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インクルーシブ公園とは?設備の特徴や遊具をご紹介

インクルーシブ公園とは
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子どもに障がいがあると、公園に行くことが物理的にも心理的にも負担に感じる方もいるのではないでしょうか?

車椅子だと公園に行っても遊べる遊具がない

他人の視線が気になり公園に行きづらい

公園は本来誰もが利用できる場所ですが、上記のような理由から行きづらいと感じる人もいます。そこで注目されているのが、障がいの有無に関係なく遊べる「インクルーシブ公園」です。

この記事では、インクルーシブ公園未体験の人のために、実際に障がいのある子どもを連れてインクルーシブ公園に遊びに行った筆者が、公園の特徴や遊具、遊ぶにあたっての注意点を紹介します。

目次

インクルーシブ公園とは

インクルーシブ公園とは、障がいの有無や性別、国籍などを問わず、小さな子どもから高齢者まですべての人が楽しめるように作られた公園のことです。2018年、ダウン症の子どもがいる都議会議員が、議会の一般質問で取り上げたことがきっかけで誕生しました。

インクルーシブ公園第一号となったのは東京都の砧公園内にオープンした「みんなのひろば」です。使いやすい遊具や整った設備が注目を集め、全国的にインクルーシブ公園が増えてきました。

インクルーシブ(inclusive)とは、あらゆる人が孤立したり排除されたりせず、みんなが社会の一員として受け入れられ、支え合うことを意味します。インクルーシブ公園も障がいがある人だけの特別な場所としてではなく、すべての人がお互いを理解し、認め合い、安心して楽しく遊べる公園としての役割が期待されています。

インクルーシブ公園の特徴

インクルーシブ公園の主な特徴を3点解説します。

舗装されていて車椅子で移動しやすい

車椅子での移動もしやすいように舗装された公園
札幌市・農試公園/筆者撮影

インクルーシブ公園は段差が少ない上に舗装されていることが多く、車椅子やベビーカーで移動しやすいです。また、地面がゴムチップで舗装されていたり芝生が使われていたりするため、クッション性があり、転んでもけがをしにくい設計になっています。

車椅子に乗ったまま利用できる遊具がある

車いすのままで遊べるスロープ付き遊具
札幌市・農試公園/筆者撮影

インクルーシブ公園には、上記写真のように、車椅子のままで登れるスロープ付きの遊具もあります。

そのほか、車椅子から乗り移りやすいように低く設計された回転遊具もあるなど、車椅子ユーザーでも楽しめるような設計になっているところが多いです。

遊具の使い方の看板が設置されている

車いすでの遊具の利用方法が説明された看板
札幌市・農試公園/筆者撮影

公園内の随所に看板があり、車椅子での遊具の利用方法が説明されているインクルーシブ公園も多くあります。また、誰でも利用できる公園であることが示されているため、障がいのある子どもも遊べる場所だとみんなが理解できます。

看板記載内容の例

  • 障がいのある子もない子も誰でも楽しめる「みんなのあそびば」です
  • 相手の気持を考えるのが苦手な子がいます
  • 体を動かすのが難しい子がいます
ライターmisa

そのほか「対象年齢より上の子でも他の遊具では遊びづらくて、この遊具を利用している場合があるかもしれません」と説明してくれている公園もありました。

看板のおかげで心理的負担が軽減されます

インクルーシブ公園にある主な遊具

インクルーシブ公園にある主な遊具を4つご紹介します。

スロープ付き遊具

スロープのついた遊具
credit by株式会社コトブキ プレイポートワンダーインクルーシブ

スロープ付き遊具は、広いスロープがあり、車椅子のまま登れる遊具です。スロープの途中には触ったり、音を鳴らしたり、回して遊べる仕掛け遊具もあります。

登るだけでも楽しいですし、登った先にある幅広のすべり台を、親子で一緒に滑ることもできます。

ライターmisa

筆者も子どもと一緒に遊んでみましたが、車椅子のまま遊具に登るのは新鮮な体験でした。我が子も周囲を見渡したり、手すりを触ったりして楽しみました。

砂場テーブル

車いすに座ったまま遊ぶことのできるテーブル状の砂場
credit by株式会社コトブキ ツインサンドボウルテーブル

普通の砂場ではしゃがんだり座ったりしないと遊べませんが、テーブルのある砂場なら、車椅子に乗ったまま遊べます

ライターmisa

車椅子が砂まみれになりますが、これも貴重な体験ですね。100円ショップで売っている小さなほうきを準備しておくと子どもと一緒に掃除ができて便利です。

ハーネス付きブランコ

身体をしっかり支えるハーネスがついているブランコ
credit by株式会社コトブキ 3連サポート付きブランコ(児童用)

