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子どもが障がい児になる原因は?先天性異常から後天性の要因まで

子どもが障がい児になる原因は?先天性異常から後天性の要因まで
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皆さんは障がい児の子育てと聞いてどんなイメージを持ちますか?大変そう、かわいそうなどネガティブなイメージを抱くかもしれません。もしも自分の子どもが障がいを負ったら…と不安に感じた経験のある方もいるのではないでしょうか?

子どもが元気に成長することは当たり前ではなく、障がい児となる原因は多様にあります

そこでこの記事では、子どもが障がい児になる原因について詳しく紹介していきます。

目次

障がい児とは

障がい児とは、障がいのある18歳未満の子どものことをいいます。

児童福祉法では具体的に以下を障がい児と定義しています。

  • 身体障害のある児童
  • 知的障害のある児童
  • 発達障害を含む精神障害のある児童
  • 治療方法が確立していない難病であって、日常生活や社会生活に相当な制限を受ける児童

【参照】

児童福祉法 _ e-Gov法令検索 
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=322AC0000000164#C

障がい児になる原因

障害児が生まれる原因には様々なものがありますが、大きく分けると先天性の原因と後天性の原因に分けられます

先天性の原因

先天性の原因とは赤ちゃんが生まれる前、つまり受精卵から胎児となり生まれ出るまでの要素のことです。染色体異常遺伝子疾患などが挙げられます。

染色体異常

染色体異常とは染色体の数や形の違いによって引き起こされる疾患です。

私たちの身体は細胞でできており、細胞の中には人間を作る設計図であるDNAが入っています。DNAの塊となったものを染色体といい、人間の場合は44本の常染色体と2本の性染色体の計46本で構成されています。

この染色体の数が異なっていたり、染色体の一部が欠けるなど、形が異なってしまうことにより疾患が引き起こされます

遺伝子疾患

遺伝子の異常により起こる疾患です。前述のように人間を作る設計図をDNAといい、さらにDNAに記載されている情報のことを遺伝子と呼びます。遺伝子の情報は親から子どもに代々受け継がれていきますが、その過程で遺伝子の情報が書き変わってしまうことがあります(遺伝子変異)。

人間は誰でも遺伝子変異を数個持っており、その多くは発達や健康に影響するものではありません。疾患の原因となるものはごく一部であり、1つの変異遺伝子では疾患が発生しなくても、パートナーとの遺伝子の組み合わせや複数の遺伝子の要因が重なることで疾患が引き起こされることもあります。

感染症

妊娠中に特定の感染症にかかることで、胎児が障がいをもって生まれることがあります。原因となる主な疾患は風疹、梅毒、トキソプラズマ感染症、サイトメガロウイルス感染症などです。

ライターKana

中でも先天性風疹症候群は、漫画「コウノドリ」でもとりあげられ、話題になりました。ご存知の方もいるのではないでしょうか。

出産時のトラブル

妊娠出産は奇跡と言う言葉をよく耳にしますが、その言葉通り出産にはリスクがつきものです。日本の周産期医療、新生児医療は世界トップレベルですが、時に出産時のトラブルによって障がいを負うこともあります

早産、未熟児

人の妊娠期間は10ヶ月。その間赤ちゃんはお母さんのおなかの中で発達、成熟し、お腹の外でも生きていける力を身に着けます。赤ちゃんが十分に成熟していつ生まれても安心な時期は妊娠37週以降であり、その時期の出産を正期産といいます。

一方妊娠37週までに出産に至ってしまうことを早産といいます。早産の赤ちゃんは、生まれる週数によって状況は大きく異なりますが、低体重であったり、呼吸機能が未熟で、生まれた後も集中的な管理を必要とすることがあります。

現代の日本の新生児医療では出生体重500g程度の赤ちゃんも救うことができるようになりました。しかし、身体が小さく出生週数が早ければ早いほど身体機能が未熟なまま生まれることとなり、障がいが残る可能性も高くなります。

新生児仮死

何らかの原因で赤ちゃんの元気がなくなり、胎児仮死状態(胎児ジストレス)で生まれることを新生児仮死といいます。多くは、赤ちゃんが十分な酸素をもらえていないことで起こります。

赤ちゃんはお母さんの胎盤からへその緒を通して、酸素の入った血液をもらっています。胎盤やへその緒にトラブルが起きると、赤ちゃんは十分な酸素を受け取ることができず、仮死状態となってしまうのです。他にも、先天異常など胎児側に原因がある場合もあります。

新生児仮死の重症度は軽度から重度まで様々で、その後の経過も異なります。発達障害や知的障害を伴う子どももいれば、医療的ケアの必要な重い障がいが残ることもあります。

▼障がい児が生まれる要因についてはこちらの記事でも解説しています

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後天性の原因

後天性の原因とは、赤ちゃんがお母さんのお腹から生まれた後、育っていく過程での要素のことです。

病気

元気に生まれた後も、何らかの病気によって障がいを負う子どももいます。原因となる病気には多様なものがありますが、特に重い障がいを残す可能性のある病気は脳や脊髄など中枢神経系の疾患で、具体的には、細菌性髄膜炎急性脳症などです。

事故

事故によって障がいを負うこともあります。小児では不慮の事故はとても多く、転落交通事故などの外傷性のもの以外にも、窒息溺水による低酸素脳症などがあげられます。

誰もが障がい児子育てをすると生きる可能性がある

障がい児となる原因には、遺伝子異常や染色体異常といった先天性のものや出産時のトラブル、事故による後天性のものがあります。赤ちゃんが無事に産まれて元気に育つということは当然のように感じてしまいますが、本当は奇跡の連続なのです。

筆者は障がいのある子どもを育てていく中で、自分自身が健康に産まれ育って大人になれたことのありがたみを強く感じました。

同時に、障がい児も健常児と根本的には大きく変わらないという、当たり前のことにも気づきました。筆者の子どもは遺伝子疾患があり、話すことも歩くこともできない医療的ケア児です。健常者からみれば、自分とは全く異なる存在かもしれませんが、元をたどれば3万個余りある遺伝子のうちのたった一つの違いに過ぎません。

子どもが障がい児となる原因は様々で、偶発的なものです。障がい児育児は他人事ではなく、誰でも障がい児を育てる立場になる可能性があるのです。

突然その立場になった時に「困った」を感じなくなる絶望を感じなくてすむような社会を目指して、ファミケアは情報発信を続けています

▼障がい児育児につらさや不安を感じている方はぜひこちらも読んでみてください

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【参照】



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子どもが障がい児になる原因は?先天性異常から後天性の要因まで

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この記事を書いた人

6歳長男が稀少遺伝子疾患によるてんかん性脳症、重症心身障がい児。
次男、夫と4人でまったり田舎暮らしをしています。
保健師の資格を持ち、看護師の仕事をしながら文章を学ぶかけだしライター。

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