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特別支援学校と特別支援学級、どっちを選べばいい?それぞれのメリット・デメリットをご紹介

特別支援学校と特別支援学級、どっちを選べばいい?それぞれのメリット・デメリットをご紹介
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特別支援学校と特別支援学級、それぞれのいいところや懸念点も知ったうえで決めたい

障がいのある子どもの進学にあたり、そう悩まれている方もいるのではないでしょうか。

この記事では、特別支援学校特別支援学級それぞれのメリットとデメリットを挙げてみます。子どもの個性や家庭の状況と照らし合わせながら参考にしてみてください。

▼特別支援学校と特別支援学級の違いについてはこちらの記事で紹介しています

目次

特別支援学校のメリットとデメリット

特別支援学校を選ぶメリット

専門的で手厚い支援が受けられる

特別支援学校では、障がいの特性を熟知した専門教員からきめ細やかな指導を受けられます。一人ひとりの発達段階に合わせた個別の教育計画で、その子のペースに合わせた支援が受けられることは、大きなメリットです。

同じような境遇の仲間と出会える

特別支援学校には、似ている特性を持つ子どもたちが集まります。そのため、お互いに共感し合える友達関係を築きやすい環境です。子どもも保護者も「分かってもらえる」安心感があります。保護者同士のネットワークを通じて、さまざまな情報を得やすいのも特徴です。

将来の自立に向けた実践的な教育

特別支援学校では、日常生活動作の訓練から職業教育まで、将来の自立を見据えた実践的な学習が充実しています。卒業後の進路についても豊富な実績とノウハウがあり、保護者にとっても安心です。

看護師が常駐していることが多い

特別支援学校には看護師が常駐している場合が多く、医療的ケアが必要な子どもにとって大きな安心材料となります。たんの吸引や経管栄養、導尿などの医療行為に対応でき、保護者が付き添わなくても安全に学校生活を送れる環境が整っているのが特徴です。また、てんかん発作や体調急変時にも適切な対応が期待できるため、重度の医療的ケア児でも通学しやすいといえます。

看護師の配置は自治体や教育委員会によって決定されており、学校によって配置の状況は異なります。特別支援学校であっても、必ずしも看護師が常駐しているわけではない点には注意が必要です。

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特別支援学校を選ぶデメリット

地域とのつながりが薄くなる可能性

特別支援学校では、普通学校の生徒と同じ学習環境や活動に参加する機会がどうしても少なくなってしまいます。そのため、同じ地域の友だちとの関係が築きにくいのがデメリットです。

学力向上を目指しにくい

特別支援学校では、日常生活に必要なスキルの向上や一人ひとりの成長段階に合わせた支援に重点を置いています。そのため、一般的な教科学習よりも生活面での自立や社会性の向上を優先する傾向があるといえるでしょう。また、子どもの障がいの程度や特性によって学習内容が調整されるため、通常の学校で行われるような学力向上を中心とした授業展開は難しい場合があります。

特別支援学級を選ぶメリットとデメリット

特別支援学級を選ぶメリット

通常学級の子どもたちとの交流機会が豊富

特別支援学級は、一般的な小中学校の中に設置されています。そのため、授業だけではなく休み時間や学校行事、給食の時間などで通常学級の子どもたちと関わる機会があり、社会性やコミュニケーション能力を育みやすいのがメリットです。

幅広い分野の学習に取り組める

特別支援学級では、国語や算数といった基本的な教科に加えて、理科や社会、音楽や図工など、幅広い分野の学習に取り組む機会があります。生活スキルの習得だけでなく、一般的な学校教育で扱われる教科内容にもふれられるため、子どもの興味や関心に応じて知識や技能を身につけやすいのが利点です。

自分のペースで学習を進められる

特別支援学級は、少人数で編成されています。そのため、わからない部分があればじっくりと時間をかけて取り組んだり、得意な分野では更に発展的な内容に挑戦したりと、一人ひとりの理解度や学習スピードに合わせた指導を受けられるのが特徴です。プレッシャーを感じず学習に取り組める環境が整っているため、着実な成長を期待できます。

特別支援学級を選ぶデメリット

専門的な支援体制には限りがあることも

特別支援学級の教員は、障がいに関する基本的な研修は受けているものの、特別支援学校の教員ほど専門的で深い知識や経験を持つとは限りません。そのため、子どもの特性に応じた細やかな指導方法や専門的な支援については、学校や教員の体制によって対応に差が出ることもあります。

こうした支援のばらつきがでないよう、多くの学校では担任一人だけでなく、通常学級の教員たちや外部の専門職などと連携しています。

看護師が常駐していないことが多い

一般的な小中学校の特別支援学級では、看護師が常駐していない場合が多いのが現状です。保護者の付き添いが求められるケースもあります。子どもに医療的ケアが必要な場合は、事前に学校側と十分な相談が重要です。

選択の決め手は「わが子がのびのび過ごせる場所」

特別支援学校は、専門的な支援と医療体制が充実している一方で、地域とのつながりが薄くなる可能性があります。特別支援学級は、通常学級との交流機会が豊富で幅広い学習に取り組める反面、専門性や医療体制に課題がある場合もあります。

大切なのは、子どもの障がいの特性や程度、医療的ケアの必要性、ご家族の価値観や希望を総合的に考慮しての選択です。実際に学校を見学し、教員や関係者と直接話し合うことで、より具体的なイメージを持てるでしょう。

また、近年はインクルーシブ教育の考え方に基づいて、地域の学校で支援を受けながら過ごすという柔軟なスタイルも見られるようになっています。学校や自治体によって支援の体制は異なりますが、特別支援学校や学級だけにとらわれず、こうした選択肢も視野に入れてみてもいいかもしれません。

どんな選択をするにしても、子どもが安心して学び、成長できる環境を整えるのが何より重要です。迷われた際は、特別支援教育コーディネーターソーシャルワーカーなどの専門家にも相談してみてくださいね。

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この記事を書いた人

日本心理学会認定心理士、サービス介助士。「自分らしさを忘れない」をコンセプトに、自閉スペクトラム症の娘との暮らしをゆるりと楽しむママです。フリーライターとして臨床心理・介護・児童福祉・療育関連のコンテンツ制作および書籍編集などに携わりながら、児童福祉施設へも訪問しています。

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