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医療的ケア児の家での収納は?収納ワゴンや注入スタンド、医療機器やお世話グッズの中身もご紹介!

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医療的ケア児を育てていると、医療機器やお世話グッズの収納に悩む人もいると思います。

筆者も息子が退院し、在宅で過ごすことになると決まったとき、どのように収納しようか悩んだ一人です。

そこで今回は、医療的ケア児の息子を育てる筆者が、医療機器やお世話グッズの収納方法をご紹介します。

息子の情報
年齢:1歳3ヶ月
病名:先天性ミオパチー(ミオチュブラーミオパチー)
必要な医療的ケア:人工呼吸器、吸引、経管栄養(EDチューブ)

目次

収納ワゴン2種類と注入スタンドで収納

左側に2段のプラスチックのワゴン、右側に3段の木製のワゴンが並んでいる。プラスチックのワゴンの中身は医療機器が中心、木製のワゴンの中身は日用品や衛生用品が中心。
我が家で使用している2つのワゴン

我が家では、人工呼吸器が置いてあるワゴン吸引セットが置いてあるワゴンの2種類を使用しています。

人工呼吸器のワゴンは、人工呼吸器を貸してくれている業者さんがワゴンも一緒に貸してくれてそのまま使用しています。

もう1つの吸引セットが置いてあるワゴンは、ホームセンターで見つけたものです。家の雰囲気に合った、あたたかみのある木製のワゴンを選びました。

ライター侑里子

収納ワゴンを購入した場所は家の近くのホームセンターです。大きさは、横幅53cm、奥行き30cm、高さ71cm、段の高さは中段が22cm、下段が20.5cmです。大きさを参考に収納ワゴンを探すと、使いやすいものが見つかるかもしれません。

それぞれのワゴンの中身や収納についてもご紹介していきます!

人工呼吸器が置いてあるワゴンの収納

人工呼吸器が載っている2段のプラスチックワゴン
人工呼吸器のワゴン

人工呼吸器のワゴンは2段になっていて、下段のスペースが広くなってます。上段の高さも身長156cmの筆者の腰くらいの高さなので使いやすいです。

息子の世話をする場所がダイニング横の小上がり部分なのですが、正座をしたり膝立ちをしたりして作業するのにちょうど良い高さになっています。

人工呼吸器が置いてあるワゴンの上段

人工呼吸器ワゴンの1段目。人工呼吸器やベビーモニターなどが並んでいる。
人工呼吸器のワゴン1段目

上段に置いてあるものは、毎日使うものやよく使うもの、ベビーモニターなどです。

ワゴン上段に入っているもの

  • 人工呼吸器
  • 白湯のボトル
  • 毎日注入する薬
  • 毎日使うシリンジ
  • 体位交換に使うタイマー
  • 室内温度がわかる時計
  • ベビーモニター

白湯は、注入の開始時・終了時にチューブに流すのに使用しているため、朝小さめのボトルに白湯を用意しておき、1日使えるようにしています。

室内温度がわかる時計は、夏場27度を超えると息子にとって暑いと感じる目安にしていたので、すぐにチェックできるように見やすい位置に置いています。

人工呼吸器が置いてあるワゴンの下段

プラスチックワゴンの2段目。吸引器と衛生用品が並ぶ。
人工呼吸器ワゴンの2段目

下段に置いてあるのは、吸引機をはじめ周辺機器などです。

ワゴン下段に入っているもの

  • 電気式吸引器
  • 救急セット(カニューレ、Yガーゼ、潤滑剤)
  • ワンサイズ小さいカニューレ
  • アンビューバッグ
  • テスト肺
  • 酸素と人工呼吸器をつなげるチューブ
電気式吸引器
電気式吸引器の「スマイルケア」

在宅用の吸引器はスマイルケアを使用しています。使用頻度が高いので下段の一番手前に置いてあります。基本的に小上がりで正座をしている状態で使用するので、下段にあっても手を伸ばせば届く位置にあります。

「緊急セット」とテプラが貼り付けてあるプラスチック収納容器
カニューレが入った緊急セット

吸引器の横には、もしものために用意してあるカニューレが入った緊急セットを置いています。ワゴンの下段の高さが広いので取りやすく、緊急時でもすぐに手にとりやすいです。

