最近の夏は気温がとても高く、お出掛けするときはもちろん、室内にいても暑さ対策が必要なくらいですよね。
元々子どもは体温調整が未発達のため熱がこもりやすいですが、特に疾患児・障がい児は脳の体温調整機能に何らかの障がいを抱えているケースも多く、暑さ対策はより深刻です。

外出しなければいけない日の暑さ対策、どうしよう…



みんなどんな工夫をしてるのかな?
今回は、実際に熱がこもりやすい体質の障がい児を育てるママである筆者が、障がい児用バギーの暑さ対策について紹介します。ベビーカーでも応用可能なので参考にしてみてください。
障がい児用バギーにも暑さ対策は必須!
障がい児育児での移動に欠かせないバギーですが、こもり熱や熱中症、脱水症状などを防ぐためにも、夏場には必ず暑さ対策をしましょう。
障がい児用バギーの暑さ対策グッズ
まずは、暑さ対策に便利なグッズを紹介します。
購入前の注意点
使っている障がい児用バギーやベビーカーのタイプによっては、取り付けが難しい場合があるかもしれません。購入前に必ず仕様やサイズなどを確認するようにしてください。
1.日除け・サンシェード
障がい児用バギーやベビーカーの幌(ホロ)の部分に取りつけて、強い日差しと紫外線を防ぎます。元々付いている幌の部分が浅くて日除けが不十分だったり、「もっとしっかりUVカットしたい」という場合に便利ですよ。
カトージ 『ベビーカー用 日除けカバー ベビーカーカバー 日よけ 虫よけ』
サイズ:(約)幅80×高さ64cm重さ:(約)300gカラー:ブラック
UVカット率95%以上で、大きめサイズの日除けカバーです。前だけでなく、横から差し込む日差しも防ぎます。
素材は伸縮性のある柔らかい布製で、両サイドの布地はメッシュになっていて通気性がいいのもポイントです。また、手洗いで洗濯できるのも嬉しいですね。
付属の紐を4箇所結んで取り付けるタイプなので、比較的さまざまな障がい児用バギーやベビーカーに活用できそうです。
マニト『ベビーカー・チャイルドシート兼用 サンシェード』
サイズ:(約)幅75×高さ50cm重さ:(約)300gカラーバリエーション:12色
UPF50+認証を受けた紫外線カット率99%以上のサンシェードです。
サイド部分には紫外線カット加工を施しているメッシュ遮光幕を採用しているので通気性も良好です。日光が当たる方向にシェードを動かして、角度も調節できます。
こちらの商品はカラーバリエーションが豊富なのも嬉しいですね。
取り付け方は付属のクリップを留めるだけですが、上下2箇所での二重固定なのでズレにくい設計になっています。
2.送風ファン付きシート
続いては、障がい児用バギーやベビーカーの座面部分に敷く形で使う送風ファン付きのシートを紹介します。背中部分に風を通すことで、汗蒸れと熱こもりを防ぎます。
SOYO 送風バギーシート
本体サイズ:(約)W500×L850×H50mm
- 重さ:(約)0.9kg
- 風量:3段階(低・中・高)で調整可能
- バッテリー稼働時間:モバイルバッテリーの容量に依存します。※バッテリーは付属していません
《参考例》 5000mAh:約12時間、10000mAh:約24時間、20000mAh:約48時間
SOYO(ソヨ)送風バギーシートは、ファンによって内部に風を送り、シートの表面温度や湿度の上昇を抑えるバギー用シートです。優れた通気性と弾力性のある素材が採用されています。
こちらの商品は障がい児用バギーに特化した商品なのが最大の魅力。シートの背面に両面テープが縫製されているので置くだけでバギーにしっかりと固定できるほか、バギーの枕や安全ベルトを通す穴も設置されています。ファスナーで上下位置の移動も可能です。
▼マットタイプのSOYOについてはこちらの記事で詳しく解説しています


poled『エアラブ4+』
▼『エアラブ4+』の製品概要
- 本体サイズ:約330×900mm ※全グレード共通
- 重さ:ドーナッツ 約576g、ロリポップ 約595g、オレオ 約696g
- 風量:4段階で調整可能
- バッテリー稼働時間:風量1で約20時間・風量4で約5時間 ※バッテリーはセット購入可能 ※新品モバイルバッテリー(10000mAh)充電100%の場合
ベビーカー用送風ファンシートの中でも特に人気の高い『エアラブ』は、約20ヶ所の空気孔から風を送る送風ファン付きシート。
『エアラブ』は機能やシートの素材違いで複数のシリーズが存在します。メッシュ、メッシュ+防水素材、接触冷感のシリコン素材など、お子さんの体質や用途に合わせて最適な商品を選ぶことができます。
また、最新型の『エアラブ4+』ではシートの背面に保冷剤用のポケットが取り付けられているのだとか。より涼しく快適に過ごせそうです。



