子どもの抑制筒が必要になった方の中には、病院から突然「用意してください」と言われ、わからないことばかりで困ってしまう方も多いのではないでしょうか。
今回は口唇口蓋裂の息子(6歳)を育てる筆者が、抑制筒がどういったものなのかをご紹介します。
抑制筒とは
抑制筒は、口唇口蓋裂などの顔周りの手術後や経鼻経管栄養を使用中に、子どもが顔を触らないように抑えるための道具です。読み方は「よくせいとう」です。筒状のものを子どもの腕にはめ、腕が曲がらないようにすることで動きを制限します。市販品は少なく、ほとんどの場合が保護者の手作りで用意されます。
病院によってはレンタルや販売をしてくれる所もあります。多くの場合、手術が決まると病院から作り方の案内やいつまでに用意して欲しいか等の説明があります。作り方の説明は医療者が手作りしたオリジナルのものが多く、病院によって案内も様々です。
抑制筒の種類
抑制筒には固定方法によって、いくつか種類があります。
布製やゴム製のバンドで固定する抑制筒
バンドは強く固定でき外れにくいので、幼児の固定にとてもおすすめです。また縫い付ける必要がないので、成長に合わせて筒を大きくした時にも、バンドのみを使いまわすことができる利点があります。既製品を使って手軽に固定する方法もあります。
紐で固定する抑制筒
紐で固定する方法は手軽で縫い付け時間の短縮になることがおすすめポイント。強度についても乳児の固定には十分です。一方で、口や手で紐をほどく心配のある幼児には不向きです。
マジックテープで固定する抑制筒
マジックテープは強度があり付けはずしが簡単な点が特徴です。両面テープで張り付けるタイプの商品もありますが、しっかりと縫い付ける方が外れにくくて安心です。
抑制筒は上記以外にもたくさんの種類があります。クリアファイルを丸めたり、チップスターの箱をカットして作ったもの等、様々な形があります。
抑制筒の使い方
抑制筒を装着する時は、子どもの腕に片腕ずつ巻きつけ固定します。
子どもが嫌がって外そうとする場合は、きつく締めすぎていないか、当たって痛い部分が無いかを確認しましょう。腕の自由を制限されること自体を子どもが嫌がってしまうこともあります。外してあげたい気持ちになりますが、安全の為にグッと堪え、しっかりと固定してあげましょう。
子どもとコミュニケーションが取れるようになったら、「少しの間外そうね」「そろそろつけようか」と会話をしながら進めることができる場合もあります。
抑制筒の入手方法
手作りで作成する
抑制筒は手作りで作成することができます。我が子のサイズに合わせて作成できることや、子どもが喜ぶ色や柄を選べる点が手作りの利点です。
▼抑制筒の作り方はこちらの記事で詳しく紹介しています!
ハンドメイド作品を扱うショップで購入する
Creemaやminne等のハンドメイド専門のオンラインショップで抑制筒を購入することが可能です。子どものサイズに合わせてオーダーメイドで作ってくれる作家さんもいます。
中古品を探して購入する
もう一つの方法として、中古品を探すという手段もあります。メルカリなどのショップで中古品を買うことが可能です。購入の際はサイズに気を付けましょう。
抑制筒は子どもの術後やケア中の生活を助けるための道具
抑制筒とは?のポイント
- 抑制筒は顔を触らないようにするための道具
- 一般的には手作りで作られる
- 病院でレンタルや販売も行われているケースも
- 抑制筒には主にバンドや紐、マジックテープで固定するものがある
- 装着方法は腕に巻き付けて固定する
- 購入方法は手作り、オンラインショップ、中古品の購入がある
今回は抑制筒についてご紹介しました。いざ道具の用意が必要となると情報収集や準備は大変ですよね。抑制筒についての基本情報を知り、ご自身に合った方法で道具を揃えましょう。
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