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障がい児の強い味方!サポートブックのメリットとデメリットを経験者ママ目線で解説

障がい児の強い味方!サポートブックのメリットとデメリットを経験者ママ目線で解説
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我が子は特性があるから、就学や進級が心配…

そんな方は、担任の先生をはじめとする支援者との情報共有に活用できる「サポートブック」を作成してみませんか?

この記事では、娘の入学時にサポートブックを作成した筆者目線から、そのメリットをピックアップしてみます。考えられるデメリットと対処法も合わせてご紹介するので「一長一短を上手く活用しながら子どもの特性を支援者とスムーズに共有したい…!」と考えている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

目次

サポートブックって何?

サポートブックとは、保育園や学校の先生など子どもと関わる支援者との円滑なコミュニケーションのために、子どもの情報をまとめたものです。作成して支援者に渡せば、新しい場所や初対面の人とでも、子どもが安心して楽しく過ごすための大きな助けになります。

「サポートブック=障がいのある子どもが保育園や学校などで支援してもらうためのもの」とのイメージを持つ方がいらっしゃるかもしれません。しかしサポートブックは「障がいのある子どものためだけのもの」ではないことをご存知ですか?

診断名が付いているわけではないけれど、子どもの集団生活が心配…

子どもに関して気がかりな部分がある

そんな方が子どもの姿を複数の支援者と共通理解をするためにも、サポートブックの活用はおすすめです。

▼サポートブック作成のポイントについては、以下の記事をご覧ください!

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サポートブックのメリット

サポートブックの作成には、次のようなメリットがあります。

子どもを理解してもらいやすくなる

サポートブックは、子どもたちの個人の特性や適切なニーズを把握するためのツールです。様式が定められているわけではないため「この情報を周りの人に知ってほしい!」と思う内容は、サポートブックに入れてしまって構いません。

子どもに関する心配ごと、心配な理由、具体的にどんな対応をして欲しいかなどをまとめたサポートブックを共有すれば、子どもの特性をより理解してもらいやすくなります。

子どもの情報を関係機関としっかり共有できる

「家ではスムーズにできるけど外では難しい」「外ではうまくいくけど家ではできなくなる」「苦手ではあるけれど対策すればうまくいく」など、ご家族しか知り得ない情報を共有できるのもサポートブックのメリットです。

子どもに関わる関係機関側にとっても、サポートブックはお互いの情報や状況を共有できる貴重なツールといえます。例えば、保育園に通いながら児童発達支援を利用しており、児童発達支援のスタッフが「園での様子を知りたい」と考えた場合、サポートブックから園の名前やクラスの名前、担任の先生の名前を知ることができるのです。

子どもの情報を保育園や学校でしっかりとシェアできれば、支援者が「この子にはどのようなサポートが適切か」をより明確に判断しやすくなります。

同じことを繰り返し説明する時間が削減できる

支援者」と一口で言っても、担任の先生、相談支援員さん、保健師さん、児童発達支援事業所の職員さんなどさまざま。特性のある子どもは「手伝って欲しい!」を自分で伝えるのが難しいケースも多いため、できる範囲でご家族が子どもの情報をあらゆる支援者へ伝達する必要があります。

その場合でも、子どもの特性や希望する支援をサポートブックにまとめて共有できれば、関係機関に繰り返し説明する時間の手間が軽減可能です。

ライターMizuki

基本的な情報はサポートブックで理解してもらったうえで、追加の情報や要望を口頭などで伝えれば、コミュニケーションが円滑に。

子どもとご家族の安心に繋がる

サポートブックで情報が整理され共有されれば、早い段階で必要な支援が子どもへ提供されやすくなります。適切な支援を早く受けられれば、子ども本人、そしてご家族も安心ですよね。

ライターMizuki

筆者は、娘が入学する際にサポートブックを作成しました。サポートブックにまとめた情報に基づいて先生が支援の方法を丁寧に探ってくれたため、心強かったです。

子どもの成長の振り返りができる

障がいを持つ子どものご家族からは「“他の子どもと比べてできないこと”に着目してしまう」との声もよく聞かれます。個人的には、そのような方にこそ作成していただきたいのがサポートブックです。

