医療的ケア児の保育園入園準備で大切な段階として保育園の見学があります。
そこで今回は、医療的ケア児を保育園に通わせている筆者が保育園を見学するときの見学方法と見学ポイントをご紹介します。
保育園を見学する方法と流れ
まずは保育園を見学するまでの流れを紹介します。
1, 電話やメールで問い合わせる
保育園に電話またはメールで問い合わせれば、保育園の見学ができます。ただし、見学をしても医療的ケア児を保育園で受け入れていなければ、通うことはできません。
医療的ケア児を受け入れているかどうか、事前に調べておくか電話で聞くようにしましょう。
2, 見学日時を決める
やることは、保育園に連絡をして見学の日時を決めるだけです。その時に確認が必要なのが、子どもも一緒に見学しに行った方がいいのか、親だけで訪問してもいいのかどうかです。
子どもも一緒に行く必要があれば、子どもの通院や通所の日との調整が必要であり、親だけでよければ、子どもを誰かに預けている間に保育園に親だけで見学に行くことが出来ます。
筆者の場合は、最初の見学のときは息子がまだ入院中だったこともあり、息子を連れて行かず親2人だけで見学に行きました。もし見学に行った保育園がよさそうだったら、次は息子を連れてきてみようと思っていました。
3, 実際に見学に行く
あとは、予定した日になったら見学に行くだけです。
見学するときにどのようなポイントをチェックすればいいかは、次の項目で説明します。
医療的ケア児を受け入れている保育園を見学する時のポイント
保育園を見学する時にはいくつかのポイントがあるので紹介します。
見学しに行った時点でどのくらい医療的ケア児の枠の空きがあるのかを確認
保育園に見学に行った時点で、医療的ケア児が入園できる枠がどのくらい空いているか確認しましょう。
枠が空いていなければ、入園したくてももちろんできません。
また、自分たち以外に、医療的ケア児の子どもの入園希望者がどのくらいいるのか聞いてみるのも大切です。医療的ケア児の入園の話がたくさん来ている場合は、なるべく早く入園できるように準備を進めるようにします。
筆者は第一志望だった保育園には医療的ケア児の枠の空きがなく、翌年の4月なら枠が空くかもしれないと言われました。翌年の4月に枠が空いている確証はないと思ったので、枠の空きがある第2志望の保育園に入園希望を出しました。
看護師の配置人数の確認
見学時、看護師の配置人数の確認もしておくと安心です。
1人の医療的ケア児に対し何人の看護師がついてくれるのか、医療的ケア児は何人いて、何人の看護師が配置されているのかなどを確認しておくと入園後安心して過ごせます。
というのも、保育士は保育はしてくれますが、医療行為はできないからです。医療的ケアをする場合や、万が一の時に対応してくれるのは看護師です。
もし看護師が不足していたり、1人の医療的ケア児に対して1人付いてもらえない場合は、子どもの状態によって不安要素になってしまいます。入園希望を検討し直したり、保育園側に看護師の配置人数を増やしてもらえるかどうか聞いてみたりしてもいいかもしれません。
医療的ケア児受け入れの前例の有無の確認
すでに医療的ケア児を受け入れた経験があるのか、系列園等で受け入れの経験があるのか確認してみるのも大切なポイントです。
医療的ケア児を受け入れた経験があると、どんなことに配慮したり注意したらいいのかなど医療的ケア児について理解してくれる可能性が高いです。
逆に、医療的ケア児を受け入れたことがなく、これから始めてみようとしている保育園の場合、経験の無さから医療的ケア児について理解するまでに時間がかかってしまう場合があります。
そのような場合は、サポートブックのような子どもの情報がわかるものを見学や面談の時に持っていき、「考えられるトラブル」や「子どもの症状や状態」などを伝え、理解してもらえるように工夫しましょう。
筆者も見学と面談時に、医療的ケア児である息子のサポートブックを持参しました。生い立ちやできること・できないこと、生活の様子、予想される緊急時状況と対応などを記載しました。「これは助かります」とのお声を保育園の先生からもいただいたので、サポートブックを作っておくのはおすすめです。
▼サポートブックについての詳しい説明はこちら
保育園の見学のポイントをおさえて見学に行こう
保育園見学の際にしっかりとポイントをおさえて質問をしておくことで、保育園入園後の不安を軽減し、安心して保育園への入園へ望むことができます。
医療的ケア児を受け入れている保育園はまだまだ少なく、これから受け入れを始めようとしている保育園もあります。経験が少ない保育園では、預かりがスムーズにいかず、理解や調整に時間がかかることもあるかもしれません。
できるだけスムーズに子どもが保育園へ通えるように、保育園側との密なコミュニケーションやサポートブックの活用で、医療的ケア児である子どものことを理解してもらえるように努めることも大切です。
コメント