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福祉車両FREED(フリード)を障がい児ママが試乗レポート!使い勝手やおすすめポイント、実際の購入金額も紹介

フリードレビュー
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福祉車両を検討し始めたけどどの車種がいいんだろう?

運転のしやすさを考えるとコンパクトな車の方がいいかな?

初めて福祉車両を検討する場合、車いすやバギーの子どもを乗せた時にどれくらい荷物が入るのかや運転しやすさなど大きさのイメージを知りたい方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、Hondaの皆様にご協力いただき、前回のSTEP WGN(ステップワゴン)に続いて、福祉車両FREED(フリード)を試乗させてもらいました!STEP WGNとFREEDを乗り比べた感想もご紹介しますので、どちらがいいか迷っている方もぜひご覧ください!

hondaの福祉車両特集

本稿は「福祉車両をもっと知ろう!特集」にて福祉車両メーカーのHonda様と企画協賛でお届けしています。

目次

福祉車両FREEDの特長

FREEDの外観

福祉車両(車いす仕様車)のFREEDは、十分な広さがありつつもコンパクトな車体で運転がしやすい車種です。Hondaの車いす仕様車の福祉車両の中では、STEP WGNとN-BOXの真ん中の大きさです。

ライター小澤

車いすやバギーの子どものほかに、5人乗車することができる広さは嬉しいポイントです。

※車いす仕様車とは福祉車両の中でも車いすを車に乗せるための工夫のある車です。福祉車両の種類などについては、特集内記事も参考にしてみてくださいね。

車いす仕様車のFREEDは日常生活だけでなくお出かけやレジャー使いにも最適です。車いすが乗る場所以外のラゲージスペースも広く、スロープがついているため、重い荷物を持ち上げずに載せ下ろしすることができます。

ライター小澤

たとえば、寒い地域にお住まいの方で冬に灯油を購入した時やレジャーが好きな方で自転車を積んで移動したい時などにもおすすめです。

Hondaの福祉車両の中では販売台数2位で、2024年6月には新型車両がリリース!「心地よいサイズ感」「より進化した室内空間」「さらに、選び抜かれた機能で先進的に」というコンセプトがお客様に好評です。

車いす仕様車でも空調設備がリニューアルし、より快適な空間でのドライブが可能になりました。

ライター小澤

空調については後ほどご紹介します!人気車ですので納車まで時間がかかる可能性があるため、気になる方はぜひお早めに見に行ってみてくださいね。

FREED(車いす仕様車)の概要

車種名FREED/CROSSTAR スロープ<FF>
カラーデザートベージュ・パール/メテオロイドグレー・メタリック/シーベッドブルー・パール/ソニックグレー・パール/プレミアムクリスタルガーネット・メタリック/プラチナホワイト・パール/トワイライトミストブラック・パール/クリスタルブラック・パール
インテリアカラーブラックXカーキ
耐荷重ウインチ耐荷重120kg/スロープ耐荷重200kg

詳しい車の大きさや乗車可能な車椅いすのサイズはHonda公式サイトで提供されているFREEDの寸法表も参考にしてみてくださいね。標準装備などが全て一覧で知りたい方向けには主要装備表も用意されています。

【障がい児ママが試乗してみた!】福祉車両FREEDのレビュー

freedを前から見た様子

それでは早速、重心児を育てている筆者が、Honda福祉事業課のみなさまと一緒に実際にFREEDを試乗した感想をレビューしていきます!

筆者の情報

  • 子ども:6歳の重症心身障害児(身体障害者手帳1級)。移動は車いすを使用している。
  • 運転歴:約20年
  • 普段乗っている車:ミニバン(FREEDクラスのコンパクトタイプ)
ライター小澤

今回はファミケア編集部のお子さん、あちょくん(4歳/重症心身障害児/使用バギー:きさく工房のRV-pocketⅡシリーズ)が一緒に試乗してくれました!

1. 車いすを乗せる:電動ウインチで楽々

まずはスロープの引き出しのやり方をHondaの山﨑さんに見せてもらいました。

ここで引き出されたベルトをバギーに装着すると、電動ウインチの力で楽にバギーを乗せることができます。

電動ウインチとは?

