2024年元日に発生した能登半島地震の影響で、かかりつけ医での受診が難しくなったてんかん患者の方に向けて、「大阪市立総合医療センター 小児青年てんかん診療センター」がオンライン診療の実施を開始しました。
オンライン診療アプリ「nana-medi」をインストールすることで、同センターの医師の診察を受けることができます。
大阪市立総合医療センターによるオンライン診療の詳細
てんかんのある子どもや大人は毎日の服薬で発作をコントロールする必要があり、医療アクセスが絶たれてしまうことは日常生活に大きな影響を及ぼします。
筆者の子どももてんかんがありますが、毎日朝晩の服薬が必須なのと、薬の処方のための定期的な通院は欠かせません。
そうした中、今回「大阪市立総合医療センター 小児青年てんかん診療センター」は、能登半島地震で被災された⽅およびその近隣の地域の方々へ、オンライン診療の受け付けを開始しました。
オンライン診療ではてんかん診療経験が豊富な医師が診察を行い、基本的には主治医による処⽅薬と同じ薬を処⽅するものの、てんかん発作が増えてしまっている⽅には可能な範囲で薬の調整も行うとしています。
またオンラインでの服薬指導や、郵送での薬の配送も対応するとのことです。
受診を希望される方は「大阪市立総合医療センター地域連携室」まで電話で連絡し、「令和6年能登半島地震の件」「てんかんオンライン診療の件」とお伝えください。
大阪市立総合医療センター地域連携室
電話番号:06-6929-3643
▼オンライン診療の詳細はこちら
https://knockonthedoor.jp/wp-content/uploads/2024/01/online.pdf
▼オンライン診療に使用する「nana-medi」アプリの詳細はこちら
避難所等からのオンライン診療受診も可能に
また厚生労働省は2024年1月16日、学校や通所介護事業所など自宅以外の場所からもオンライン診療が受診できるよう、文書を改訂しました。これにより能登半島地震の避難所等からもオンライン診療を受けることができるようになります。
出典:厚生労働省「オンライン診療の適切な実施に関する指針」に関するQ&A
これまでオンライン診療は患者の自宅や医療施設からの受診は認められていたものの、学校や通所介護事業所などからの受診の可否については明確にされていませんでした。今回改訂された文書では、「患者が長時間滞在する場所であれば、(自宅以外からの)受診も可能」と明記されました。
ファミケア編集部では、今後も疾患児・障がい児とそのご家族のみなさまに向けた防災関連情報を引き続きアップデートしてまいります。
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