うちの子、他の子と少し違う気がする…



言葉が遅い気がするけど、これって発達障害?
このように、子どもの発達に不安を抱えている保護者の方も多いのではないでしょうか。2歳という時期は個人差が大きく「これは個性なのか、それとも気をつけるべきサインなのか」と判断に迷いますよね。
この記事では、2歳児の発達の目安や発達障害の特徴、よく見られる行動について詳しく解説します。「子どもの発達が気になるけど、どうしたらいいかわからない」と悩んでいる方は、ぜひお読みください。
2歳児の発達の目安って?
2歳児は、心も体も大きく成長する時期です。
こども家庭庁の保育所保育指針では、2歳児の発達について以下のように記されています。
“「歩く、走る、跳ぶなどの基本的な運動機能や、指先の機能が発達する」「発声が明瞭になり、語彙も著しく増加し、自分の意思や欲求を言葉で表出できるようになる」”
【引用】保育所保育指針(抄)|文部科学省
URL:https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/049/shiryo/attach/1376411.htm
具体的には、走ったり飛んだりできるようになり、2語文を話し始めて「イヤイヤ期」に突入する時期です。
ただし、これらはあくまで目安で、子どもの成長には大きな個人差があります。
2歳頃に見られる発達障害の特徴
2歳頃に発達障害があると、名前を呼んでも反応が薄かったり視線が合いにくいといった様子が見られる場合があります。
また、人見知りや後追いが少なかったり、他の子どもへの興味が薄いかったりするのも特徴です。同じ動作を繰り返す、強いこだわりがある、じっとしていられず動き回るなどの様子が見られる場合もあります。
ただし、2歳は個人差が大きい時期ですので、これらの特徴だけで発達障害だと判断はできません。



あくまで「発達障害の特徴を知って専門家への相談が必要かを判断する手がかり」として捉えてみてください
発達障害の種類と各チェックリスト
発達障害は、主に「自閉スペクトラム症(ASD)」「注意欠如・多動症(ADHD)」「学習障がい(LD)」の3つに分けられます。
2歳だとまだ発達障害の判断が難しい時期なのはわかったけど、詳しい特徴は事前に知っておきたい
そのような方に向けて、ここではそれぞれの詳しい特徴について解説します。



発達障害の特性の多くは、幼い子どもにみられる特徴と区別するのが難しいものです。気になる行動や様子がみられる場合は、自分で判断せずに専門機関へ相談してみてください
自閉スペクトラム症(ASD)
自閉スペクトラム症は「コミュニケーションの困難さ」「言葉の発達の遅れ」「興味や関心が狭く特定のものにこだわること」が特徴の発達障害です。日常生活で、以下のような傾向が多くみられます。
▼自閉スペクトラム症のチェック事項の一例
□目が合いにくい
□名前を呼んでも振り向かない
□指さしをしない、または少ない
□ごっこ遊びが苦手
□言葉の遅れがある、またはおうむ返しが多い
□特定のものへの強いこだわりがある
□同じ動作や遊びを繰り返す
□感覚の過敏さや鈍感さがある
□他者への興味が薄い
上記のような特徴が3歳頃までに現れる場合が多く、脳の情報処理の仕方に生まれつきの特性があるとされています。
注意欠如・多動症(ADHD)
注意欠如・多動症は、年齢や発達段階に合わない「注意力の不足」「衝動的な行動」「落ち着きのなさ(多動性)」が見られる発達障害です。これらの特性で、日常生活や学習に困難が生じます。
▼注意欠如・多動症のチェック事項の一例
□一つの遊びに集中できない
□うっかりミスが多い
□忘れ物が多い
□じっとしていられず、常に動き回る
□手足をそわそわと動かす
□順番を待てない、我慢ができない
□衝動的に行動してしまう
□すぐに癇癪(かんしゃく)を起こしてしまう
多くの場合、7歳までに上記のような兆候が現れ、長期間続くのが特徴です。
学習障がい(LD)
学習障がいは、知的発達に遅れがないものの「聞く」「話す」「読む」「書く」「計算する」「考えて推論する」といった特定の能力の習得が著しく難しい障がいです。
2歳では本格的な学習が始まっていないため、学習障がいと診断されるケースはほとんどありません。小学校入学後に気づかれる場合が多い障がいです。
発達障害で現れやすい主な行動はある?
上記のチェック項目以外にも、発達障害のある子どもには以下の行動がみられる場合があります。
逆さバイバイ
手のひらを自分側に向けてバイバイする動作です。相手に手のひらを向けるのではなく「自分に手のひらを向けた状態」で手を振ります。
これは、相手の視点から見た動作をそのまま真似してしまうために起こると考えられています。ただし、成長とともに自然と正しいバイバイができるようになる子どもも多くいるのが特徴です。
クレーン現象
要求を伝える際、言葉や指さしではなく大人の手を取って目的のものまで連れて行く行動です。クレーン車が物を動かす動作に似ているため、この名前がつきました。
クレーン現象は、手先が不器用だったり、コミュニケーションの手段として言葉や指さしがまだ十分に使えない場合に見られます。
つま先歩き
かかとを地面につけず、つま先だけで歩く動作です。足裏全体で地面に触れることに違和感を感じている場合や、筋肉の緊張のバランスが関係しているケースもあります。
くるくる回る
同じ場所でぐるぐると回り続ける行動です。回転する感覚を好む子どももいますし、周りの景色が流れることで視覚的な刺激を楽しんでいる場合もあります。
物を一列に並べる
おもちゃや物を一列に並べるのに夢中になる行動です。ミニカーやブロックなどを遊びに使わず、ひたすらきれいに並べ続けます。これは、秩序やパターンを好む傾向の表れで、並べることで安心感を得ているためです。



