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ファミリーサポートは障がいがある子も利用可能!利用方法やメリット・デメリットを実体験レポート

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だれか、障がいのある我が子の遊び相手になってくれたら助かるのに

と感じたことはありませんか?そんな時には、地域のファミリーサポートを利用するのもひとつの手です。

今回は、医療的ケアと発達特性のある子供を育てる我が家が、ファミリーサポートの利用方法や利用したレポートを含めて紹介します。

目次

ファミリーサポートとは

ファミリーサポートセンター事業(通称:ファミリーサポート)は自治体が行なっている子育て支援の一つです。「誰かに育児を手伝ってほしい」と希望している保護者(依頼会員)と、育児をサポートしたい地域の方(提供会員もしくは援助会員、協力会員)とを繋ぎ、育児負担軽減を図る仕組みです。

保育施設への送り迎えや、保護者の外出時に子供を預かるなど、保護者の「子供の面倒をみていてほしい」という気持ちに寄り添った支援です。

障がいや疾患があってもファミリーサポートは使える?

実は使えます!

利用前、私の身近で利用している方は、保育園のお迎えから提供会員宅での預かりを依頼していたため、その使い方しかできないと思っていたんです。また、提供会員宅で面倒を見てもらうサポートは、医療的ケアと発達特性のある我が子には向かないとも思っていました。

しかし、ダメもとでファミリーサポートセンターに問い合わせたらなんと我が家(依頼会員宅)でも利用できます!と言われました。ファミリーサポートは病気や障がいの有無によらず利用できるとのこと。(なんでもっと早く教えてくれなかったのーーという気持ちでした。)

利用可能かどうかや提供会員とのマッチ率は自治体によって異なるので、確実に使えるかどうかは状況次第ですが、ダメもとでも問い合わせしてみる事で利用できる可能性があります!

障がいや疾患がある子のファミリーサポート利用の注意点

医療的ケアの種類や発達特性、お住まいの地域により利用条件が違う可能性があります。ただし、以下の場合の点に関しては共通していることも多いため、利用前に注意しましょう。

詳しくは地域のファミリーサポート事業を管轄している窓口やファミリーサポートセンターに問い合わせをして、お子さんの場合利用できるか確認しましょう

注意点1:医療行為はできない

提供会員はあくまで「近隣に住む一般の方」です。看護師ではないため、医療行為はできません。また、預かる前に面談は実施しますが、医療行為をできる人の指定やファミリーサポートサービス内での医療行為を依頼することはできません。

注意点2:発達支援ではなく、あくまで「遊び相手」

発達支援に精通した方ではないことが多いため、発達特性への対応をお伝えしても確実に期待できるものではありません。もし、送迎や提供会員宅ので預かりなど、親のいない場での援助を希望する場合は、預かりにあたっての注意点を共有できると良いでしょう。

実際に使ってみたファミリーサポートの利用手順

実際に我が家でファミリーサポートを利用した経験を元に利用の手順をご紹介します。

我が家で預かりをお願いした際の状況

  • 3歳男児で東京都多摩地区でファミリーサポートを利用
  • 医療的ケア→経鼻経管栄養のため鼻にチューブが入っている
  • 身体面→短下肢装具にて独歩可能 発達面→重度知的障害診断済み
  • 自閉スペクトラム症疑い(いつもと違うことが極端に苦手、母との分離不安強い、興味関心の幅が狭い)

ファミリーサポートの利用申請・登録

ファミリーサポートを利用するためには、まず利用申請会員登録が必要です。以下に手順を紹介します。

会員登録のための日程調整をする

まずは、会員登録のためにファミリーサポートセンターに電話して登録するための日程調整をします。(我が家の場合は社会福祉協議会で原則窓口対応でしたが、地区によっては受付先、受付方法が異なる場合もあります)

ファミリーサポートセンターで手続きする

ファミリーサポートセンターでファミリーサポートの利用内容や規約の説明を受け、必要情報を申請書に記入し、会員登録をします。その際に、希望する支援の内容や希望の曜日をお伝えします。

センターの方が近隣に住む提供会員に援助の打診をする

会員登録や利用希望の申請をしたら、ファミリーサポートセンターの担当の方がマッチする提供会員に援助を打診してくれます。依頼を受けてくれる提供会員の方がいれば、紹介を受けられます

センターの方から依頼会員に、提供会員の紹介

提供会員の候補が決まったら依頼会員に連絡をもらえます。センターから連絡先等を教えてもらえるので、依頼会員から連絡します。紹介以降のやりとりは提供会員と直接します。

依頼会員から提供会員に挨拶・顔合わせ日程調整の電話

依頼会員側から提供会員に電話します。その際に顔合わせの日程調整もします。電話をかける前に事前に顔合わせをしたい日時候補をいくつか決めておくとスムーズです。

顔合わせ、依頼日の日程調整

子どもを預かる場所で提供会員もしくは依頼会員が訪問して顔合わせをします。関連する施設などにお迎えをお願いする場合は、施設などでも打ち合わせが必要になることもあるそうです。

打ち合わせでは、子供の性格・食べ物の好き嫌い・アレルギーなどの子供の関する情報、サポートを依頼したい日時や内容、災害時の対応・緊急連絡先、報酬の精算方法などを話します。

双方に依頼が可能となったら、依頼日を日程調整します。

障害のある、ないに関わらず、顔合わせをした結果、利用に至らないことももちろんあるそうです。どちらかというと提供会員の方によって動ける範囲やできる事等も違うので、あくまでも顔合わせの場所と思っておくのがおすすめです!