ワンサイズ小さいカニューレ

また、ワンサイズ小さいカニューレも緊急セットと同じように収納しています。

カニューレが抜けてしまい、首に空いた穴が閉じてきてしまった場合は、ワンサイズ小さいカニューレを使用するためです。

4つの医療機器が並んでいる。左からケース・テスト肺・アンビューバッグ・酸素と人工呼吸器を繋げるチューブ
左からケース・テスト肺・アンビューバッグ・酸素と人工呼吸器を繋げるチューブ

アンビューバッグテスト肺酸素と人工呼吸器を繋げるチューブはワンセットにして収納しています。これもすぐに使用できるように手に取りやすい下段に置いてあります。

お出かけのときはこのセットをこのケースに入れた状態でそのままかばんに入れられるので便利です。

ワゴンと一緒に口の数が多い延長コードを使用する

6つのタップが並んでいる延長コード
電源の延長コード

人工呼吸器を乗せているワゴンは、人工呼吸器、吸引器、ベビーモニター、注入ポンプなど多くの電源を使うワゴンになっているので、口の数が多い延長コードを使用しています。

電源を使うものをひとまとめにワゴンに収納しているため、あちこちのコンセントを使用せずに済み、すっきりとまとめられています。

吸引セットが置いてあるワゴンの収納

木製の3段のワゴン。日用品や衛生用品が入っている。
吸引セットなどが置いてある木製のワゴン

吸引セットや塗り薬類が置いてあるワゴンです。

こちらは基本的に電源を使用するものは置かず、吸引セットやアルコール綿、日常生活に必要なクリームや塗り薬、テープや歯磨きナップ、Yガーゼなどを収納しています。

吸引セットが置いてあるワゴンの1段目

木製ワゴンの1段目。吸引セットと小さいゴミ箱、アルコール綿、人工鼻、毎日使う塗り薬、アルコールが載っている。
吸引セットなどが置いてある木製のワゴンの1段目

1段目には、吸引セットと小さいゴミ箱、アルコール綿、人工鼻、毎日使う塗り薬、アルコールを置いています。毎日使用し、使用頻度が高いものを収納しています。

吸引セットが置いてあるワゴンの2段目

木製ワゴンの2段目。クリーム類・塗り薬やガーゼ、テープ類、歯磨きナップ、Yガーゼなどが、プラスチックの小型収納容器に入れられ並んでいる
吸引セットなどが置いてある木製のワゴンの2段目

2段目はクリーム類・塗り薬やガーゼ、テープ類、歯磨きナップ、Yガーゼなどを置いています。ごちゃごちゃにならないように、数の多いクリーム類やテープ類などはケースに入れて収納しています。毎日使用するものもありますが、基本的には上段に置いてあるものよりは使用頻度が低いものです。

吸引セットが置いてあるワゴンの3段目

木製ワゴンの3段目。プラスチック手袋や、モニターのコード、酸素濃縮器と呼吸器を繋げるチューブの延長チューブ、ペットシートなどが置かれている。
吸引セットなどが置いてある木製のワゴンの3段目

3段目は夜間ヘルパーさんが使用する手袋や、モニターのコード、酸素濃縮器と呼吸器を繋げるチューブの延長チューブ、ペットシートなどを置いています。

ヘルパーさんの手袋は毎晩使用しているようですが、その他のものは壊れたり、もしもの時に使用したりするもので使用頻度が低いので、一番下の段に収納しています。

吸引セットが置いてあるワゴンの左サイド

緊急時の対応方法や訪問看護ステーションの緊急連絡先

左サイドには、緊急時の対応方法や訪問看護ステーションの緊急連絡先などが挟まっているフォルダーと、お出かけ時に使用する持ち物チェック一覧をぶらさげています。

100円ショップで購入したクリップ付きのフックを使用し、ワゴンに吊り下げています。

吸引セットが置いてあるワゴンの右サイド

木製ワゴンにクリップでぶら下げられたカニューレバンドやカテーテル
カニューレバンドやカテーテル

右サイドには、カニューレバンドと、カテーテルをぶら下げています。

カニューレバンドは洗ったものを1つ1つ挟んで掛けておくようにしています。カテーテルは毎日交換するので、取り出しやすいように袋にいれたままクリップで挟むと使いやすいです。

注入スタンド

点滴用のスタンドのようなものに注射用水がぶら下げられ、経管栄養ポンプがつけられている
注入スタンド
スタンドにくくりつけられた加湿器
人工呼吸器の加湿器

注入スタンドには、注入ポンプと人工呼吸器の加湿器を付け、加湿器用の注射用水を引っ掛けています。人工呼吸器と加湿器が繋がっているため、人工呼吸器が置いてあるワゴンの近くに注入スタンドを置くようにしています。