上記の行動は、発達障害でなくても一時的にみられる場合があります。しかし、長期間続いていたり日常生活に支障が出ていたりする場合は、専門家への相談を検討してみてください
医学的な診断名がつかない「グレーゾーン」もある
発達障害の特徴は見られるものの、診断の基準を満たしていない状態を「グレーゾーン」と呼ぶ場合があります。正式な診断名ではなく、診断を確定できない状態を指す言葉です。
診断名がつかなくても、子育てに困難を感じている場合は支援を受けられます。子どもに合った関わり方を知ると親子ともに過ごしやすくなるため、診断名にこだわらず、困っていることがあれば気軽に相談してみましょう。
▼グレーゾーンでも支援が受けられる?と疑問の方はこちらの記事がおすすめです


もし発達障害だったら?早期療育のメリット



もし、発達障害と診断されたらどうしよう…
そのような不安があるかもしれません。しかし、子どもの困りごとを早期に気づいて適切な支援を受けると、以下のようなメリットがあります。
- 子どもに合った関わり方がわかる
- その子に合ったコミュニケーション方法や生活の工夫が見つかる
- 周囲から理解されずに生じる自己肯定感の低下や不安を予防できる
専門的な支援を受けられるため、子どもの成長をサポートする環境が整うのも利点です。お住まいの自治体の以下のような機関で相談ができます。
▼相談できる場所の一例
- 市区町村の保健センター
- 子育て支援センター
- 発達障害者支援センター
- 小児科
- 児童精神科



どこに相談すればよいか迷ったら、まずは市区町村の保健センターに電話してみましょう。保健師さんが相談に乗ってくれ、必要に応じて専門機関を紹介してもらえます
2歳の発達が気になったらチェックリストを活用しよう
2歳は、子どもの発達に大きな個人差がある時期です。この記事でお伝えした発達障害の特徴はあくまで目安であり、発達障害の診断は医師の総合的な評価が必要です。
チェックリストは診断のためではなく、早期に相談して適切な支援につなげるためのツールです。もし複数の気になる点があったり子育てに困難を感じたりしている場合は、専門家への相談を検討してみてください。早めの相談が、子どもに合った関わり方を見つける第一歩になります。
【参考】
保育所保育指針|こども家庭庁
各障害の定義|国立国立障害者リハビリテーションセンター
https://www.rehab.go.jp/ddis/understand/definition
学習障害(LD)、注意欠陥/多動性障害(ADHD)及び高機能自閉症について|文部科学省
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo0/toushin/attach/1396626.htm
DSM-5精神疾患の診断・統計マニュアル
https://www.psychiatry.org/psychiatrists/practice/dsm/updates-to-dsm












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