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【申請経験者ママが解説】産科医療補償制度の補償対象は?該当か判断する方法や申請期間について紹介

産科医療補償制度の補償対象
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出産前に申し込む産科医療補償制度。産院から「出産時のトラブルに備えて」など簡単な説明はあるものの、実は詳しく知らない、という方も多いのではないでしょうか。

そのため、出産後に子どもに障がいがあるとわかってから

これってどんな時に申請するんだろう

うちの場合は対象なの?

と悩まれる方もいるのではないかと思います。

そこで今回の記事では、実際に「補償対象かどうかわからない」という状態で補償申請した筆者が、補償対象や申請するとどんな流れになるのかについてお伝えしていきます。

目次

産科医療補償制度とは

産科医療補償制度は、分娩時に何らかの理由で赤ちゃんが重度脳性麻痺になってしまった場合、赤ちゃんとそのご家族に対し補償金が支払われる制度です。

赤ちゃんの看護・介護のために一時金として600万円、分割で2,400万円、合計で3,000万円の補償金が受け取れます。

産科医療補償制度の補償対象は?

補償対象は脳性麻痺と診断された赤ちゃんのうち先天性や新生児期等の要因ではない脳性麻痺である」かつ「身体障害者手帳1・2級相当の脳性麻痺である」という条件を満たした子どもです。

また、生まれた年によって異なる条件もあります。

2015年1月1日から2021年12月31日までに出生した子どもの場合は「出生体重1,400g以上かつ在胎週数32週以上、または在胎週数28週以上で所定の要件を満たしていること」、2022年1月1日以降に出生した子どもの場合、「在胎週数28週以上であること」が補償の条件です。

【参照】産科医療補償制度の補償申請について|公益財団法人 日本医療機能評価機構

URL:http://www.sanka-hp.jcqhc.or.jp/application/procedure_01.html

補償対象かどうか判断する方法

自分の子どもが補償対象かどうかを正確に知るには、補償申請をして審査をしてみるしかありません

産科医療補償制度のホームページで対象事例を調べることはできますが、だからといって自分の子どもが対象かどうかというのは判断できないことも多いです。特に上記条件の中で「先天性や新生児期等の要因ではない脳性麻痺」というのは、判断が非常に難しいところです。

仮に子どもの先天性疾患が脳性麻痺の症状が出る傾向が高い病気だとしても、今の状態に至った脳性麻痺が分娩時の要因ではないと言い切ることはできません

先天性疾患からくる脳性麻痺なのか、分娩時の要因からくる脳性麻痺なのか、そして補償対象なのかどうかは、申請して調べてもらってはじめてわかることになります。

申請できる期間

補償申請ができる期間は子どもが満5歳の誕生日を迎えるまでです。

ここで注意したいのは、実際申請すると決めてから、手続きを始め申請が可能な状態になるまでに、数ヶ月要することです。

つまり、満5歳の誕生日前日に「申請したい」と言っても間に合わないということになります。なるべく期間に余裕を持って手続きを始めましょう。

ライター小澤

筆者が申請を決めたのは満5歳の誕生日の3ヶ月前だったため、かなりギリギリでした。関係者や先生たちを急がせることになり負担をかけてしまったので、最低でも半年前には申請手続きを始めるのが良さそうです。

申請に費用はかかる?

申請すること自体には費用はかかりませんが、申請に必要な診断書を作成するための費用がかかります。文書代は病院によって異なるため、あらかじめ確認しておくと安心です。

ライター小澤

筆者のかかりつけ病院では11,000円でした。周りに聞いても、10,000円前後のところが多いようです。

決して安い金額ではないので、補償対象かどうかわからないと頼みにくいと思うこともありますよね。実はこの診断書作成費用として、審査の結果補償対象外となった場合に10,000円が返戻されるんです。

産科医療補償制度のホームページにもこのように明記されています。

審査を行った結果、「補償対象外」または「補償対象外(再申請可能)」と判定された場合、補償請求者へ診断書取得費用の一部補助として一律1万円をお支払いします。

URL:http://www.sanka-hp.jcqhc.or.jp/application/procedure_05.html

費用の心配がなくなれば、少し気軽に申請を検討できるのではないでしょうか。

申請から審査結果受け取りまでの流れ

では、実際に産科医療補償制度に申請を検討し始めたら、その後に誰に相談してどんな手続きを進めていくのでしょうか。ここからは、筆者が実際に産科医療補償制度の補償申請をした経験をもとに、申請から審査結果受け取りまでの流れを簡単にご紹介します。

子どもの簡単な情報

  • 脳性麻痺
  • 先天性疾患(遺伝子疾患)あり
  • 出産した病院と子どもが通院している病院は同じ(総合病院)
  • 5歳の誕生日3ヶ月前に申請を決意
ライター小澤