上手に収納するためのお役立ちグッズ

物品も多くて、小物もたくさん…!という時に収納に役立つおすすめグッズも紹介します。収納グッズは主に100円ショップなどで購入しています。

テプラ

テプラで各ケースに名前をつけて貼っておくと、ひと目で見て何が入っているかわかりやすくておすすめです。

100円ショップのプラスチックケース

クリーム類やテープ類は種類が多く、バラバラになりやすいので、100円ショップのケースに収納しています。他にもまとめた方がいいものは、100円ショップのケースがおすすめです。

小さいプラスチックケースに「クリーム類」「ガーゼ」などのテープが貼られている。
テプラを貼ったプラスチックケース

100円ショップのドレッシングボトル

気管と口鼻の吸引用のカテーテルの収納や通し水の入れ物は、100円ショップのドレッシングボトルを使用しています。カテーテルがぴったり入るのでおすすめです。

100円ショップのミニゴミ箱

吸引セットが置いてあるワゴンには小さなゴミ箱を置いているのですが、それも100円ショップで購入したミニゴミ箱です。吸引したときのアルコール綿やティッシュのゴミなど息子のケアをしている時に出たゴミはそのゴミ箱に捨てています。

ドレッシングボトルが5つとミニゴミ箱
ドレッシングボトルとミニゴミ箱

カニューレバンドを挟んでいる100円ショップのクリップ

カニューレバンドの収納も、100円ショップで購入したクリップを使っています。フック部分を収納棚に引っ掛け、クリップにカニューレバンドを挟んでいます。

シルバーのクリップが6つ並んでいる様子

上手に収納するポイント

1.使用頻度が高い順に上段に収納する

上手に収納するポイントは、利用頻度の高い順に、上段から下段に収納することです。

例えば我が家の場合だと、息子にとって一番大切なものである人工呼吸器は上段に、吸引はいつでもすぐにできるように吸引器を下段の手前に、吸引セットはもう1つのワゴンの1番上の段に置いています。吸引時に必要なアルコール綿も上段に置いているのもポイントです。

2.コンセントが必要なものは同じワゴンにまとめる

コンセントが必要になるものはまとめて同じワゴンに収納しておくと、口数の多い延長コードを使って一気に電源を確保することができます。

3.動くワゴンにすると家の中を移動しやすい

筆者が使っている2つのワゴンには両方ともキャスターが付いているので移動ができます。

普段は小上がりで息子が生活しているので移動することはほとんどありませんが、友人や家族が遊びに来てリビングに移動するとなった時、ワゴンごと移動するにはキャスターが付いている方が便利です。家の中で移動したいと考えている人は、キャスター付きの収納ワゴンを選ぶことをおすすめします。

ライター侑里子

息子の1歳の誕生日に自宅にカメラマンを呼んで記念撮影をしたのですが、場所を移動してリビングで撮影したので、キャスター付きのワゴンにしていてよかったなと思いました。

収納するポイントを参考に使いやすく収納しよう

医療的ケア児を育てるとなると、必要になる可能性が高い収納ワゴン。

最初は医療機器やお世話グッズをどのように収納したらいいかわからないですよね。

今回ご紹介した収納方法は一例に過ぎませんが、上手に収納するポイントを参考に、収納方法に悩んでいる人の力になれたらなと思います。


ファミケアの掲載記事およびコラムに関しては、当事者および専門家によって作成しておりますが、全ての方に当てはまる情報ではございません。投稿された情報の利用により生じた損害について、ファミケア運営元では責任を負いかねますので、あくまでもご家庭での判断のもと参考情報としてご利用ください。また、特定の施設や商品、サービスの利用を推奨するものではありません。

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この記事を書いた人

大学卒業後福祉の仕事に携わり、結婚を機に在宅勤務のライターやSNS運用の仕事をしています。1歳のミオチュブラーミオパチーの息子のママ。夫と息子と平和に楽しく暮らしてます。

コメント

コメント一覧 (1件)

  • 初めまして!
    医ケア児の母です。
    収納ワゴンに悩んでいます。
    今はニトリの3段ラック(IKEAにもあるような)を使っていますが、どうも物が取り出しにくかったりで、もう少しカゴの高さが低いものをさがしています。
    こちらの木製ワゴンがとても良さそうなので、もしよろしければ詳細(どちらで購入した等)教えていただけると嬉しいです!

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