一時支援を利用している筆者が、日中一時支援とは何かや対象者、支援の特徴、児童発達支援や放課後等デイサービスなどの通所サービスとどう違うのかについて解説します。
日中一時支援とは
日中一時支援とは、障がいのある人を預けることができる福祉サービスのひとつです。児童発達支援や放課後等デイサービスと異なり、子どものためではなく介護する家族のためのサービスで、主に家族の就労や休息を目的として提供されています。
児童発達支援や放課後等デイサービスなどを運営する事業所が、同じ施設内で日中一時支援を提供している場合も多くあります。
障害者総合支援法に基づいた地域生活支援事業の一環で、実施主体は市区町村です。
対象者
日中一時支援の対象は、自治体から利用が認められた人です。年齢制限はなく、子どもから大人まで利用することができます。
日中一時支援の特徴
日中一時支援は、預かり時間が通所サービスに比べ比較的長いところが多く、児童発達支援・放課後等デイサービスなど他の福祉サービスと同じ日に併用できるのが特徴です。
他のサービスと組み合わせることで、子どもを長時間預けることが可能になります。また、きょうだいの行事や冠婚葬祭などのイベントに合わせて、単発で利用することもできます。



筆者は日中一時支援と児童発達支援を併用して、朝から夕方まで働いていました!ただし、定期的に継続して利用できるのか、もしくは単発利用なのかなど利用可能な頻度については事業所によって異なるので事前に確認することをおすすめします。
また、活動内容の自由度が高いのも特徴です。日中一時支援の目的は「家族の休息や就労のための日中の活動の場の確保」であるため、発達支援などのプログラムが必須ではありません。そのため、多様な過ごし方が可能です。
日中一時支援の支援内容
日中一時支援では、基本的な生活のサポートに加え、さまざまな活動を提供します。
日常生活のサポート
- 食事(昼食・おやつ)の介助
- 排泄や着替えのサポート
看護師の配置されている事業所では、医療的ケアの対応も可能です。
遊びやレクリエーション活動の提供
- 室内遊び(おもちゃ・絵本・音楽)
- 制作(工作、ぬり絵など)
- テレビやDVDの視聴など
- 散歩、公園などへ外出
- 行事イベント(季節の催し、お誕生日会など)
- 外食体験やお出かけ行事
活動内容は事業所によって違うよ!利用を検討する際にはぜひ見学に行ってみてね!
児童発達支援や放課後等デイサービス、日帰りショートステイとどう違う?
まずは日中一時支援と他のサービスとの主な違いについて表にまとめました。
| サービス | 日中一時支援 | 児童発達支援 | 放課後等デイサービス | 日帰りショートステイ |
| 対象 | 日中一時支援の利用が認められている人年齢制限なし(子ども~大人) | 障がい児通所サービスの受給者証がある未就学児(6歳以下) | 障がい児通所サービスの受給者証がある就学期の児童(6~18歳) | 短期入所の利用が認められている人年齢制限なし(子ども~大人) |
| 主な目的 | 家族の休息、就労支援 | 発達支援、療育 | 放課後や休日の療育 | 家族の休息 |
| 支援内容 | 日常生活の支援、見守り | 訓練、遊び、集団活動など | 宿題、集団活動、生活支援など | 日常生活の支援、見守り |
| 根拠となる法律 | 障害者総合支援法 | 児童福祉法 | 児童福祉法 | 児童福祉法、障害者総合支援法 |
日中一時支援は「安全に過ごせる居場所の確保」をするサービスである一方、児童発達支援や放課後等デイサービスは「療育を提供する」サービスです。個別利用計画に基づいて子どもの成長を継続的にサポートします。
また、日帰りショートステイは日中一時支援と同様に、家族の休養のために障がい児を預かってくれるサービスではありますが、短期入所の制度を利用するサービスです。そのため、日帰りショートステイを利用するには短期入所の支給を受けている必要があります。



自治体の中には日中一時支援を「日中ショート」といった名前で呼ぶこともあり若干複雑なので注意が必要です。それぞれ利用するには別の受給者証が必要なため、利用したいサービスが「何の制度に基づいているのか」を確認しておくと安心です
日中一時支援の利用料金
日中一時支援の利用料金は、原則として1割が利用者負担となります。そのため、利用時間にもよりますが一回の利用で数百円〜千円台の料金になることが多いです。ただし、それぞれの家庭ごとに月の利用上限額が設定されているため、上限額以上の負担は発生しません。
自己負担の上限額は自治体ごとに設定されており、受給者証で確認することができます。申請時に窓口で確認しておくと安心です。



たとえば筆者の自治体では上限額は4,600円ですが、別のファミケアスタッフの自治体では(通所サービスの上限は4,600円の家庭でも)37,200円が上限でした。
他の福祉サービスと併用する場合の月額負担上限
児童発達支援や放課後等デイサービスなどの障がい児通所支援と日中一時支援を併用している場合、それぞれに制度が異なるため、利用上限額も別々に計算されます。
例)下記上限額の家庭の場合
・通所サービスの月額上限:4,600円
・日中一時支援月額上限:4,600円
→両方のサービスを使う場合の月額負担額上限:4,600円+4,600円=9,200円
ただし、自治体の中には、2つの制度の利用料金を合算し、月の上限を超えた分の還付をするところもあります。



筆者の自治体では、日中一時支援と障がい児通所支援を併用している場合、一度別々に料金を支払うものの、手続きをすれば月上限の4,600円を超えた分は還付されます。自治体により対応は異なるので、お住いの市区町村に問い合わせるのが確実です。
日中一時支援を利用したいと思ったら
日中一時支援を利用するには、日中一時支援の利用が認められた方に自治体が交付する受給者証が必要です。「地域生活支援事業受給者証」や「日中一時支援事業受給者証」など、自治体により名称はさまざまです。
通所受給者証を持っていても日中一時支援の利用は出来ないから注意してね!
▼受給者証についてはこちらの記事で詳しく解説しています


日中一時支援を利用する際の流れ
日中一時支援を利用したいことを、自治体の窓口や相談支援専門員に相談します。



筆者はまず療育センターの相談支援専門員に相談しました。必要な手続きも教えてもらえて助かりました。
必要書類を用意し、受給者証の申請をします。自治体によっては医師の診断書や意見書などが必要な場合もありますので、あらかじめ確認しておくと安心です。
受給者証の申請から発行まで少し時間がかかる可能性があるので、利用したいと思ったら早めに申請しましょう。
希望に合った事業所を選び、見学や面談を行います。事業所の情報は自治体の窓口や相談支援専門員、などから得ることができます。同じ地域にママ友・パパ友がいれば聞いてみるのもいいかもしれません。
利用したいと思う事業所が決まったら契約をします。受給者証が届いたら、利用を開始できます。
日中一時支援を活用しよう!
障がい児を育てる家族の休息や就労支援のための制度である日中一時支援。
発達支援ではないため、日中の過ごし方が多様にできることが特徴のサービスであり、事業所によって利用方法や活動内容は様々。他の通所サービスと併用することで、長時間子どもを預けることも可能です。見学や面談を通して、家庭のスタイルに合ったところを探してくださいね。
必要なときに安心して頼れる選択肢のひとつとして、日中一時支援をうまく活用していきましょう。
▼障がい児育児で活用できる支援についてはこちらの特集で詳しく知ることができます















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