子どもは生まれてすぐに脳性麻痺と診断されていて、産科医療補償制度は気になっていました。しかし、軽く調べた時に「先天性ではないこと」という条件があるのを見つけ、遺伝子疾患がある息子は対象ではないだろうな、と思い申請を決断できないまま過ごしていました。5歳の誕生日を目前に、申請せずに後悔するのは嫌だなと思い立ち、問い合わせしたことが始まりです。

1.子どもの主治医や産科医療補償制度コールセンターに申請について相談する

申請を検討し始めたらまずすることは、子どもの主治医への相談です。今の子どもの状態をみて、産科医療補償制度の対象になる可能性はあるか、と相談します。主治医に相談しづらい場合は、産科医療補償制度のコールセンターでも相談に乗ってくれます

ライター小澤

筆者は主治医に相談することに気が引けてしまい、まずはコールセンターに電話をしました。とても丁寧に対応してくれて、そこで遺伝子疾患があることを伝えた際に「それで一概に対象外になることはないので、申請しても問題ない」と言ってもらえたことが背中押しになりました。

2.分娩した医療機関に連絡し、書類を取り寄せてもらう

申請を決めたら、分娩した医療機関に、産科医療補償制度の申請をしたいと申し出ます。すると、産科医療補償制度を運営する機構に必要な書類を請求してくれます。

ライター小澤

分娩期間に産科医療補償制度の申請をしたいと伝えることは「そちらに過失があるのでは」と疑うようでとても勇気が必要でしたが、伝えてみると意外なほどあっさり受け入れられました。総合病院だったので、申請を受ける機会が多く、慣れているのかもしれません。

3.子どもの主治医に相談し、診断書を書いてもらう

分娩した医療機関に書類が届いたら、今の子どもの主治医に書いてもらう書類(診断書)と、親が書く書類を渡されます。子どもの主治医には、親から診断書の依頼をします。

ライター小澤

この時主治医からは「対象になる可能性は低いと思うけど…」と言われたのですが、それでも親切に対応してくれました。

4.親が用意する書類を記入・準備

申請にあたり、親が書く書類がありますので、記入します。「補償認定依頼書」「個人情報に関する同意の確認書」の2枚です。

ライター小澤

2枚だけなので、5分もあれば書けるような量です。

また、母子手帳(出生届出済証明のページと出産の状態のページ)の写しと、登録証(出産前に分娩機関から交付された青い紙)の写しも必要ですので、用意します。

親が用意する書類はこれだけです。

5.書類を提出し、結果を待つ

子どもの主治医が書く書類と、親が用意する書類が揃ったら、分娩機関に提出します。この時点で満5歳の誕生日を過ぎていなければ、申請を受理してもらえます。

6.結果が郵送される

審査が終わると結果が郵送されます。筆者の場合、申請から審査結果通知まで約2ヶ月ほどかかりました。

ライター小澤

我が家の場合は結果的に対象外でしたが、結果を得ることができたので、すっきりしました。診断書代一部補助のための申請用紙も同封されており、そちらの手続きも無事に終わりました。

補償対象外となってしまったら?

審査の結果、補償対象外となり、結果に納得がいかなかった場合、結果受理から30日以内であれば異議申し立てをすることが可能です。

審査結果の通知書類の中に「異議申し立て書」が同封されており、それを送付することで異議申し立てをします。

調べても補償対象かどうかわからない時はまず問い合わせしよう

我が家の場合、補償申請を相談した医師やソーシャルワーカーなどに「おそらく対象ではないと思うよ」「対象にならない可能性の方が高いけど、費用1万円と書類集める労力かけて申請する?」など、やんわりと諦めた方がいいのでは、と勧めるような言葉をかけられました。

その言葉を振り切って申請することはとても勇気がいりましたが、申請せずにこの先ずっと心に残っているのはどうしても我慢できないと思い申請し、結果的にはとてもよかったと思っています。対象外ではありましたが、一つ心残りになるようなことをなくすことができました。

問い合わせをする、病院に相談する、というのは少し労力がかかりますが、「対象かな?」と迷う場合にはぜひ一度問い合わせしてみてください。産科医療補償制度のコールセンターの方はどの方もとても親切に教えてくださいました。

ホームページを見ても対象かどうかわからない、医師には対象じゃないと思うと言われた、など、筆者と同じように申請を迷っている方にとって参考になれば嬉しいです。


ファミケアの掲載記事およびコラムに関しては、当事者および専門家によって作成しておりますが、全ての方に当てはまる情報ではございません。投稿された情報の利用により生じた損害について、ファミケア運営元では責任を負いかねますので、あくまでもご家庭での判断のもと参考情報としてご利用ください。また、特定の施設や商品、サービスの利用を推奨するものではありません。

産科医療補償制度の補償対象

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この記事を書いた人

書くことが好きすぎるフリーランスライター。5歳の息子が遺伝子疾患を持つ医療的ケア児です。子どもを育てる過程で知った社会の生きづらさや情報格差に衝撃を受け、障がい児を育てるための情報がもっと手に入りやすくなるよう発信しています

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