サポートブックは、いわば「子どもの成長の記録」成長を記録して改めて読み返すと、思わず取りこぼしてしまいがちな、日常の小さな成長に気付けます

ライターMizuki

どんなにゆっくりだとしても、子どもは着実に成長します。家族にとって些細な成長の気付きに繋がるツールとしても、サポートブックは有用です。

サポートブックのデメリット

前述したようにさまざまなメリットがあるサポートブックですが、全国的にまだまだ活用しきれているとは言い切れないのが現状です。娘の小学校入学時にサポートブックを作成した筆者目線で、デメリットと対処法をご紹介します。

子どもの成長に合わせて更新が必要

前述したように、サポートブックは子どもを理解してもらうためのツールの一つ。そのため、一度書いたら終わりではなく、成長に合わせて更新していく必要があります。

ライターMizuki

我が子のたくさんの情報を最初に書くのも大変だけど、更新作業はさらに大変。生活しやすくなるような配慮や工夫、学校や福祉サービスとの連携、日々忙しいのにさらにサポートブックを作成して更新するなんてできない…!

筆者もそのように思っていました。

しかしサポートブックは、本来「書かなければいけないもの」ではありません。「我が子や、お世話になる支援者のために…」とつい義務的になってしまいがちですが「書きたい」へ気持ちがシフトできそうな内容を選んで書いてみるのがおすすめです。

ライターMizuki

「我が子の普段の様子って…?」と一人で迷ってしまう場合は、他の家族やすでにお世話になっている支援者、福祉施設などへも相談してみましょう。

個人情報のため取扱いに注意

子どものことを理解してもらうためには、さまざまな個人情報を乗せる必要があります。また、福祉サービスで作る個別支援計画、病院での診断書、学校での教育支援計画などと保管すると管理が簡単です。

しかし、理解してもらいたい大切な情報だからこそ「この情報はどこまで知ってもらえばいいんだろう」「これは見せても問題ない?」と、不用意に広げたくない気持ちが現れることも。そのため、紛失しないように気を付けなければなりません。

ライターMizuki

我が家の場合、お友達に安易に見せてしまったり紛失してしまったりするリスクを考え、娘に手渡すのではなく筆者が直接学校へ持参。また、プライバシーの保護も兼ねて表紙を付けました。

まだ認知度が高くない可能性も

実はサポートブックの活用は、まだまだメジャーとは言い切れません。実際に、この記事を読みながら「サポートブック?初めて知った…!」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

いくら便利なツールだとしても、正しく認知されていないとその役割を果たすことは難しいですよね。それはご家族側だけではなく、サポートブックから支援の方法を検討する保育園や学校など支援者側にとっても同じことです。

支援者とのコミュニケーションを円滑にするために「サポートブックを初めて見る人でも分かりやすい内容と構成」を心掛けてみましょう。

サポートブックは「支援者とのコミュニケーションツール」

サポートブックという言葉に、高いハードルを感じる方も多いかもしれません。しかし「あくまで支援者とのコミュニケーションツールのひとつ」と考えると、少しだけ気持ちが軽くなりませんか?

障がい児との暮らしはさまざまなことが「日常」なことから、困りごとを記そうとしてもなかなか浮かばない、あるいは絞れないかもしれません。

そんな場合は「普段こちらから声をかけたり手を差し伸べたりしていることは何だろう?」「ひとりでできること、できていないことは何だろう?」など、具体的な項目をゆっくり考えてみてくださいね。



ファミケアの掲載記事およびコラムに関しては、当事者および専門家によって作成しておりますが、全ての方に当てはまる情報ではございません。投稿された情報の利用により生じた損害について、ファミケア運営元では責任を負いかねますので、あくまでもご家庭での判断のもと参考情報としてご利用ください。また、特定の施設や商品、サービスの利用を推奨するものではありません。

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この記事を書いた人

日本心理学会認定心理士、サービス介助士。「自分らしさを忘れない」をコンセプトに、自閉スペクトラム症の娘との暮らしをゆるりと楽しむママです。フリーライターとして臨床心理・介護・児童福祉・療育関連のコンテンツ制作および書籍編集などに携わりながら、児童福祉施設へも訪問しています。

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