電動ウインチは車いすやバギーの乗せ下ろしの際に使用する補助装置です。車内からベルトを伸ばし、車いすやバギーにフックで装着すると、乗せ下ろしの際にウインチがベルトを巻き取ることで乗降をアシストしてくれます。

電動ウインチのポイント

  • 乗車中に車いすをしっかり固定
  • 固定がしっかりしているので子どもへの振動や車酔い対策が可能
  • 乗せ下ろしで力を入れずに車いすやバギーを押せる!
  • ベルトの巻き取り中に進路補正されるので、進路が曲がってしまっても乗車位置までまっすぐ進行

筆者は電動ウインチあり・なしでの乗せ下ろしを両方体験させてもらいましたが、乗せ下ろしの楽さはまさに「電動ウインチ最高!」でした。

ライター小澤

手動の場合はバギーと子どもの重さの負担があるのはもちろん「スロープの継ぎ目でガタンとしないように」「速く行きすぎないように」「落ちないように」と子どもの乗り心地にも気をつかうので、そこに一切気を使わなくていい電動ウインチはかなり楽さを感じました!

2. 運転中:運転しやすくて車内も快適なのが嬉しい

無事、あちょくんを乗せてコースへ出発!

FREEDの乗車の様子

筆者は普段、同じくらいのサイズの車を運転していますが、福祉車両になっても近い感覚で運転することができました。同等サイズの車を運転している人にとっては、いつも通り運転しやすいのではないかな、と思います。

ライター小澤

カーブを曲がる時やバックの動作もスムーズにできます。コンパクトなので運転操作の不安もありませんでした!

しかも車内が広々していて、快適なんです。特に気に入った快適ポイントがこちらの空調設備

リアクーラーで後ろまで空調が行き届きます
車いす乗車スペース専用のヒーター

福祉車両のFREEDでは、車いすスペースまで空調が行き届くような設計がされているんです。暑い日にはリアクーラーで冷たい空気が届く機能があり、冬は車いす乗車スペースでも寒くないように下部に専用ヒーターも設置。後部座席にはなかなか空調が届きにくいので、これは嬉しい工夫です。

ライター小澤

うちの子は体温調整が苦手なので車いすスペースまで届く空調はとてもありがたい工夫です!そこまで考えて設計してくれるところにHondaさんの優しさも感じて嬉しくなります。

3. 運転中:2列目がフルフラットになりおむつ替えに便利!

と、ここであちょくんが何やらおトイレタイムだったご様子。

ライター小澤

ちなみにおむつ替えって車でできたりするんですか?

Honda 山﨑さん

2列目のシートをフルフラットにしておむつ替えに使っている方もいますよ

ということで、フルフラットになった状態にしてみました。身長100センチのあちょくんでも余裕で寝転がることができます。

この後トイレできちんとおむつ替えさせていただきました

おむつ替え用のベビーシートが大きさ的に使えない子どもにとっては、とっても嬉しい機能です。

ライター小澤

おむつが車内で替えられることはかなり大きなメリット!外出先に大きな子どもが使えるユニバーサルシートなどのおむつ替えスペースがあるトイレは少なく、シートがあるトイレの有無で外出先を決めることもしばしば。

車内でおむつが替えられると、より外出したい気持ちになれます

3. バギーを下ろす:力入らずで片手でもバギーを下ろせる

試乗を終えて戻ってきたら、駐車して今度はバギーを下ろします。

スロープを使ってバギーを下ろす時には下り坂になる分、速度がついてしまうのを防ぐため、通常であればバギーを抑えるのに相当な力がいります。

でもHondaの電動ウインチを使えば、バギーを片手で持っておろせるほど負担がありません。

ライター小澤

バギーや車いすの乗せ下ろしは、子どもと車に乗る時に最も負担になると言ってもいいところかもしれません。それがここまで楽になるのは感動的です。体の負担が減ることでおでかけのハードルもぐっと下がりますね!

【試乗の感想】FREEDは運転しやすさと使いやすさが両立できる車

FREEDの試乗を終えて率直に出た感想は

ライター小澤

FREEDってちょうどいい!!!

でした。

3人家族にはちょうどいい大きさと機能性

車がコンパクトで運転しやすく、また2列目シートがフルフラットになるなどドライブ中にも使いやすい工夫がされているのはとても嬉しいです。大きすぎず小さすぎないため、3人家族の筆者の場合はおでかけの時の荷物も3人分しっかり乗せられそうです。

Hondaの福祉車両の特徴でもある電動ウインチの力も加味すると、FREEDの車いす仕様車があればおでかけのハードルが下がるなと思いました。

ライター小澤

おでかけのハードルが下がると日常生活の楽しみが増えるので嬉しいです

日常使いにもお出かけにも長く使える優等生!