注意点としては、ベビーカー用シートの場合、サイズやベルト位置によっては障がい児用バギーに取り付けできない可能性があります。筆者の娘が使用している障がい児用バギー(ミニョン)への取り付けには少し不安があったので『エアラブ』は諦めました。(とても快適そうなので使ってみたかった…!)



判断が難しい場合やグッズ選びに悩んだときは、PTさんや福祉用具の担当者さんに相談するのも手だよ!
▼『エアラブ』についてはこちらの記事で詳しく解説しています


TAOTAO クーラーファンシート
- 重さ:(約)900g
- 風量:ダイヤルを回して好みの風量に調整可能
- バッテリー稼働時間:モバイルバッテリーの場合、メーカー推奨のモバイルバッテリーで約2時間稼働・チャイルドシートに取り付けの場合、車内ではシガーソケット(※変換プラグが必要)をバッテリー源として連続稼働 ※モバイルバッテリー及びシガーソケットへの変換プラグは別売り
こちらもベビーカー用送風ファンシート。柔らかさ、柔軟性、通気性に優れた素材を採用しています。
また有料オプションで空気洗浄フィルターの取り付けも可能です。





より涼しい風を送ってあげたいので、猛暑の日には足元にあるファンを収納する部分に、小さめの保冷剤を一緒に入れています。(結露対策で洗濯ネットに入れてから)※正規の使い方ではないので、使用時には水滴が付着していないかなどこまめに確認してください
どこでも座クール ブルー 電池BOX仕様 空調ざぶとん
- 本体サイズ:(約)横41cm×縦54cm
- 重さ:(約)410g
- 風量:2段階で調整可能
- 電源:4.8V ・2.4V
- 消費電量:0.6W ※電池(単3電池×4本)及びシガーソケットへの変換プラグは別売り
送風ファン付きシートと似た商品で、空調ざぶとんもあります。
ざぶとんというだけあって、背面よりおしり部分を中心に涼しい空気を運びます。コンパクトに丸めることができて、持ち運びにも便利です。
3.扇風機(送風ファン)
扇風機(送風ファン)を取り付けて、頭の上から涼しい風を送るのも効果的です。障がい児用バギーやベビーカーの幌や介助者が押すハンドル部分に取り付けて使うことができます。
ベビーホッパー ベビーカー&ベビーキャリア用 ポータブル 扇風機
こちらの商品は羽なしで安全性が高いので、子どもが小さかったり、誤って触ってしまったりするリスクがある場合にも安心。また呼吸器や医療チューブなど医療的ケアがある場合にも誤接触のリスクが低くておすすめです。
本体はワンタッチボタンで取り付け・取り外しができ、360°回転するので風向きも調整できます。
エアシャツ扇風機(服の中へ送風)えりかけ扇風機
こちらの商品は「エアシャツ用クリップ」がついているのが特徴。衣服の襟などに掛けることで、服の中にも風を送ることができます。
障がい児用バギーやベビーカーへの取り付けだけでなく、抱っこ紐にも取り付けることが可能です。



障がい児用バギーやベビーカーに扇風機を取り付ける際には、なるべく高い位置にセッティングして上から下に向けて風を送るようにしましょう。低い位置から子どもに向けて送風してしまうと、地面付近の高温の空気を舞い上げてしまう恐れがあるので注意してください。
4.保冷剤&保冷剤ポーチ
子どもの背中や脇などを保冷剤でクーリング出来るグッズも便利です。保冷剤を準備する手間はありますが、よりしっかりと冷やすことができます。
ひんやり保冷 ベビーカーシート 夏用 保冷剤
こちらは送風ファンシートのように、障がい児用バギーやベビーカーのシート部分に取り付けるタイプの商品。
4つの保冷剤ポケット付きなので、保冷材の数次第で冷たさを調整できます。
また、触り心地もよく汗を吸収するパイル生地なのも嬉しいポイントですね。
丹平製薬『カンガルーの保冷保温やわらかシート』