ハーネス付きのブランコには、体をしっかり支えるハーネスがついているため、座位が保てなくても安心して使えます。

赤ちゃん用のブランコは公園でもよく見かけますが、2〜3歳くらいまでしか乗れません。ブランコが好きだけど、体が大きくなって諦めた人もいるのではないでしょうか?

ハーネス付きのブランコは、3〜6歳や6〜12歳用のサイズがあり、体が大きくなっても遊ぶことができます

※公園によって設置されているサイズは異なります。

ライターmisa

我が子は大きなハーネスに少し戸惑っていましたが、装着すると大喜びで笑いながら乗っていました。

楽な姿勢で乗れる回転遊具

安定して座ることができなくても乗ることのできる、背もたれ付きの回転遊具
画像引用:株式会社コトブキ オムニスピナー

背もたれがあり、座位がとれなくても乗れる回転遊具が設置されている公園もあります。回転遊具は車椅子からでも乗り移りやすいように低く設計されていることが特徴です。

複数人で乗れるため、きょうだいや友達と一緒に楽しめます。

インクルーシブ公園の注意点

車椅子ユーザーや障がいのある子どもも楽しく遊べる工夫がされているインクルーシブ公園。利用するにあたっては以下の点に気をつけましょう。

混雑している場合がある

魅力的な遊具が多く、誰もが快適に過ごせるため利用者が多いです。特に土日や祝日は混雑が予想されます。

人気の公園はGoogleマップなどで口コミや混む時間帯を確認できます。混雑を避けたい方は、事前に空いている時間帯を調べてから訪れるとよいでしょう

障がい児が優先利用できるわけではない

特定の誰かが優先されることはありません。

年齢、障がいの有無に関わらず、順番に譲り合いながら利用しましょう

待つのが苦手な子もいるかもしれませんが、下の画像のように順番待ちし易い工夫が施されている場合もあります。

順番を守れるように地面に番号が書かれている
札幌市・農試公園/筆者撮影

インクルーシブ公園の見つけ方

インクルーシブ公園は、「自治体名+インクルーシブ公園」で検索すると見つかることが多いです。また、自治体によってはホームページや冊子などで子育て支援の一環として情報をまとめているケースもあります。

ライターmisa

InstagramなどのSNSで、「#インクルーシブ公園」や 「#インクルーシブ遊具」と検索すると、写真や動画で情報を確認できます。

インクルーシブ公園の特別な遊具で新しい体験をしてみよう

インクルーシブ公園には、特別な遊具を通して五感をフルに活用して楽しめる工夫がされています。

さまざまな難易度の遊具が用意されているため、障がいの有無に関わらず、各々自分のペースで遊ぶことができます。

ライターmisa

筆者が子どもたちを連れて行った時には、きょうだいは難易度の高い遊具に挑戦したり、砂場テーブルでは障がいがある姉と一緒に遊んだりして、一緒に遊ぶ時間と別々に遊ぶ時間をそれぞれ楽しんでいました

家族や友人と一緒に、これまでにない遊びの世界をぜひ楽しんでみてください。


ファミケアの掲載記事およびコラムに関しては、当事者および専門家によって作成しておりますが、全ての方に当てはまる情報ではございません。投稿された情報の利用により生じた損害について、ファミケア運営元では責任を負いかねますので、あくまでもご家庭での判断のもと参考情報としてご利用ください。また、特定の施設や商品、サービスの利用を推奨するものではありません。

インクルーシブ公園とは

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この記事を書いた人

夫の転勤で北海道から本州に移住して7年目の2児のママ。コツコツ調べたことを文章にまとめるのが好きでWebライターとして活動中。読みやすい文章を書くため日々学んでいます。7歳の長女は脳性まひで、重症心身障がい児。

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