FREEDに試乗してみて、日常使いはもちろん、お出かけや遠出にもぴったりだなと感じました。

さまざまな機能がコンパクトにまとまっているので、THE福祉車両というよりも、まさに「普通車に車いすやバギーを使っている人も使いやすい機能がついている」というような印象です。

スロープを前倒しに収納すれば大きなラゲッジスペースに!

スロープの使い方も車いすだけでなく、自転車や車輪つきの荷台・荷物などさまざまな使い方ができそうです。

日常使いもしやすい!という話を聞き「福祉車両だから車いすを使わなくなったら買い替えないと」と思わなくてもいいのは新たな発見でした。

ライター小澤

うちの子は今は車いすを使っていますが、将来的に歩ける可能性もあり、車いすを使わなくなったら、ということを考えると踏み切れなかったところがあるので、そうなっても日常使いできるというのは安心&嬉しかったです!

きょうだいがいる家庭や子どもの近くで運転したい場合はSTEP WGNの検討もおすすめ


FREEDの場合、バギーや車いすの子どもを3列目に乗せる仕様になっているので、運転席から手が届くところに子どもを乗せたい場合には、STEP WGNの検討もおすすめです。また、荷物の量や広さを考えるときょうだいがいる家庭についてもSTEP WGNをあわせて検討すると良さそうだなと思いました。

▼STEP WGNの試乗レビューはこちら

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福祉車両FREEDの購入にはいくらかかる?

最後に、気になるFREEDの費用についてです。費用の一例として見積もりを出していただきました。

福祉車両(車いす仕様車)標準車
車体価格3,012,000円(※消費税非課税)2,851,200円(※税込)
ディーラーオプション265,600円(※消費税非課税)259,380円(※税込)
諸費用224,560円213,160円
支払い総額3,502,160円3,323,740円

※本体、諸費用、よく採用されるオプションをつけたときの金額
※参考金額のため、詳細は販売店にご相談ください

ライター小澤

標準車との価格差は20万円くらいなんですね

Honda 山﨑さん

はい、どの車種も福祉車両と標準車の差額はだいたい20万円くらいになります。あとは相談する販売店やその時の在庫状況などによって値引きが入る場合もありますので、詳しくはお近くのオレンジディーラーに相談してみてください!相談だけ、見積もりだけでも大歓迎です。

福祉車両FREEDは「ちょうどいい」車だった

Hondaの福祉車両FREEDは大きさや載せられる荷物の量、そして運転しやすさと機能性のバランスがいい車でした。2列目がフルフラットになる仕様や車いすスペースまで届く空調といった機能からは、車を使う家族にとっていいおでかけになるように、というHondaさんの優しさも感じて嬉しかったです。

筆者は3人家族でこの車が「すごくちょうどいい!」と感じましたが、家族構成や荷物の量によっては他の車種も一緒に検討すると後悔がなく「ちょうどいい!」を見つけられる選択ができるのではないかと思います。

Hondaの福祉車両を展示している「オレンジディーラー」では複数の車を比較することもできます(※オレンジディーラーにはベスト店とマスター店があり乗り比べはマスター店のみ)。ぜひ実際に見て乗って確かめてみてください!事前に連絡をすれば、気になる車種を確実に見れるようご用意いただくことも可能です。

2024年11月16日(土)から17日(日)にかけて、Hondaの福祉車両が関西キッズ機器展に登場!実際に車に乗ってお試しすることもできます(※クルマを走らせることはできません)。

イベントには福祉車両に詳しいオレンジディーラースタッフがお待ちしています!運が良ければ山﨑さんや田村さんに直接相談もできるかも…?
▶︎関西キッズ機器展の詳細はこちら



ファミケアの掲載記事およびコラムに関しては、当事者および専門家によって作成しておりますが、全ての方に当てはまる情報ではございません。投稿された情報の利用により生じた損害について、ファミケア運営元では責任を負いかねますので、あくまでもご家庭での判断のもと参考情報としてご利用ください。また、特定の施設や商品、サービスの利用を推奨するものではありません。

フリードレビュー

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この記事を書いた人

書くこと大好きなライター。7歳の息子が遺伝子疾患を持つ医療的ケア児です。子どもを育てる過程で知った社会の生きづらさや情報格差に衝撃を受け、障がい児を育てるための情報がもっと手に入りやすくなるよう発信しています。

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