こちらの商品も、障がい児用バギーやベビーカー、チャイルドシートなどに取り付けるシートタイプの商品。特徴は、保冷だけでなく冬場には保温も可能なのだとか!
シートの素材は身体を冷やし過ぎず、温め過ぎない温度調節機能の付いた専用カバーになっていて、やさしい肌触りで吸水性もある綿パイル素材を採用しています。



抱っこ紐にも使える多機能シートなので子どもが小さい方に特におすすめ!
チュチュベビー チュチュ わきの下専用ちょいパットアイス


筆者の娘も夏場や発熱時に愛用しているのが、こちらの保冷剤ショルダーです。
両サイドのゴムに腕を通してから背負うような形で、付属のやわらかい専用冷却ジェルを脇に挟みます。
ベルトを調節して体にぴったりフィットさせることができ、また生地もパイル布地で肌当たりがいいので装着感があまり気にならず、生後6ヶ月頃から使えます。
取り外し可能なボタン付きなので、用途に応じて片側のみでも使用可能!
5.夏用ブランケット
「夏場にブランケット?」と思う方もいるかもしれませんが、最近ではUVカットや接触冷感生地など高性能なブランケットも豊富です。直射日光を防ぐだけでなく、室内では冷房対策として活用できるのもポイントです。
DORACO『ベビーブランケット』
UVカット98.1%で直射日光を防ぎます。
生地は接触冷感でひんやりした触り心地、また薄手なので熱もこもりにくく、汗もすばやく吸収・発散する特殊素材です。
専用クリップ付きなので、障がい児用バギーやベビーカー、抱っこ紐にも簡単に取り付けられます。
6.冷感ウェットタオル
濡らしたタオルで冷やすのもひとつの方法です。ひと手間必要ではありますが、首筋・手首・足の付け根を中心にクーリングすると効果的に体温を下げることができます。
クールタオル ひんやりタオル こども 冷却タオル 冷感タオル
こちらの商品は水に濡らして絞ってから振ることで、ひんやり冷たくなります。
冷蔵庫に入れたり、氷を準備したりする必要もなく、また、効果が薄れてきたら再度濡れた状態で振れば何度でも冷たくなるので手軽に熱中症対策が可能です。
薄手でかさばらないので持ち運びに便利なのも嬉しいですよね。
グッズ以外の暑さ対策
ここからは暑さ対策グッズを活用する以外にも、ぜひ覚えてほしい熱中症・脱水症状予防を4つ紹介します。
1.日中の暑い時間帯はなるべく外出を避ける
通院やリハビリなどやむを得ない外出が多い障がい児・疾患児育児ですが、可能であれば、暑い時間帯の外出を避けることが一番の熱中症・脱水症状予防になります。
特に、障がい児用バギーやベビーカーなどでの移動は、地表からの熱を受けやすい低い位置で子どもが長時間過ごすことになってしまうため、日中の外出が避けられない場合には、子どもの高さの気温や湿度をこまめに気にかけるようにしましょう。
2.車や公共交通機関を利用して、なるべく外を歩かない
また、屋外を歩く時間を極力短くする工夫も大切です。
可能であれば、普段徒歩で移動しているルートでも、夏場は車移動や公共交通機関を利用するなどして涼しい環境を活用するようにしましょう。



ちなみに、東京都では「クーリングシェルター」や「TOKYOクールシェアスポット」 という熱中症対策のために解放されている涼みどころに関する情報を発信しています。
3.こまめに水分補給をする
子どもは熱がこもりやすいだけでなく、新陳代謝が活発なため汗や尿として身体から出ていく水分が多く、脱水を起こしやすい傾向にあります。
そのため夏場は特に、こまめな水分補給を欠かさないようにしましょう。
4.涼しい素材の衣類を着用する
通気性がよい素材や熱のこもらない素材、また日光を吸収しにくい薄い色の衣服を選ぶといった工夫も大切です。
状況に応じて、日光を遮る帽子やサングラスなども活用しましょう。
暑すぎる日には外出を控える判断も必要!大人も熱中症に気をつけよう
通院や療育、リハビリなど、必要不可欠な外出が多い疾患児・障がい児育児。
猛暑を迎える前に、障がい児用バギーやベビーカーの暑さ対策をして、熱中症や脱水症状から子どもを守りましょう。
今回紹介した暑さ対策以外にも、「こんな風に工夫してるよ」「このグッズおすすめ!」などの情報があれば是非お聞かせください。



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