ファミリーサポートの利用当日の流れ

我が家の利用時間は1時間のため、その前後に胃瘻からの注入を行い、利用時間内はケアが必要のないよう設定しています。

提供会員が自宅に到着

提供会員が約束していた時間になると訪問してくれます。準備は特にないので、提供会員さんが来るまでは普段通り過ごしています。

前半30分間おもちゃで遊ぶ

ファミリーサポートで子どもを預けている時間は、事前に決めている内容を実施してもらいます。我が家の場合は前半30分間は用意したおもちゃで一緒に遊んでもらいます。私からは提供会員さんに手の不器用さや集中の続かなさ、また言葉で意思を伝えられないことなど、遊びながら息子の特性について説明をしました。

ファミリーサポートで一緒に遊ぶおもちゃの画像
ファミリーサポートで遊ぶおもちゃ/ 著者撮影

後半30分テレビをみながらマッサージをしてもらう

後半30分はマッサージをしてもらいます。マッサージは私がやり方を教えて、提供会員さんにやっていただくようにしました。マッサージは息子の気分を落ち着かせるためのスキンシップ。あくまでリラックス目的であり、医療行為にはあたりません。

提供会員さんももちろんプロの方ではなく、素人さんです。うまくマッサージするというより「リラックス目的で肌に触れていてもらえると助かります」というような伝え方をしたので、技術にこだわらず行なってもらっています。

ファミリーサポートの利用終了

時間になったら預かりは終了です。時間になったら息子をお迎えに行きます。帰りの際は様子を聞いたり、引き継ぎをしてもらいます。

ちなみに終了後の支払い方法は双方で同意がとれれば良いので、私はPayPay支払いにさせてもらっており、とても便利です^^

実際に使ってみたメリット

ファミリーサポートを利用して感じたメリットをご紹介します。

メリット1:親の時間がとれる

我が子の場合、分離不安が強いため「母親のことが見える場所で」という条件付きにはなりますが、提供会員さんと一緒に遊ぶことができるようになりました。そのため、私は息子の方に注意を向けつつも、手元では家事やデスクワークのできる環境が整ってきました

メリット2:希望日時が調整しやすい

自宅で医療的ケアのある子供の世話をお願いする場合、訪問看護在宅レスパイト事業があげられます。看護師が訪問してくれるため、医療的ケアを任せられるメリットはありますが、親の希望する日程に看護師が合わせられないことが多くあります。一方、ファミリーサポートの提供会員は比較的時間の融通がききやすいライフスタイルの方が多いため、親の希望する日程で来てもらいやすい印象です。

メリット3:料金が安い

他に自宅で子供の世話をしてもらえるのはベビーシッターです。現在は、さまざまな得意分野を活かして活躍されているベビーシッターがいますが、依頼すると1時間2000円以上はかかります。一方、ファミリーサポートは1時間700〜900円が相場のため、お財布に優しい価格設定です。 また、幼児教育・保育の無償化の対象にもなります。利用条件については、お住まいの自治体のホームページでご確認ください。

実際に使ってみたデメリット・困った事

ファミリーサポートを利用して感じた困った点のご紹介です。お子さんの特性や依頼内容により、困りごとは変わってくると思います。あくまで一例として、参考にしていただければと思います。

デメリット・困った事1:親が完全には離れられない

前述したように我が子の場合、母子分離不安が強く、提供会員さんと完全に2人きりでは遊べません。本当は別の部屋で作業をしたり、部屋を行き来して家事を行いたいのですが、なかなか難しい現状です。

デメリット・困った事2:気持ちが乗らず、遊べないことがある

遊びの興味関心の幅が少ない我が子にとって、遊べるおもちゃは3個から4個程度。どうしても気乗りしない時は、どのおもちゃでも遊べなくなってしまいます。そんな時には1時間まるまる、体を軽くマッサージしながら一緒にテレビを観ていてもらいます。初めの頃は、提供会員さんも「私と遊んでも楽しくないのかしら」と不安げでしたが、発達特性上遊べないことを繰り返しお伝えし、理解を促しました。

ちなみに我が子は集中が続かないため1時間の利用にしていますが、障がいがあるからといって利用時間に制限はありません。

ファミリーサポートを活用してみよう!

今回は、医療的ケアと発達特性を持つ子供がファミリーサポートを利用した体験レポートをご紹介させていただきました。仕事や家事で忙しい保護者の強い味方、ファミリーサポート

ご興味のある方は、ぜひ一度お住まいの地域のファミリーサポートセンターへ問い合わせてみてくださいね!



ファミケアの掲載記事およびコラムに関しては、当事者および専門家によって作成しておりますが、全ての方に当てはまる情報ではございません。投稿された情報の利用により生じた損害について、ファミケア運営元では責任を負いかねますので、あくまでもご家庭での判断のもと参考情報としてご利用ください。また、特定の施設や商品、サービスの利用を推奨するものではありません。

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この記事を書いた人

北里大学言語聴覚療法学専攻を首席卒業。言語聴覚士免許(国家資格)及びパーキンソン病治療「 LSVT®︎LOUD」ライセンス所持。マカトン法ワークショップ基礎1、PECS®︎レベル1ワークショップ修了。成人を対象とした外来リハビリテーション施設・訪問リハビリテーション施設・介護老人保健施設、小児を対象とした児童発達支援事業所に勤務。息子の超希少進行性遺伝子疾患をきっかけに、オンラインでの相談事業を立ち上げる。現在は、児童発達支援事業所で勤務する傍ら、ことばの相談室Hopalを運営している。

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